スタバの可愛い店員さん

どうも、男子校出身20歳の大学生です。

今日1人でスタバに行った。スタバと言えば、陽キャの集団かMacを自慢げに広げるイキリしかいない場所のことで僕は勝手に“負のカフェ” と呼びいつもは敬遠しているが、今日は勇気を振り絞り1人で入った。

僕の読者なんてほとんどスタバに行ったことのない人ばかりだろうから一応説明すると、まずレジで注文してお金を払い、その後に隣のカウンターで受け取るというマックと同じシステム。だからまず注文をするのだが、このレジの店員さんがものすごく可愛かったんですね、はい。深川麻衣似の笑顔が素敵なお姉さん。コロナ対策の透明シート越しにまず3回ほどお顔を拝ませて頂きました。

ここで一旦僕の頭はショートしたがこんな事は日常茶飯事。1回強めの瞬きをすればこんなんすぐ治ることくらい男子校病8年目の僕には分かっている。気を取り直して抹茶クリームフラペチーノを難なく注文。と思いきや…

スタバをマックと同じだと思ってたらスタバはS/M/Lじゃないんですね。TallとGrandeとVenti。なんだこれ。まずGrandeとVentiはなんて読むのか分からないし、そもそも目が悪くて大きめに書かれていたTall 490円しか見えなかった。3秒くらいおどおどしてしまった後に

「Tallで」

店員さんに嘲笑された。「こんだけ悩んどいて結局1番小さいTallかよ、初心者かよ、ふふ」って感じだろう。この店内での人権を失ってしまったかのような気持ちがしてなんだか急に恥ずかしくなった。スタバ🔰がバレるとこの可愛い店員になめられてしまう。それだけは避けたい。するとニコニコしながら

「上からチョコレートをかけることも出来ますがかけますか?」

あー、これは完全にスタバ🔰認定されたな。
けど俺だってこんな所では終われない。通ぶって

「クリーム多めでお願いします」

店員さんちょっとビックリしてた。
「ん?こいつはスタバ慣れしてるんか?」って顔してた。そしたらニコニコしながら

「531円になります」

高校生の時から使ってるボロボロのドンキの財布、真ん中にマッキーでルイヴィトンのロゴを手書きしたこの財布をこの店員の前で出すのはちょっくら恥ずかしかったがなんとか千円札を置いた。もうこの緊張した場面から解放される、と安心していたのも束の間、店員さんニコニコしながら

「いつも抹茶フラペチーノ飲まれるんですか?」

まず、こんな可愛い店員に話しかけられると思っていなかったから驚いた。多分2ミリくらい目ん玉飛び出した。そして

(あー、この店員ずっと俺に話しかけたかったんだ。だからさっきからニコニコしてたのね)

そう思うと急に嬉しくなった。そして

「あ、あー、ぃいや、抹茶のは̀初めてなんです〜」

コミュ障を発動しながらそう答えると

「スタバ自体初めてなんですか?」

な、なんちゅー。急にdirectに聞かれて動揺MAX。まあほぼ初めてみたいなもんだけどまだ強がりたい。虚勢を張らしてくれ。心の奥底にある僕の反抗心が収まらず、

「い、いや、来たことはあるんです。」

↑もうこれ完全に来たことの無い人の言い方。否定から入る言い方はどこかスっとしない。すると店員さん、最後の追い込み。

「いつもはなに飲まれるんですか?」

こんなん分かるわけない。まずスタバとか今まで2、3回くらいしか来たことないし他のメニュー1個も知らん。我、陰キャぞ?

「いつもは人が頼んだやつとかテキトーに頼んでます」

苦し紛れに僕は精一杯そう言い放った。ごもってたし、完全に嘘をつく小学生の言い方だったが。そしたら店員さん、

「人が飲んでるの見るとおいしそ〜に見えますよね♡」

今までと一変。急な共感コメントに嬉しさしか感じず、このとき僕には確かに♡が見えた。はっきり見えた。そしてしっかり受け取った。

それまでの会話は全部忘れ、最後の「人が飲んでるの見るとおいしそ〜に見えますよね♡」だけを頭の中で何度も反芻した僕はこの店員さんに完全に惚れてしまった。

おつりを受け取った僕はルンルンで抹茶フラペチーノを片手に、店内をスキップした。やけに気分が良かった。清々しい気持ちだった。なにかに勝ったような気がした。

僕の頭の中では、可愛い店員さんに話しかけて貰った上、軽く話も弾み僕に共感までしてくれた。いいように書き換えられたこの思い出を胸に帰宅し、毎週水曜日はあそこのスタバに通いつめていつかあの店員さんと付き合うんダっ!そう意気込んでいた。あの店員俺に気があって話しかけてきたんだな、とさえ思っていた。

しかし、このブログを書きながら勝手な思い込みだったということに気付いた。
だからこれを書きながらだんだん悲しくなってきた。
ばいばいスタバ。
今日はもう寝ようと思う。

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