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「デジタル看護入門」看護のDXに必要な100のポイント

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数年前から、「看護教育のDX」を研究テーマとして活動している筆者が、できるだけわかりやすく「看護とICT」について解説していきます。実際の看護学校で活用できるようなさらにポイント… もっと読む
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#ユビキタス

「デジタル看護入門」「離島の保健師をやってみた」合同テーマ 番外編③ 〜実際に離島で経験した医療✖️ICT その3〜

ICT事業導入後、2年間は、特定保健指導対象者にアクティブタグを配布し,運動面でのデータ(毎日の歩数)とバイタルサインのデータ(毎日の血圧・体重)を蓄積しながら、健診結果をもとに「ヘルスメック」という健康管理支援ソフトを使用して,健康管理や保健指導を行いました。「フレッツフォン」というテレビ電話を使用して、遠隔保健指導も実施しました。  ICT実証実験対象者60名に対してアンケート調査を行っており、毎日の運動量の変化が、日々の生活改善のきっかけとなったと答えた対象者が半数

「デジタル看護入門」「離島の保健師をやってみた」合同テーマ 番外編② 〜実際に離島で経験した医療✖️ICT その2〜

 座間味村におけるこのプロジェクトは、生活習慣病やメタボリックシンドロームの予防のために2008年4月から国民健康保険対象者に義務化された特定健診および特定保健指導において、保健指導対象者へのより効果的なかかわりに着目したものです。  特定健診を受診され、「積極的支援」や「動機付け支援」に階層化された対象者には、生活習慣を振り返り、生活習慣の改善に導くための保健指導が必要となります。「積極的支援」や「動機付け支援」の対象者に対し、手軽に日々のバイタルサインのデータを測定・デ

「デジタル看護入門」「離島の保健師をやってみた」合同テーマ 番外編① 〜実際に離島で経験した医療✖️ICT その1〜

 今回は、私が沖縄県の離島で保健師をしていた時に、実際に現場で経験した医療ICTをご紹介します。少し前の話になりますが、ユビキタス特区という特別な枠組みで、企業と自治体が協同して、医療ICTを活用した特定保健指導の実証実験が行われました。保健師として、このプロジェクトの中心メンバーとして、事業に参加させていただきました。  実証実験が行われた座間味村は、沖縄本島の那覇から南西へ約40kmの位置に存在する慶良間諸島にあります。座間味島・阿嘉島・慶留間島の3つの有人島を含む、大