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地獄のしおや100キロウォーク参加記その2

【ナイトウォーク】
上平ポケットパーク~玉生小学校

チームミンタロ応援団(?)に見送られ、少し重たくなった足を動かす。つぎはうどんポイント!これが目標だ。お腹がすいてきたころに、炭水化物の補給が続くのはありがたいものだ。

広~い関東平野を実感するような景色。午前中は山の中を歩いていたのに、夕日の向こうにはだだっ広い平野が広がる中を歩く。

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遠くには東北新幹線まで見えたりと、テツとしては少しうれしいところ。高速道の脇を歩いて、46キロ地点のうどんエイドに到着だ。

楽しみにしながら列に並ぶと、丁度僕が頂いたところでうどん玉がなくなり、次の人にはしばらく待ってくださいと声がかかる。
ギリギリのタイミングでセーフだった。
ここで夜間歩行モードへと切り替えだ。
だいぶ寒くなってきたので上着を羽織り、手袋も装着。
ヘッドライトも点灯し、いざ再出発。

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遠くにチラチラと明かりが揺れるのは、参加者のバックライト。
このころになると、参加者同士の間隔が広がることもあり、一人で歩いていると一層孤独感が増す。
少しぼんやり歩いていたら、後ろの人から「曲がるんじゃないですか?」と声を掛けられ我に返る。
道路わきに確かに看板があり、もう少しでコースアウトしてしまう所だった。
恐らく田んぼの中なのだろう。なかなか寂しい景色の中をひたすら歩く。

51.1キロ地点で、前方の参加者が、セブンイレブンの方へ渡っていくのを見たので、それにつられて道路を渡るも、ただ単にセブンに行きたかっただけらしく、少し遠回りしてしまった…

前方には52.1キロ地点のたておか商店。ふと見ると、リタイア者を収容するバスが到着したところ。何人かは乗車した模様で、これが目の前に来たら、乗っちゃいそうだな~なんて思っていたら、すぐに出発していった。

がんもやみかんを頂き、少し休息。足がむくんできたこともあり、少し足をあげて寝ころび、少しでも回復を試みる。
ここへ来て、次のエイドまでは10キロに近い距離。心して臨む。

ひたすら暗闇を歩き続ける。突如、少し離れたところから「がんばれ!」との声が。びっくりするが、こんなところでも応援してくれるとは。

途中から少しずつ山に入っていく。さすがに、ここへ来てのアップダウンはかなりキツイものがある。まだ登りは良いのだが、下りが足に負担が確実にかかり、少しずつダメージが蓄積されていくのがわかる。


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上手く撮れなかったが、なんと私設エイドがここに出現。手作りのおにぎりと、熱々のコンソメスープを頂く。これは本当に助かる!
元気を頂いて先に進む。

だいぶスピードも遅くなっているのがわかる。
20時間タイムとなる、スタートからの平均5キロペースを目安にしながら歩いており(これが一番わかりやすい。10キロ地点を10時、20キロ地点を12時というように)、前半はかなりの貯金を作りながら歩いていたものの、この辺りでついに前半で作った貯金を使い果たした。ここからは如何に前へ進むか。

それにしても、この辺り、完全に追い抜かされるばかりでこれも辛いところ。前半で飛ばしたこともあり、恐らくタイム上位を狙う集団についてきたこともあり、周りはペースを維持して歩いている人ばかりなのだろう。

そして脅威(?)なのはいわゆる、アンダー16hの赤ゼッケン達。平均6.25キロ。休憩やエイドを考えればもっと速いだろう。その存在感は、後ろから迫ってくる足音の速さで圧迫感を感じるほど。他の人に抜かされるときは、じわじわと迫ってきてくるのに対し、赤ゼッケンはホントに一瞬で追いつかれるような感覚。
常人には見えない。

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やっとの思いで62キロ・ヤイタ工業に到着だ。ここでは暖かい飲み物を頂けるので、コーヒーをチョイスし、少し一服。
次のエイドはいよいよ玉生小学校だ。

この区間も6キロあるから、1時間ではつかないか…と思っていたら、なんと途中に明かりが。

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夜光虫の如く吸い寄せられると、なんとおでん!これはうれしすぎる!!エイドメニューの中で、これが一番テンション上がったかもしれない。話によると、私設エイドということもあり、なくなり次第終了なのだとか。ここまで頑張った甲斐があった!

