「つぶやき」では声が大きすぎるから ｜ ツイートとフリートをうまく使い分けるには

「いまを伝える新しい形」なんて言われてもいまいちピンとこないしとりあえずインスタのストーリーズと同じでしょと使ってみるものの消えてしまうのはもったいないから結局ツイートするし。
どう使うのが正解なの。
フリート。

ということで、ツイートはこう使うと良さそう、フリートはこう使うと良さそう、ということを探っていく。

フリートとは？

なるほど。
タイムライン上部に表示されるから見られやすくて、24時間で消えるから気軽に投稿できて、リアクションもいちいち気にしなくていい、と。

いやいや、そんなことはわかってるよ、わかってるんだけど使ってみるとなんかしっくりこないんだよ。そんな声が聞こえてきそうだが、ほんとそう。意外と難しい。
気軽に楽しむだけならそれでもいいが、うまく活用したいと思うならもう少し深く理解する必要がある。

ツイートは街、フリートは自宅

街にはいろんな会話が飛びかっている。
誰かの会話がふと耳に入ってくることもあるし、それを自分の会話のネタにすることもあるし、そんな自分の会話も誰かの耳に入っているかもしれない。

一方自宅では、中の会話が外に聞こえることはない。だいたい知ってる人しか中にいないし、だいたい知ってる人しか出入りしない。出入りするときも、それを家主に知らせてからするのが普通だ。

それで、この章のタイトルにつながる。

ツイートは街での会話に似ていて、拡散し、自分のことを知らない人にも届く可能性がある。対して、フリートは自宅での会話に似ていて、拡散せず、自分のことを知らない人に届くことはほとんどない。

つまり、ツイートはオープンで、フリートはクローズドだといえる。
（とはいえその違いはきわめて緩やかなので、どちらかといえばそうだよね、ぐらいに思っておくのがちょうどよい）

で、オープンとクローズドはわかったけど、それってなんの意味があるの？それをどう使ったらいいの？次はそれについて考えてみる。

初対面の人へのあいさつと友人へのあいさつは違う

初対面の人に「おはようございます」とあいさつするのは普通だが、友人に「おはようございます」とあいさつすると、えっどうしたの急に、気持ち悪いんですけど、と思われるかもしれない。

逆に、初対面の人に「ぅいっす」とあいさつすれば困惑されるだろうが、友人にしたとすれば「ぅい〜っす」と軽く返してくれるだろう。

学生時代に自分の周りだけで「もーすちんっ」と鼻にかけて発声するあいさつが流行っていたが、「もーすちんっ」であいさつが通じるということがより強い仲間意識を作っていたりする。

つまり、関係性の強さによって望ましいコミュニケーションは変化する。

例えば芸能人でみると、表舞台で披露されるルックスやパフォーマンスが認知や興味の入り口になっていて、SNSなどで見られる日常の素の姿がファンの心をいっそう惹きつける。
誰だか知らないやつの日常の姿をいきなり見せられても興味はわかないし、表舞台のキラキラな姿だけではファンとの距離は縮まらない。

認知を広げるためのコミュニケーションと、関係を深めるためのコミュニケーションは、それぞれ違うし、それぞれ必要だということ。

これをツイートとフリートにあてはめる。
認知を広げるには、フォロワー以外にも広がるオープンな会話、つまりツイートがむいているし、関係を深めるには、ほぼフォロワーだけに留まるクローズドな会話、つまりフリートがむいている。

つまり、ツイートはプロモーション的で、フリートはファンサービス的だといえる。

この後、DMや既読の役割なんかも書く予定だったが、ちょっと長くなりすぎたのでこのへんで切り上げる。
最後に使用例をいくつか考えてみて終わりにする。

ツイートとフリート、結局どう使う？

こういう場合はこっちを使え、みたいなことをえらそうに言ってるが、参考程度にとらえてほしい。みんなが同じ使い方をしていることほどつまらないことはないし、つまらないはほぼ失敗と同義だ。参考にしつつ、最後は自分のクリエイティビティを発揮しよう。

例）「キャンペーン開催中！」
基本的に広く宣伝したいことはツイート一択。ただし、24時間限定とかシークレット感を演出したいならフリートも選択肢になりえる。

例）「今日のランチ」
食事がメインコンテンツのアカウントなら話は別だが、そうでなければフリートでよさそう。アカウントテーマに合わないコンテンツはフリート、というように整理しちゃってもよさそう。ファンにはこういうコンテンツの方が重宝されたりするから、やはりフリートに流すがいいと思う。

例）「もーすちんっ」
ツイートもフリートもしないことをおすすめする。が、どちらかといえば身内ネタはフリートの方だ。意味不明なことを言うキャラとして認知してもらいたいならツイートもあり。