vol.148 Q.日本の役割を果たすために必要なメンタリティは?(自己内対話78)

A. 長所や強みは、時に行き過ぎると短所や弱みになります。ここも中庸のバランス感覚が大事になります。以下に日本が取り組んでいくとよいと思われるメンタリティについてお伝えします。

1)和の追求しすぎが、同調圧力を生み出す
和を以て貴しという精神は、協調性を生み出す強みがある反面、同じでないものは排除する・攻撃するという同調圧力に移行しやすい側面もあります。人間各人の価値観は異なるものであり、それぞれをどうリスペクトしつつも調和的であるかは人類共通の課題です。和を保ちつつも多様な価値観を認めて調整する、そのバランス感覚が要求されています。

2)正確性の追求しすぎが、失敗を生み出さない雰囲気をつくりだす
交通やエネルギー、医療分野など正確性が望まれる部分では、正確が基盤とされる分野では役立ちますが、これも過度になれば、失敗やチャレンジを許さないという側面が出てきてしまい、新陳代謝のない、窮屈なものとなってしまいます。あまり正確性が要求されない部分は自由に伸び伸びさせるといったメリハリのメンタリティが必要です。

3)丁寧さの追求しすぎが、過剰・過酷な労働環境をつくりだす
丁寧な接客態度などは海外からも評価されています。しかし、これが過度に追求されると、働く側は過剰・過酷な労働環境を作り出し、身体・精神的なデメリットが上回ってきてしまうわけです。健康で働き甲斐のある職場にふさわしいサービスを維持するためにも、どこまでの丁寧さにするのかを判断しながら調整していく姿勢が大切です。

4)謙虚さの行き過ぎが、意見表明の遠慮をつくりだす
人が謙虚であるとき、良い意味で傍若無人・相手に対して失礼や不愉快を産まないという強みがあるけれど、行き過ぎれば、思っていることを正直に言わない、陰口を言う、自分自身を抑圧するといったデメリット側に振れてしまいます。謙虚ではあるけれど、必要な時に必要なことを堂々と主張する勇気も合わせ持ちたいところです。アイデアの提案時なども、出る杭でも打たれないという動じないメンタリティが必要です。

上記に観てきたように、何事も行き過ぎるとそのデメリットが表面化してきます。バランス感覚や自己を客観的にみられるという強みも活かして、いろいろな意味で、これからの地球・世界に貢献していただきたいです。


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