夜目にもあれ?もしかしたら見たことある?という場所に出たら、今朝、通った道だった。あの時は元気にハイペースで飛ばしていたが、今はノロノロ歩き。こんなにココ、長かったっけ?と思いながら、玉生小学校にようやく到着だ。

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ゴール!!ではない。ゴール地点に戻ってきたのに、さらにまだ32キロも歩かなければいけないこの無情感よ。
もうすでにゴールしている人もいるではないか。

とりあえず焼きそばと芋煮汁を頂き、焚火に当たって暖をとる。
どうしても眠かったので、ここで少しだけ仮眠をとることに。20分だけ体育館で横になり、少しでも体力を回復させる。

ここで少し迷った。もう少し厚着することもできたのだが、まだ歩いているときはそこまで寒さを感じていなかったので、荷物が増えることを嫌い、そのままの装備で出発することに。さらに、手袋を片っぽ落としてしまい、見つからぬままだというオマケつき。
この選択を後に後悔することになるとは…

もうすぐ日付も変わろうかという所。参加者もだいぶ少なくなったような感覚だ。
ふと見ると、左側に帰ってくる参加者の列が見える。あまりルート地図を見ていないので、このあとどんなルートであそこへ行くのかな?と思う。

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あ、もう次のエイド!と思ったら、ここも私設エイド。こんな深夜まで、本当に頭が下がる思い。100キロ歩きたいというド変態集団のために。ここではチョコと飴を頂く。
なぜか通りすがる参加者にすり寄るワンコに少し癒されつつ、ひたすら歩く、歩く。

疲労もかなりピークに達してきたころ、ようやく道の駅しおやへ…あれ!?戻ってきた!
あまりマップを見ていなかったので、意外な展開にびっくりだ。

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ここではスープ餃子を頂けた。仮眠所もあるが、入ったら動けだせなくなりそうな気がしたので、おとなしく頂いて出発準備。ここは体育館と違って暖かそうなので、仮眠をするならここの方がいいな…と思う。
さあ出発…しかし、外へ出た瞬間の寒さに嫌な予感がよぎる。
3時近い時間、確実にさっきよりも気温が落ちているのを実感した。普段なら速足で歩いて身体を温めることもできそうだが、そんな体力も残っておらず、ただゆっくり進むのみ。

やばい。眠くなってきた。
半分目を閉じながら、多分ふらつきながらの歩行だっただろう。
暫くは頑張ったが、ついに動けなくなる。
これは低体温症の一歩手前か?
身体を丸めて防寒体制を作りかがみこむ。
寝たらマジでやばいかもと思いつつ、これでは動けないので5分ほど(だと思う)そのまま仮眠。
一瞬リタイアを覚悟したものの、少し動かせるようになったので、なんとか前進開始。
途中にファミリーマートがあるのを思い出し、そこで暖を取ろうと頑張って歩く。
暖房が効いた店内に入り、ホットカフェオレを頂きながらイートインスペースで休憩。
すると、「運営スタッフですが、タイムアップですので…」とお迎えが。えっ???とビックリしたら、どうやら逆方向の道の駅方面に向かう参加者と間違えたよう。
ビビった~

時間的にはなんとか完歩は狙えそうな時間。うっすら明るくなってきたのを見計らって、貼るカイロを入手して再スタート。

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ここからは、東武矢板線の廃線跡を辿る。
途中、廃駅もあったりして、雰囲気は残っているところだ。
昔は東武鉄道・新高徳駅から、JR・矢板駅までの支線があったそうで、後で調べてみると、このしおや100キロウォーク、結構廃線跡を歩きまくっている。
まずは55キロ地点あたり。そして、75キロ地点あたり。そして、この朝、歩いた87キロ地点あたりの計三か所だ。
深夜に通過した二か所は、まったく意識していなかったが、またそのうち、廃線跡を意識して歩いてみるのも面白いかもしれない。

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楽しみにしていた、肉まんをゲット!昨夜歩いていた道が、左手に見える。あまり余裕も無いので、肉まんは食べながらモグモグと。温かくて美味しい!

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先を急いでいたら、小沢さんに追いつく。
どうやら、僕がファミリーマートでバテていた間に追い抜かされていたようだ。最初に先行するとき、多分次に会うことがあれば、僕はかなりボロボロの状態でしょうと予告していたが、まさしくその通りとなった。
小沢さんは、オンライン企画の鉄男の部屋がきっかけでホニャラノイエにも遊びに来てくれた。なんと、三宅島からの参加だ。

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ヤギに見送られ、進む、進む。
終盤の1キロの進みが本当に遅く感じる。
もしかしたら、1.5倍ぐらい、サバを読まれているんじゃないか?という疑惑さえ浮かぶ。

最終エイド。あと6キロでゴールだ。もう焦っても仕方がないので、じっくり休憩しましょうよと腰を下ろしていたら、ミッキーさんと初参加の知音ちゃんが到着。
チームミンタロの最下位組で一緒にゴールしようと、歩き出す。
この最後の6キロ、一人で歩くことを考えると、複数人の仲間がいるのはとても心強い。

さらに、途中で前方から歩いてくるのは、ぶっちぎりでゴールした、超人ガクちゃん。
僕たちを迎えに来てくれたのだ。
勇気づけられ、一歩づつ確実に進み、遠くに見えていた小学校がいよいよ近づく。

26時間近く、ホントによく歩いた。もうすぐこの苦痛からも解放されるのか…と、安堵感と、ひたすら歩くことしか考えない、ある意味シンプルな時間との別れが少しだけ(ほんとに少しだけ)惜しくもある。

校庭に入ると、アナウンスも盛り上げてくれて、みんなのお出迎え。

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ゴール!

