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高速大名行列、岸和田へ~高速大名椅子栗毛~

6月10日、岸和田市が集団接種会場の追加を発表した。https://www.sankei.com/article/20210610-XKVRNCZGAFKXPEVO7JG3NJ445M/

6月10日はTwitterで動画がバズってから26日目だ。

13日目に8社のテレビ取材があり、その日から連日取り上げて頂いたお陰で、宇美町の名前が知られ、高速大名行列が知られ、色々な病院と岸和田で真似て貰う事が出来た。

やっと最初の目標「別の自治体に真似て貰う」をクリアしたことになるけれど、次は「次を成功させて複数の自治体や企業に真似て貰う」を含む色々な目標を超えないといけない。 7月末はもちろん、年内の早い時期に若者まで免疫をつけるためには時間が無い。

普段は福岡市の救急指定病院で1人救急科をしながら、週4日間で病棟を持ち、発熱外来を担当している。流行時はアフターコロナをどんどん受け、緊急時には生コロナを例外的に入院させたこともあった。そこに院内のスタッフへワクチン接種業務が入り、地域の医療スタッフの集団接種と高齢者の集団接種も担うことになった。

と言う事で実は高速大名行列は自分の勤務する病院でも行われている。
特に早いのは院内のスタッフへ接種する場合は予め予診票を見終わっているので5分で30人程度を打つことが出来る。1時間にすれば360人という凄いペースになるんだけど、この動画を見せると「早すぎw」と言われる。

動画が流行後、多くの問い合わせに対応し、取材に応じて、通常の病院業務を週に4日する他、嘱託産業医として10社を訪問しながら経営大学院のレポートも書かなくてはいけなかったので、人生で久しぶりに完全徹夜をすることになってしまった。

でも喉元過ぎればなんてこと無くて、今は仲間の力を120%借りまくりながら、効率性の良い方法を皆さんに知って頂き、真似して貰える仕組み作りを進めている。そして関わってくれた方に喜んで貰えることを幸せに思う。

優れた方法があり、真似しやすい状況を作ったとしても真似て貰うためにはそれはそれは高い壁がいくつもある。

僕が今回担当したのは「多くの人を対象に早く安全に低コストで打つこと」が出来るのだけれど、多くの人を対象にしていると言うことは、背景にあるのは八百屋の親父一人というようなモノでは無く、担当者がいて、その上がいて、更にその上がいて、もっと上もいる。上の人の横もいたりして意思決定には時間がかかるし、反対意見が出てくると調整にも時間がかかる。

そして1本当たりの接種コストは日本で最安値だと思っている。会場費、設営費、人件費、消耗品を全部足して、接種する本数で割ると大規模会場の1/10で打てているのではないかと思う。しかしコストを負担せず、いくらでも税金で賄いますと言われたら低コストは武器にならない。

「そちらでコスト負担しなさい」と言われたときに注目されるんだと思う。

早い事ばかりが注目されているけれど、早さを可能にしているリーダーシップ、現場の組織文化作り、早くて低コストなのに安全性が高いと言うところはなかなか注目されないと思う。 安い=危険 早い=危険という印象がどこかにあって、 「安くて早くて安全」が成立するという発想になりにくいのだろうと感じている。「高くて時間をかければ安全」と言われれば確かにそういう気はするけれど、実際はそうとも言い切れない。

岸和田市長の永野耕平さんは中学2年生のクラスメイトという関係で今回のコラボが実現したのだけれど、話をもちかけたら即断だった。

まだ知名度も無い中で方法を見てすぐに決断してくれた市長はきっと周囲との調整が大変だったと思う。実現してくれた事を本当に嬉しく思うし、絶対に岸和田市民のためにも成し遂げて帰ろうと思う。

「終わるはずないよ」と思っていた岸和田市民の人が「これ終わるかも」「終わると思うよ」「本当に終わって嬉しい」「岸和田で良かった」と思って頂けるように、会場のスタッフと力を合わせ、一丸となって高速大名行列方式で取り組んでいきたい。

6月17日に練習

6月20日に初日を迎える。 

岸和田市の皆様、精一杯お役に立てるよう頑張ります。

「高速大名行列の大名」黒田

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