視線恐怖の治し方
動画紹介(文字起こし全文掲載)
今日ご紹介する動画は、「視線恐怖の治し方」です。
「視線恐怖」と聞くと、人の目が怖い人、というイメージが沸きますよね。
実は、視線恐怖には2つのタイプがあるんです。
今回は、視線恐怖の2つのタイプを紹介し、視線恐怖を克服するための具体的な方法をお伝えします。
視線恐怖で苦しんでいるあなたが、あなた自身のためにできるヒントが満載。ぜひお試しください。
視線恐怖の三つのタイプ
今日は「視線恐怖―人の目が怖い」というテーマについてお話していきたいと思います。
結構、人の目が怖いという人が多くいらっしゃいます。
視線恐怖は、一般的には対人恐怖と言われるものですが、それだけじゃなくて誰しも自分の気分が落ちているとき、人との関係が上手くいかないときに、人の目を見るのがつらくなることがあると思います。
そのようなケースで言うと、パニック障害の方やうつ病の方で、電車に乗っているときに、向かい合っている人の視線が気になって前が見られなくなるなどがあります。
だから、人は病的な状態、精神状態が落ちているときに、人の目が見られないのかなと思います。
視線恐怖の見ている世界
一方、明らかに対人恐怖という括りの中で、視線恐怖という診断がつく場合には大きく2つのタイプがあります。
一つは、人の目が見られない、人の目を見るのが怖いというタイプ。
もう一つが、自分の視線がきついので、人に迷惑をかけている、人に不快な思いをさせているのではないかというタイプ。
これから、この2つのタイプについて順番に話していきます。
まず、一般的な視線恐怖としては、人の目が怖いということ。
対人恐怖の典型ですね。
たまに目を合わせても、目を逸らして下を向くようなタイプ。
明らかに、人の目に対して恐怖心を感じるわけですね。
それで、じーっと見られていると、居ても立っても居られないような耐え難い状態になるので、目を逸らしてしまう。
一回、目を逸らすと、その後見るのがつらくなってしまう。
この心理状況としては、人と対峙していることで恐怖感がある。
もしかしたら自分が傷つくのではないか、もしかしたら自分が否定されるのではないかという、根本的な自分の思考があるわけです。
そこには、恐らく、今までの経験――幼少期からの経験から、何らかの形で自分が否定されてきたと思っている。
あるいは、否定されたことでとても傷ついた経験がある、他者から厳しい反応を受けてきた、言葉や身体の暴力を受けてきたなどがあるかもしれません。
そのように、視線恐怖に繋がる経験としては色んなケースがあると思います。
そして、視線恐怖になっていくと何が起こるかというと、よく「人の目を見て話しましょう」と言われることがあると思いますが、対人関係が上手くいかなくなっちゃうんですね。
自信がない人という風に見られてしまいます。
そして、それを自分でも薄々感じているから、ますます人との関わりに自信が持てないという悪循環になっていったりするんですね。
ここで押さえておくべき考え方としては、結局、人は幻想の世界に生きている、ということですね。
視線恐怖の人は、100人いたら100人全員が自分を否定するということは本来あり得ないことなのだけれど、その人の主観においては、皆が私を否定するんじゃないかという見方、そして自分はそれだけ価値がない人間なんだという見方がある。
だから、他者に対してはいかに信頼関係を作っていけるかどうか、そして自分に対しては、いかに自己肯定感を上げていけるか、ダメな自分を受け入れる自己受容感を高めていけるかが非常に大切だと思います。
視線恐怖克服のポイント①~他者貢献
それでは、人に対する信頼感を高めていくにはどうすればいいか。
他者関係においては、視線恐怖の人はどうしても受け身がちになるので、自分からは状況を変えづらくなります。
ただ、受け身でいる限りは、ずっと視線恐怖は続くかもしれない。
やはり対人関係は、自分からしか変えられないので、人に対して何ができるかを考える。
人の味方になるためには何ができるのか。
そこに意識を向けて、具体的な行動に移していく。
例えば、これまでやっていなかったような、短時間でも相手の目をみて挨拶をするとか、お昼時にちょっと勇気を出して声を掛けてみるとか、そのような日常会話を意識してみる。
ただ、特に日常会話が苦痛な人もいると思うんですね。
そのような人は、仕事で必要な話から始めてみる。
仕事の報告、連絡を、今までより一言多めに行うようにする。
人が苦手な人は、仕事上のホウレンソウ(報告・連絡・相談)も少なく済ます人が多くなるので、少し頑張って仕事上の会話を増やす。
あるいは、忙しそうな人がいたら、「ちょっと手伝いましょうか」と声を掛けてみる。