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無事100キロを歩き切った!
疲れもマックスだが、達成感も半端じゃない!!


【振り返り・考察】

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ゴールタイムは、25時間44分。平均速度は3.88キロほど。

参考までに、区間タイムと各区間の平均速度を割り出した。
なお、休憩時間も含まれている。

0km地点    8:10 (玉生小学校)
   区間タイム 1:34 平均6km/h
9.4km地点  9:44 (東古屋湖)
   区間タイム  2:00 平均5.3km/h 
20km地点  11:44
   区間タイム  1:08 平均4.4km/h
25km地点 12:52
   区間タイム  2:47 平均5.2km/h
39.5km地点 15:39
   区間タイム  1:25 平均4.59km/h
46km地点 17:04
   区間タイム  4:10 平均3.84km/h
62km地点 21:14
   区間タイム  1:34 平均3.83km/h
68km地点 22:48 (玉生小学校)
   区間タイム  2:16 平均2.2km/h
73km地点 1:04
   区間タイム  1:23 平均4・34km/h
79km地点 2:27  (道の駅しおや)
   区間タイム  3:48 平均2.42km/h
88.2km地点 6:15
   区間タイム  3:39 平均3.23km/h
100km地点  9:54

~ペース配分はどうだったか?~

ノンストップで歩いた9.4キロまでは6キロ平均。前半は休憩を含めても、概ね平均4キロ~5キロを維持していた。
後半は休み休みという感じだったため、休憩込みの平均速度はガクリと落ちたが、ゆっくりとだが休まずに歩いた、73km~79kmの平均速度が4.34km/hだったことから、遅くても4キロぐらいの速度では歩いていただろう。
因みに、68km地点の玉生小学校で、50分ほどの休憩。
79km地点では30分ほどの休憩。
79km~88.2の間のファミリーマートで1時間ほどの休憩を挟んでいる。それ以外は概ね20分以内の休憩だ。仮眠場所として、玉生小学校を選んで20分ほど仮眠したが、かなり寒く、疲れがしっかりとれる場所ではない。他の仲間から聞いたところによると、道の駅しおやであれば、暖房が効いたところで毛布を借りて寝ることが出来るので、より良い環境なのだとか。
なんとか79km地点までペースを維持しながら頑張って、一度道の駅でしっかり休んで眠気を取る…というのも一つの作戦かもしれない。
21kmなら直ぐじゃないか?と思うかもしれないが、100km歩くに際して、後半の足の疲労感は半端ではない。

後半のスピードダウンは想定以上だったものの、前半である程度飛ばしていたことが功を奏していたと思う。

~なぜ、今回は26時間近くかかったのか~
今回、大幅に未明の時間帯でペースダウンした原因はただ一つ。荷物の重量増を嫌って、防寒装備を増強しなかったためである。
正直、寒さによる身体への影響を舐めていた…
その結果、寒さで体が動けなくなるのを体験してしまいました。
23時前後の寒さと、明け方の寒さはレベルが違いますよ!
防寒対策は、しっかりすることをお勧めします。

~食糧問題について~
事前に配られる資料には、「充分な飲料と行動食を携帯することをお勧めします。」と書いてあるものの、今回のエイド体制が維持される限り、コース上で栄養失調になることはまずないでしょう。

ただ、最長10kmほどの無補給もあるので、飴やちょっとしたつまめるものなどの、軽量な行動食はある方がいいと思います。
スピードが速い人ならともかく、後半は完全に無補給では少しきついところもあります。
飲料に関しては、所持するのは最初の9km地点までの分だけでいいと思います。最初は元気なはずなので、多くの人が2時間程度で歩くことを考えると、持たなくてもいいぐらい。僕は飲料は一切持たずにスタートしました。
各エイドで水やお茶、アクエリ、コーラは貰えるので、適度に頂きつつ常に手元に飲料は確保された状態を維持できました。

ただ深夜時間帯には暖かいものが欲しくなる。コンビニや自販機で買い物できるよう、小銭も持参した方がいいですね。
因みに、ゴールしたところでも余っていれば焼きそばやフランクフルトなど、頂くことが出来るので、ゴール後のことは考えなくてよいと思います。

こんな感じで考察終わり。今回は、作戦ミスもあり、不本意なタイムとはなりましたが、まあ無事に完歩出来たのでよしとします。100kmチャレンジは3年ぶり。これからは年1回ぐらいは挑戦してみるのもアリなのかなあ~と思う。
さて、まだまだ祝勝会と帰り道編に続きます!


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