マガジンのカバー画像

『随想録』から

32
時評ブログ『随想録』https://ja.takeotamashiro.com では、政治、社会、時事、哲学を中心に記事を配信しています。
運営しているクリエイター

#ポピュリズム

「私、馬鹿だからわかりません」

「私、馬鹿だからわかりません」──これを謙遜の言葉と取るのは大きな間違いである。実際はその逆で、尊大さ、他責性などを詰め込んだものだ。 そして何よりこの台詞は、相互理解を抛棄し、一切の対話を拒絶する不寛容の表れである。自らの凡庸さを棚に上げ、いやむしろその凡庸さを誇り、凡庸さを強制しさえする。それは、かつてオルテガが嫌悪した「大衆」の姿を髣髴とさせる。 記事はこちら 参考文献 ホセ・オルテガ・イ・ガセット(神吉敬三訳)『大衆の反逆』(ちくま学芸文庫)、筑摩書房、199

どんな人間も、自分の生活が第一である。政権を担う者は、まず経済政策に最優先で取り組み、国民の生活を保障しなければならない。これを欠いたまま理想や価値観の話をしても、貧困層の反感を生むだけである。 「政治に経済政策は欠かせない」 https://ja.takeotamashiro.com/2022/05/blog-post_13.html