そうすると、相手が嬉しいだけじゃなくて、自分が他者に貢献できたという自信にもつながるんですよね。
そのようにして他者との信頼関係を強めていく。
視線恐怖克服のポイント➁~援助希求力を身に付ける
あるいは助けを求めることができない人がいます。
悩める人においては、“援助希求能力”がない人が結構多いのですが、これが一番リスキーなんですよね。
人というのは一人で悩んでいるとハマります。
いかに人にヘルプを出せるかが大事です。
行き過ぎると依存になってしまいますが、援助希求能力がない人においては、依存してみることも大事です。
人に助けを求めてみるということです。
そうすると、相手によってはめんどくさいと思われるかもしれないけれども、相手にとっても、その人の役に立てたという実感が沸いて嬉しい場合もあるんですよね。
そのようにして、ヘルプを求めることで信頼関係を作っていく、というやり方もあるでしょう。
視線恐怖克服のポイント➂~自己受容
そして、自分に対しては、自己肯定感をあげること。
自分のダメなところを自己受容していくということ。
自己肯定感をあげる方法は無数にあると思うのですが、例えば、その日に出来たことを寝る前に考えてみる。
「〇〇ができた」ということもあれば、「会社に行った」、「「ご飯を食べた」、「今日も生き延びました」ということでもいいです。
人というのは結局何を見ているかなんです。
出来ていないところをずっと見ていったら、人生が出来ていないことだらけになる。
そうではなくて、いかに出来ているところにスポットを当てて見ていくか、これだけでいいんです。
これは1回やっただけでは何も変わらないと思うのですが、継続して行なっていくことで徐々に変わっていくことかなと思います。
そしてもう一つ、自己受容についてです。
やはり、自己肯定感が低い人、自信がない人、視線恐怖の人というのは、自分を否定しているんですね。
自分には価値がない、自分は人に否定される、自分は他者の役に立てない、という感覚がある。
同時に、すごく怯えてしまう自分、恐怖感を感じる自分がいて、この恐怖感を否定するんです。
だから、大事なことというのは、喜怒哀楽という感情の中で、特にネガティブな感情を否定しないということです。
感情には罪はないんですね。
怒り、悲しみ、嫉妬、後悔、失望、不安、心配、恐怖など、色んなネガティブ感情があると思います。
けれども、これらの感情をあってはならないと考えるのではなくて、人として自然に生じる感情として受け入れる。
その自然に生じる感情、不安などを感じることは苦しいですが、不安という感情がなかったら、良からぬことが起きたときに備えがない状態になります。
不安という感情があるから良からぬことに対して備えることができるわけです。
恐怖があるからこそ逃げようとか戦おうとか選択できるわけです。
そのような目的があって感情は生じるわけなので、その必然的な感情に対して否定的に捉えるのではなく、一時的に感じる感情はしょうがないと捉えて感情をそのままに感じることです。
「いま、自分はすごく不安なんだな」、「人の目が怖いんだな」と、そのままに受け入れること。
感情には是も非もないので、感情裁判をやめましょう。
視線恐怖のもう一つのタイプ―—他害恐怖
以上が、人の目が怖いという視線恐怖のタイプへの対処法でした。
ここからは自分の視線が厳しすぎて相手に害を与えているのではないか、と考えている視線恐怖のタイプについてです。
例えば、自分の眉間にシワが寄って厳しい表情なので、睨んでいると相手に思われるのではないかと思って、相手を見られなくなる人がいます。
これは他害恐怖と言います。
他者に対する恐怖ですが、これも結構生きづらいんですよね。
そのような自分だから他者と関われない、他者と上手くいかないと思い、時に他者との距離を取ることで安心感を得たりします。
もしかしたら、そのように思うことによって他者との距離感を保って、傷つかない自分を手に入れている、という心理的な背景があるのかもしれません。
ただ、人はやはり人と仲良くやりたいんですよね。
だから、どうすればいいかというと、先に述べたことと似たようなことではありますが、他者との関係づくりを如何にしていくかということです。
改めて言いますが、受け身で他者に期待しているだけでは、永遠に視線恐怖は治りません。
受け身ではなく、自分から何が出来るか、自分がどのようにしたら信頼関係が作れるのか、味方を作れるのかを考えて、行動していく。
そのように、他者との関わり方を自分から変えていくことが大事なのではないでしょうか。
以上、視線恐怖についてお話させていただきました。
ありがとうございました。
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