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03. COLD SIGH

メロディアス・ハードロック(以下、メロハー)好きを公言している身としては、こういう曲調はどうしてもやっておきたいんです。
1stアルバムだとBLUE MOONが同じ系統になりますね。

BLUE MOONを作ったときにも思ったのですが、こういう曲調に日本語の歌詞を乗せると80年代の歌謡曲っぽくなるんですよね。
メロディーの音使い的には海外のメロハー風の筈なんですけど、やはり歌詞の影響が大きいのかな?
現在メロハーと呼ばれている音楽は80年代のメインストリームだった海外のロックが基礎となっていて、80年代の日本の歌謡曲も少なからずそれらの影響を受けていたわけですから、まぁ歌謡曲っぽくなるのは仕方ないんですよね。
歌詞が英語だったらまた聴こえ方も違うのかもしれませんが…。

いかにもメロハーなポイントは、Bメロのバックで鳴っている8分音符でリズムを刻むピアノや、サビの左側で鳴っているシンセ・リフですかね。
個人的にはこういうのは大好物なんですけど、自分達ならではの音を追求しようとした本作で他者と同じ事だけをやっても仕方がないので、オリジナリティを出そうという工夫もそれなりにしています。

イントロからのアルペジオや1:29~のギターフレーズに思い切りディレイをかましてみたり、サビの右側で鳴っているギターがジャキジャキとカッティングしてみたり…。
特にサビにギターのカッティングを入れたことで、リズムの躍動感が増して煌びやかな雰囲気になりましたね。
初めはもっとべったりとしたノリで、もう少し暗いイメージでした。
…と言っても比較対象がないとイメージが湧かないですよね。(苦笑)
躍動感という点に関してはサビの1周目が6小節で完結することも少なからず影響しているのかもしれません。
普通に8小節でまとめる場合に比べて冗長さが出にくくなるような気がします。

この曲のSHALの歌は特に苦労もせずにすんなり録れた印象があります。
SHALはこういうメロハーっぽいものはほぼ聴かない人でしたが、それでもすんなりとやれてしまうのは、彼女が80年代の歌謡曲の代表格とも言える中森明菜さんが好きだった事も影響しているのかもしれないです。
彼女が元々持っているタイム感はこういう曲調に合うんですよね。
特に1回目のAメロ(0:27~)のような静かなパートはわりと得意だと自覚していたのか、拘りを持って楽しそうに歌っていたのが印象に残っています。

個人的に聴きどころだと思っているのは2回目のサビの導入部(2:20)のブレスですかね。
何が良いのかと訊かれると困るのですが…、お気に入りなんです。
COLD SIGH=冷たいため息 のイメージとリンクでもしたんでしょうかね?
歌の方は息を吐くのではなく吸ってますけど(笑)

ギターソロは、2:45~の間奏よりも3:36~のエンディングのソロの方が圧倒的にお気に入りです。
サビの合間に短いソロを弾いて、また歌に繋げるというのは初めての試みでした。
チョーキングやビブラートのニュアンスとか、リズムのため具合とか…、このくらいのテンポで弾くのは得意かもしれないですね。
こういう泣き系のフレーズを弾くときは、ピックと弦の擦れ合う時間が極力長くなることを意識して…はないけど自然にそんなふうになっちゃいます。
いわゆる感情移入ってやつですかね。
とにかくたった6小節の間に1つのドラマを作る、そんなつもりで弾いています。

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