制服のマネキン~サヨナラの意味~ありがちな恋愛
はじめに
さて、本日の乃木坂46三昧でのリクエスト第1位は「サヨナラの意味」でしたね。今回は乃木坂46の楽曲でも人気が高く、共通点も語られる3曲について書きたいと思います。この3曲の主人公である僕と君は同じふたりとも考えられます。
制服のマネキン
まず、初めのふたりは高校生でしょうか。恋愛禁止の学校、あるいは彼女は親に反対されているのでしょうか? それでも僕は告白をしました。
君が何かを言いかけて 電車が過ぎる高架線
動く唇 読んでみたけど Yes か Noか?
校則や親の反対を理由に躊躇している君。
恋をするのはいけないことか? 君の気持はわかってる
感情を隠したら 制服を着たマネキンだ
この後も僕から力強い言葉が続きます。この時にふたりはどうなったかはわかりませんが、ふたりは初めの一歩を踏み出したのではないでしょうか。
サヨナラの意味
そして、この曲です。タイトル通り、ふたりのサヨナラを描いています。どれぐらいの時間が経ったかはわかりませんが、場所はふたりの始まりの場所である、あの高架線の下でしょう。
電車が近づく気配が好きなんだ 高架線のその下で耳を澄ましてた
そこで彼女から別れを告げられます。
電車が通過する轟音と風の中 君の唇が動いたけど 聴こえない
静寂が戻り 答えを待つ君に 僕は目を見て 微笑みながら頷いた
制服のマネキンの時は、唇を読んでも答えがわからなかった僕ですが、この時は聞こえなくても、別れを告げられることをわかっています。しかし、ふたりは離れられません。僕はちゃんとサヨナラを言うことができません。
躊躇してた間に 陽は沈む 遠くに見える鉄塔 ぼやけてく
君が好きだけど ちゃんと言わなくちゃいけない
僕は強がります。あの時と同じ強い僕のままでいようとします。
サヨナラに強くなれ この出会いに意味がある
これらの言葉は、君に、そして自分に言い聞かせているのでしょう。
でも、僕の本当の気持ちは君を失いたくない。
もう一度君を抱きしめて 本当の気持ち問いかけた 失いたくない
守りたかった 愛に代わるもの
しかし、彼女が愛を失ってでも手に入れたいもの、”彼女の夢” を守るために僕は別れを選んだのでしょう。
ありがちな恋愛
あれからどれぐらいの時間が過ぎたのでしょうか。僕はいまだにあの日のこと、そして君に思いを馳せています。
同じ方向に並んだ団地の窓に いくつしあわせが存在するか数えて
僕が守りたいもの そこにあるのか 通りかかった道端で考えた
あれからきっと長い時間が経ったのでしょう。もう君は結婚して幸せな家庭を築いているのかもしれない。でも、それが僕が守りたかったものなのか・・・
ありがちな恋愛のその結末はどれも同じで
そう知らぬ間に二人 別の道を行く
愛よりも大切な夢を見つけたのなら
現実はいつだって 退屈なものだ
僕は、大人になり、ありがちな恋愛だったと思っているのでしょうか?
いえ、そう思っていないのでしょう。意地で言っているのでしょう。
ありがちなサヨナラはそれでよかったと言い聞かせて
何回も ’もしも’ ばかり振り返るだけさ
本当は納得できていないってことだろう
後悔はいつだって意地との綱引き
そして、いまだに納得できていない。そして君に問いかけます。
君はどうなんだろう? 望み通りか?
手に入れた夢の暮らしは しあわせか?
最後に
解釈はいろいろとあると思いますが、こんな風に感じました。また、これらの3曲が杉山勝彦さんの曲であることも特筆すべきことです。詩も曲も情景を見事に見せてくれる名作です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?