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不正融資の変遷2

10スキついたら続編を書くと宣言しましたので、約束通り続きを書いていきます。

いつも10スキつくのに2週間くらいかかるのに、今回は2日くらいでつきました。思いのほか注目度が高かったようです。本当は1週間くらい間隔を空けようと思いましたが、早く続きが見たいと思いますので中2日で書きます!

前回はスルガ銀行融資でよく使われた売価アップスキームについてご説明しました。

この他にカーテンスキームと言って、本当は空室にも関わらず、カーテンを取付けあたかも入居者がいるかのように見せかけたり、架空の賃貸借契約書を作成し、満室高利回り高稼働を装い、融資を引き出すなんてことも行われていました。(空室が多いと融資額を減額されます)

不正融資発覚前までは、低金利で多くの金融機関の業績が伸びないなかで、スルガ銀行の融資実績はダントツに好調で、当時の金融庁長官である森信親氏は「地銀のお手本」と高く評価していました。

周囲からスルガ銀行への期待が高まる一方で、到底達成できないような売上目標を命令され、行員へのプレッシャーは日に日に高まり追い込まれていきます。

パワハラも横行、売り上げのためには何をしても許されるという状況で、売り上げ至上主義だけが浸透していきました。

特に懇意にしていた不動産会社の融資案件審査は甘く、融資部長の権限で、信憑性の低い案件にも融資を通していたようです。

内部の人間も少なからず不信感を抱いていたはずですが、軍隊のような雰囲気、プレッシャーで委縮してしまっていたのだと思います。

結局、シェアハウスハウス問題が公になるまでこの不正は続きます。

この不正融資はスルガ銀行に留まらず、数多くの金融機関にも火種を与えてしまいます。

スルガ銀行の次に不正融資で有名になったのが、西武信用金庫です。

信用金庫と言えば、地方銀行以上に地域貢献や地元贔屓が強い印象がありますが、西武信用金庫は信用金庫の枠(エリア)を超え都内だけでなく全国の収益物件に融資をしていました。

スルガ銀行の次に融資実績&売上伸び率が高く、第二のスルガ銀行と呼ばれるほどでした。

当然ここでも不正融資は横行していましたが、スルガ銀行との違いは、反社会勢力に融資していたことが発覚し、業務改善命令の行政処分が下された点です。ちなみにスルガ銀行も行政処分(業務の一部停止命令ならびに業務改善命令)を受けています。

スルガ銀行は一時的にアパートローンをストップしましたが、自粛期間を経て現在では投資家向けのアパートローンを再開しています。

一方、西武信用金庫もアパートローンを再開していますが、スルガ銀行に比べると融資のハードルは高く、地主でもない限り頭金3,4割は必須で他の金融機関よりも融資条件が厳しいままです。

具体的な理由は定かではないですが、スルガ銀行は個人向け融資に特化しており、法人取引が極端に少ない金融機関です。スルガ銀行からアパートローンを取り上げてしまうと即座に倒産してしまう可能性があります。

そして西武信用金庫は反社会勢力に融資をしていたという事実が、融資再開が進まない理由ではないかと言われています。

今回でもまとめきれませんでした。続編は後日書きたいと思います。

次はスキが20ついたら、続きを書きます。よろしくお願いします。


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