vol.91 Q. それぞれが自分ファーストで動いていても世界平和は実現しますか? (自己内対話21)

A. まず、自分ファーストは、自分勝手に傍若無人になんでもしていいという解釈での自分ファーストという意味ではありません。自分の情熱が傾くことでそれを他者に堂々と話しても後ろめたさがなく誇れること(一般には倫理的にも認められるという意味)をするという行為になります。

例えばある人は環境保護活動をしたいと考えるかもしれませんし、ある人は自分の好きな絵を描くことに没頭したいと行動する、ある人はジョギングするのが気持ちいいからそれを習慣にしているかもしれません。

このような個々の人の状態は、一見つながっていないように思えますが、ここで登場するのが宇宙の自動調整能力です。人智を超えた働きが宇宙スケールで日々刻々行われています。それぞれの人が、自分の情熱でやりたいことをやっている状態が世界でつくられるとき、宇宙の自動調整の力によって、精巧な歯車がかみ合うように物事が進んでいきます。これが平和状態です。

ある平和状態のテンプレートがあって、そこにひとびとが無理やりはめ込まれるのが平和なのではありません。人工的に設計された森は、多様性があるようで、やはり作り物感は否めません。このテンプレートの平和を目指すのだと無理に人々を誘導すれば、それは人工的な森のようでどこかに無理があり宇宙の摂理にはかなっていないことになります。

それに対して調和が取れている多様な森は、その生態系で生きる生物が微妙なバランスで調和的に生き生きと生きています。この比喩がわかりやすいのではないかと思います。自分ファーストで生きることは、一見、それが世界への貢献と何のつながりがあるかと思われるかもしれませんが、実は最短ルートでもっとも無駄なエネルギーがかからない理想的な道のりであることをお伝えしておきます。

繰り返しになりますが、あなたはあなたを生きるために、今、この地球にやってきて、あなたの生を生きているのです。したがって、あなたらしい自分を自分ファーストで生きることがすなわち、あなたであり、あなたが生きる道だということなのです。


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