タリーズコーヒージャパン創業者の松田公太氏から学ぶ『起業論』
皆さんコーヒーはお好きですか?(唐突に)
コーヒーはスタバ派ですか?タリーズ派ですか?価格重視ですか?
先日ブランドビルディングが得意だと標榜するコンサルティング会社から営業をうけた際に『スタバとタリーズの違いって何ですかね?』と質問してみたところ『タリーズは喫煙できるから好きですね』と返答があり、思わずずっこける体験をしました。
もうちょいブランディングの観点から違いを述べなさいよと。そんなんでコンサル料取れるならワシでもやるわと思いましたが、コンサルってそんなレベルの人結構いますよね。やれやれ。
そんなきっかけではありましたが、普段何気なく利用しているカフェの違いが気になりまして。スタバとタリーズの違いなんてこれまで考えたこともなかったですが、両店舗とも生活圏にできたら嬉しいし、ゆっくり過ごしたい時などは安価なチェーンが近くにあってもスタバやタリーズを選ぶ率は結構高い気がします。
それはつまり彼ら(友達か?)が目指しているブランド戦略が成功していることだと思いますので創業者がどのような思いで企業を成長させてきたのか、また、人の振り見てでは無いですがタリーズとスタバの違いくらいは語れる大人になろうと思い、本を読み比べてみましたよ。
経営者自伝としてはこの2冊ですかね。
すべては一杯のコーヒーから 新潮文庫 / 松田公太 【文庫】
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感想(7件)
タリーズコーヒージャパン創業者の松田公太氏と創業者ではないですがスターバックスを今ある姿に築いたハワードシュルツ氏の自伝になります。
まずは(薄くて)読みやすそうな松田公太氏の書籍から紹介します。
商品説明にある通り、本書には起業ノウハウ的なことはあまり書かれていませんが『圧倒的な熱量』と『たゆまぬ努力』そして『チャレンジ精神』など『できるビジネスマン』として生きていく上で必須とされる能力をどのように発揮するべきかがご本人の経験をベースに熱く、熱く語られています。デフレが加速していた日本で、スペシャルティコーヒー市場をどう根付かせたのか。その道のりは文字どおり山あり谷ありだった訳ですが、本書を読んだ方はタリーズコーヒーと松田氏に好意的になることは間違いないでしょう。
少なくとも私は『男が惚れる男』に認定させていただきました。
残念ながらタリーズコーヒージャパンは2006年に某社から敵対的買収を受け、回避策として伊藤園に持ち株を売却したことで松田氏は経営を退くことになり、現在では伊藤園の子会社になっています。
創業者でありながら株の保有率が低くかったことが要因の一つですが、それは株主と同じ目線で成長していきたいことの意思表示だと2002年執筆の本書にも書かれているだけにビジネスの世界の厳しさを痛感させられる出来事だとも言えますね。
ただ、タリーズを利用した際に感じる店員さんのホスピタリティや居心地の良さは松田氏が理想としていたお店なわけで、それが退任から15年以上経過してもなお継承されていると考えると改めて偉大な創業者だったのだと感じます。
そんな松田公太氏はタリーズの経営を退任後、ハワイで人気だったEggs ‘n Thingsの日本での展開権を取得(得意のパターン)しパンケーキブームを作ったり、参院選に当選し議員として活躍されたりしています(現在はEggs ‘n Thingsに再就任)
飲食業界はコロナ禍で大きなダメージを負ってしまいましたが、ようやく日本のコロナ対策も経済活動との両立にシフトしつつありますので逆境にすこぶる強い氏のここからのますますのご活躍に期待したいと思います。
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