雪辱を「晴らす」? 「果たす」?

「屈辱を晴らす」からの類推なのか、「雪辱を晴らす」という言い方を見かけますが、正しくは「雪辱を果たす」です。

なぜかというと、「雪辱」は「辱(はじ)を雪(すす)ぐ」と読み下すからです。「雪恥(せっち)」とも言います。この場合の「雪」は、寒い日に降る雪のことではなく、除き去る、特に恥をすすぐという意味の動詞です。恥をすすぐことを達成するから「雪辱を果たす」なのです。

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