vol.105 Q. 学びの環境を整えるとは?(自己内対話35)

A. これからの学び(”教育”あらため”学び”)の環境とは何でしょうか? どういう状態を意味するのでしょうか?

人間のことを考える前にまずは自然状態においての動物の状況において考察してみます。動物には学校のようなものはありません。たいがいは生まれた親の環境のそばにいて、食べられるもの・狩りの対象などを五感を使って自然と学んでいくわけです。そこに”私は今学んでいるのだ”という自覚さえないかもしれません。

ひるがえって人の場合。周りの環境に人工物が多すぎて、自然状態(ナチュラルステイト)が何?というのすらがそもそも難しい状態にあります。昨今ではキャンプなどがブームですが、人間の本能が自然と自然状態を求めているのかもしれません。山や森に入ったり、海や川など水の近くにいったりするとき、五感を働かせていると自然状態に近くなり、”学ぼうとしなくても学んでしまっている”ということができます。すなわち、こうした自然状態に意図的に入っていくというのが一つの環境を整える方法です。何をどうするの前にまずは五感でそうした自然状態の環境に浸るということです。

その他に、人間としての特徴として人から学んだり、書籍やインターネット・コンピュータから学ぶというのがあると思います。こちらについても、大事なことはあくまで本人の目覚めのペースを尊重するということ。現代社会では、社会システムの効率をあげるために、人がシステムに合わせるような、合わせて生き抜けるようなことを目的として”教育”が当たり前になっていますが、これからの時代は、自然状態=ナチュラルステイトにおいて、本人が何を必要としているのかを察知し、その環境を経験ある人が必要なタイミングで必要量をサポートしていくということが大事であり、必然であり、それに気づいた人から従来の教育を変えていくことでしょう。

はじめは人のナチュラルステイトに合わせる学びの感覚は違和感があることでしょうが、それに慣れる人が増えるにしたがって地球の常識になっていくことでしょう。

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