【読書】「コンサルタントの教科書」和仁達也ーかんき出版

・悪く言えば「論点のすり替え」である
・期待値を下げておくと最終的なアウトプットがよく見える


この本は、コンサルタントという仕事のやり方のマインドセットについて、著者のノウハウを惜しげもなく公開している。

新規開拓の仕方、営業戦略、ビジネスモデル、クライアントとのパートナーシップの取り方、など・・・。

世にいう「コンサル」の皆さんはこんなことをしているのかとただ感心するばかりだった。

私が将来コンサルになるかは神のみぞ知るところではありますが、この本ですぐにでも実践できる考え方を一つ見つけましたので記録しておきたい。


本書第5章にて、価格交渉についての記載がある。

コンサルフィーの価格設定において、著者は「誰と比べられたいのか」を主眼にすべきだと言っている。

税理士と比べられてしまうと月に5万程度になってしまう。

新入社員を1人雇うぐらいの投資額で、社外にいるけどNo.2の幹部社員みたいな立ち位置で

と予め言うことで、月20万~25万くらいかな?と思わせておいて「月15万円」と言うことで「あれっ安いじゃん」となる効果を狙っているそうだ。


この中にエッセンスは2つある。

1.期待値を下げ(=高価だと思わせる)た上で、その期待値を上回る(=予想より安価にする)ユーザー体験を作る

2.競合するサービスを高価なものにすり替えることで自身の価格を引き上げる

例えば私が取り組んでいるサービスは駐車場に関するものだが、同じように駐車場同士の料金を比べてしまうと価格競争になってしまう。

そこで例えば、「目的地のすぐ隣にある駐車場」があったとして、比較する対象を「自宅を出発して目的地に横付けするタクシー」にすり替えてみるとどうだろう。おそらく数千円を支払うことに何ら抵抗がなくなるはずだ。(運転の労力に見合うコスト・自由になる時間云々は脇に置いておく)

期待値の話でいうと「どうせ精算とか面倒なんでしょ?」をパパっとワンクリックでできるようなサービス設計にすれば期待値をはるかに超えるユーザー体験を作ることができる。

マーケティングや事業づくりにおいて大切な考え方になると思うので、覚えておきたい。

アマゾンのリンク張っとくので興味持ったら読んでみて下さい。
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