「LIFE」シリーズについて
よくあるシンプルなタイトルですが、新しく「生きる」「生命」そんな物を絵にしたいなと思い、いろいろ考えを巡らせながら描いています。
野生の動物は死ぬまで必死に生きようとする。
肉食動物に襲われた草食動物はハラワタをさらけ出しても死ぬまで逃げようともがく。
肉食動物も獲物を狩るのに失敗し、後ろ足で蹴られ顎が砕けて何も食べられなくなっても、水飲み場でペロペロと喉を潤し死ぬまで生きようとする。
そんな動物の姿を見て、何かあればすぐ「死にてぇ」と呟く自分自身の滑稽さが情けなくて、「生きる」と言うことを考えてみようかと思い、絵のコンセプトに持ってきました。
僕自身まだ結論は出ていませんが、今の世の中「死」と言うものが何か特別なもののようになってますが、「死」とは本来、生きてる上で欠かせないもので、表裏一体なもので、「生きる」上でものすごく大切なもので、なので、「生と死」ってものすごくシンプルで自然なものだと思い、それを表現していきたいなという想いです。
どんな人にもいつ来るか分からない「死期」まで人は生きる。
だからって、気張って生きようってことでもなくて、けっこう多くの人がこの医療の発達した世の中で、いろいろ便利に安全になった世の中で、「死」というものを、特に若ければ若いほど「死」というものを理解しないで生きている。そんな印象があります。
なので、「死」は特別なものじゃないんだと、生きる上で必ず後ろにあるものだと気付いて欲しいなっと「LIFE」いう絵を描き始めました。
「明日死んでもいいように生きよう」
これは決してポジティブな熱いメッセージじゃなく、常に死を意識して、無駄に荷物を背負い込まないで、自分の手で持てるだけのモノを持って生きて行こうよ。っというような意味合いで発しています。
情報や物が溢れる現代で自分にとって必要の無い物が多い。
そう感じる今日この頃です。
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