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にしみのライナー運行開始に寄せて(2章)

2021年7月17日から、ホニャラノイエがある大野町から、名古屋駅までの直行高速バス・にしみのライナーが運行開始というニュースが入った!
これを機会に、大野町の公共交通についてあれこれ書いてみつつ、今後こうなっていくといいな!という展望も記してみたい。
第2章では、にしみのライナーの概要と、今後の可能性について書いてみたい。

<概要>
大野町南部に位置するパレットピアおおのと、名古屋駅を1時間10分ほどで結ぶ。途中、大垣IC・安八ICにも停車し、名古屋駅以外の停留所には、利用者専用の駐車場も設けられるため、パークアンドライドに便利だ。
運行本数は7.5往復。
ダイヤを見る限り、大野町⇒名古屋の通勤客をメインターゲットにしていると思われる。

普通運賃は1150円。しかし4枚つづりの回数券や、定期券も設定され、定期的に使う人にとってお得に利用できるようにされている。

車両は高速バスタイプの車両。Wifiや、車内電源も整備されている。

気になるのは定時運行が出来るのかというところ。それなりには余裕を持っているはずだが、全便が1時間10分での運転になっている。
しかし、一宮JCT付近は名古屋近辺では有名?な渋滞の名所。
朝晩の名古屋高速や名駅周辺などの混雑も気になるところだ。

・ターミナル立地についての考察

大野町のターミナルを、既存の大野バスセンターではなく、パレットピアおおのにしたのは、以下の理由が考えられる。
大野バスセンターの特徴は、大野町役場などがあり、一応は大野町の町中心地に近いということがある。
しかし、「通勤客」を考えた時、ここを発着点としても、便利になるのは大野町民ぐらい。
国道303号線も近いが、片側1車線で混雑も見られることもあり、周辺市町村からのアクセスもそんなに良いとは言えない。
それに対して、パレットピアおおのは、県道18号に面しており、大野町内だけでなく、神戸・池田・揖斐川・本巣・北方等の各市町村へのアクセスも容易だ。
こういった背景もあり、またICから至近距離に位置するということもあって、パレットピアおおのが大野町の発着点となったのだろう。

・対名古屋の他交通機関との比較

大野町~名古屋へのアクセスとして考えられるのは以下の3パターン

①穂積まで車で移動+JR
⇒所要1時間ほど 運賃680円 +駐車料金(送迎なら不要)

②岐阜までバス移動+JR
⇒所要1時間半ほど 運賃1000円

③穂積までバス移動+JR
⇒所要1時間20分ほど 運賃1160円

④大垣までバス移動+JR
⇒所要1時間少々 運賃1410円

恐らく、一番有力なアクセス手段としては、①と思われる。
しかし、この場合だと穂積から座れることはラッシュ時はまずない。
対してにしみのライナーは定員制運行ということもあり、必ず着席が可能。
本数の少なさがネックだが、時間帯さえ合わせることが出来れば選択肢の一つには上がるのではないだろうか?

・どんな人が使うのか?
想定される顧客としては以下の通り
名古屋への通勤通学
名古屋への買い物客

しかし、今後の取り組み次第では逆方向の需要も取り込めるはずだ
揖斐郡への観光客
これを誘客するには、パレットピアおおのからの二次交通が必要不可欠だ。

先述した通り、大野町内だけでなく、周辺市町村からの利用も見込める。

大野町の西側・揖斐川町、池田町、神戸町を縦貫する形で、養老鉄道線が走っている。朝晩は大垣駅での乗り換えの流れも多いことから、名古屋方面への通勤客も一定数、利用しているものと思われる。
養老鉄道沿線の駅には、利用者向けの無料駐車場が設置されている駅が多いことから、それを使っているものと思われる。
にしみのライナーが出来ると、もしかしたらこちらから転移する流れも出来るかもしれない。
所要時間・運賃では鉄道が優るが、にしみのライナーは名古屋まで直行できるという強みがある。


僕の感想としては、道の駅・パレットピアおおのが完成し、さらに東海環状自動車道の高速インターが開通したこともあり、大野町~名古屋の直行バスが出来たりしたら面白いな・・・と思っていたところだったので、このニュースはついにできたか!というものだった。
せっかく出来たバス路線も、使われなければ直ぐに淘汰されてしまうのが世間の常。折角できた新路線なので、今後の成長が楽しみだ。
次章では、こんな風になったらいいのに!という、展望や妄想を記します。

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