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直感と好奇心で動く

長岡研究室(MELC)の2024年度の活動が始まった。新ゼミ生を9名加え、総勢19名のメンバーでの活動だ。毎年のことだが、新ゼミ生には「関心ある10のテーマを探して卒業しよう」という活動ビジョンを提示している。経営学部のゼミとしてちょっと異質かもしれないが、「越境活動」のスピリットがこの言葉に凝縮している。

越境活動とは、慣れ親しんだ世界から飛び出し、自分にとって未知の世界の人々や活動に関わること。それは無意識のうちに、自分の中にある「常識」をゆさぶり、知らず知らずのうちに視野がどんどん広がっていく。つまり、「閉じた世界」から抜け出して、魅力的な人々のネットワークに飛び込むことで、自分の中に眠っていた関心や可能性が呼び起こされていく。だから、越境活動を続けていくと、卒業する頃には、敢えて目標にしなくても「関心ある10のテーマ」に出会ってしまう。

マジメに楽しく活動していくことで、気がつくと自分の可能性が見つかっている。そんな越境活動をするにはどうすればいいのだろう。もちろん、手軽に使える魔法の杖はないのだけれど、直感と好奇心で動く意識がとても大事だ。

「直感」の対語は「計画性」だと思っている。事前計画をたてるのに時間を使うより、まず行動してみよう。もちろん、計画しないのだから失敗するのは当たり前だ。でも、失敗を恐れていては自分の殻から抜け出せない。だから、「直感で動け」という言葉には「失敗してもOK」「試行錯誤から学ぼう」という意味が込められているということだ。

「好奇心」の対語は「必要性」じゃないかと思う。何かを始めるのに理由はいらない。やってみたいことがあるのに、「なぜ始める必要があるのか」をうまく説明できなくて躊躇ってしまうのは残念だ。理由を聞かれたら Because I like it と答えよう。理由を考えるより、まず行動開始。「好奇心で動け」という言葉にはそんな意味が込められている。

私たちは長岡研究室のことを Management Ethnographers' Learning Community (MELC)と呼ぶ。エスノグラファー(ethnographer)とは現場に深く入り込み、未知の世界を探索するフィールドワーカーのこと。慣れ親しんだ世界から飛び出し、探索を進めるときに大切なのは、計画に縛られない自由な心と、損得勘定をこえたワクワク感だ。

君たちは越境にチャレンジする未熟なエスノグラファー。
さあ、直感と好奇心で動こう!