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海老澤剛の生い立ち91-共通一次試験

今は大学入学共通テストと呼ばれていますが、わたしが高校生のころは、「共通一次試験」と言われていました。

5教科それぞれ200点で、トータルで1000点満点です。
標準レベルの問題なので、普段から勉強している人は800点ぐらいは楽に取れるのでしょうが、あまり勉強しないわたしは、模試を受けると半分より少し良いぐらいでした。

そして、1月14日だったと思います。本番を迎えました。
わたしはここでも、食べないとどうなるか実験しました。
前にも書きましたが11月中旬から自己流で玄米半断食を始めました。さらに、試験の数日前から固形物を食べないようにしてみました。
睡眠時間が減り、頭の回転が良くなると期待したのですが、あまり変わりませんでした😅

しかし、数学で奇跡が起こります。
開始時間前から集中力が上がっているのがわかりました。
数学は得意科目でもあるので、きちんと解いていこうと思いました。
自分では慎重すぎるくらいかなと思いながらも、丁寧に一問一問解いていきました。
最後の確率の問題も、図をかいて、ゆっくり解いて、時計を見ると、まだあと7〜8分残っていました。
見直しをするのに十分な時間です。
凡ミスはないか、始めから最後までじっくり見直して、自分でも完璧と思えました。
翌朝の新聞で答えを合わせて、全問正解を確認しました。

今思えば、スポーツ選手が言う「ゾーンに入った」状態でした。
時がゆっくり流れ、顔をあげると周りがスローモーションのように見えました。
幼少のころに積木で遊んでいたような感覚で、問題を解いていきます。
時間がなくなっても、最後は苦手な確率なので、捨ててもいいやと思っていました。
しかし、時間は十分に余りました

わたしは恥ずかしながら3浪します。
浪人中も数学は良い成績でしたが、共通一次での満点はこのときだけでした。
予備校生のときは、毎回1〜2問凡ミスをしました。
現役のときに比べたら、予備校生のときの方が遥かに学力があり、問題をスラスラ解いていました。
しかし、数学に関しては、現役のときが最高でした。

後日、一つ年上のヨガの仲間の女性から電話をいただきました。
彼女は第一志望に受かったので、まだ奮闘中であるわたしを励まそうと電話をくれたのでした。
幸せのお裾分けですね。
そして、とても嬉しいことを教えてくれました。
それは、、、
丁度わたしが共通一次試験を受けている日に、横浜のヨガ教室で知り合った方(Tさん)が、三島のヨガ道場に行かれいて、沖導師に「ヨガの仲間に受験生がいて、彼らは今その真っ最中なんです」と話してくださいました。
すると、沖導師は「では、その人たちのために祈ろう」と言われ、そこを祈りの場にしてくれました。
その時間は、丁度わたしが共通一次の数学を受ける時間でした。
わたしは素直に、「わー!だからなんですねー」と言い、数学のときの体験を話しました。
わたしは、すぐにこのようにシンプルに解釈します。

この話を友だちにすると「偶然だろ」とか否定的なことを言われたり、ニヤニヤ笑われたり、「お前、大丈夫か?」と心配されたりしましたが、わたしの中では真実です。
もちろん得意科目の数学だったことや、少し前から集中力が高まっていたことは確かですが、あのときの特別な感覚は、それまでの人生で初体験でした。

今も思い出す度に、「沖先生、ありがとうございます」と心の中で言っています。

共通一次試験が終わったあと、みんなで映画『E.T』を見に行きました。
子どもたちとE.Tの純粋な触れ合いに、心が洗われました。
明日からまたがんばろうと思いました。

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