見出し画像

海老澤剛の生い立ち64-ヨガ道場2日目(午前)

「起床!起床!」
朝6時ごろ、日の出の直前に指導員の声に起こされます。
ヨガの人は3時間睡眠と聞きましたが、受講生には、そこまでは強要はしないようです。
12月の朝は寒く、早起きは辛いと思っていましたが、意外とすんなり起きれました。

布団をたたみ、顔を洗って、歯を磨き、トイレに入ると、驚いたことがありました。排泄を終えて、お尻に紙をあてても、紙が汚れないのです。
何度あてても真っ白なままでした。
これは道場にいる間、ずっと続きました。
体に合うものを食べると、紙はいらなくなることを体験しました。


トイレを済ませたら、全員正座で「般若心経」を読みます。呼吸法として行うので、一文字を2秒ぐらいかけて読みます。
「か〜〜ん〜じ〜〜ざぁ〜〜い〜ぼ〜〜さぁ〜〜つ〜〜」という感じで、ゆっくりゆっくり、般若心経をできるだけ長い息で声を揃えて読み上げます。
途中で足が痺れてきますが、みんな正座しているのでわたしも我慢して正座を続けました。
般若心経を3回繰り返し、そのあとは意訳を読み、さらには行事集に書かれた誓いの言葉など、唱和します。


そして、布団を干し、掃除をします。
布団干し行法」「清掃行法」と呼ばれています。
清掃のときは、「清掃行法の誓い」を全員で唱和します。
ホウキ、塵取り、雑巾掛けをして、みんなで道場をキレイにします。


掃除が終わったら、外に出てマラソンをし、体を温めます。


三島市は富士山が目の前に見えて、素晴らしい景色を見ながら走ることができます。
普段、部活で走り慣れているわたしは、張り切って先頭グループで走りました。

マラソンを終えたら、お風呂場で水を浴びます。
冬の水は冷たいので、浴びるときは呼吸を強く吐きながら浴びることを教わりました。

日によっては、マラソンで山を登り、川に入って水浴するときもありました。
川の水は冷たく、とても気持ちよかったです。

水浴のあとは、朝食として味噌汁をいただきます。ホッとしたひとときです。

朝食の後は、いわゆるヨガのポーズをする時間です。「浄化法」と呼ばれていました。
30分から1時間ぐらい、ポーズとくつろぎを繰り返します。
名前の通り体の中の不要なものが、どんどん出て浄化されていく気がします。

浄化法の後は外に出て、「生命力強化法」というトレーニングを行います。
動物の動きを元にしているようです。
四つ這いで早く移動したり、四つ這いのまま連続ジャンプしたり、お腹を上に向けた姿勢で動いたり、芋虫のような動きをしたり、手押し車をしたり
わたしは部活で体を動かしているから楽勝だと思っていましたが、普段使わない筋肉を使うので、意外とキツイなと感じました。

西洋のスポーツで鍛える筋肉とは別の筋肉を使います。

このように、早朝に起きて、呼吸法、清掃、マラソン、水浴、浄化法、強化法と、午前中に体をたくさん動かします。

そしていつの間にかお昼過ぎになっていました。
お昼には道場に戻り、昼食をいただきます。
初日はここから合流しました。
なるほど、お腹はペコペコですが、量は少な目なので、何度も咀嚼して、じっくり味わっていただきます。みんながそうしている理由がわかりました。
昼食のあとは、少し休憩時間になります。
昨日に続きまたいろいろな人と話そうと思っていたのですが、寝落ちしました。
冬なので少し寒かったのですが、気持ちよく眠れました。
周りを見ると、私みたいに眠っている人は結構いました。

道場に来る前は、ヨガ道場の生活とは、ヨガのポーズをしたり、座って瞑想したり、1日中そんなことばかりしているのを想像していました。

しかし、体を動かすことが多く、予想していたものと全く違うものでした。

あとから聞いた話ですが、この生活はインドのガンジーアシュラムの生活を参考にしているそうです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?