プロカルシトニンの注意点

youtubeの議論
https://www.youtube.com/watch?v=x-OQtui2eiw

・ミシガンのデータではプロカルシトニンの使用率が上昇している、入院患者の20%はプロカルシトニンが出されている。

・Vaughnらのデータ、プロカルシトニンの細菌感染の陰性適中率 0.1ng/ml以下で98.3%。なかなかな的中率です。
https://academic.oup.com/cid/article/72/10/e533/5895253?login=false

・細菌感染以外でプロカルシトニンを上昇させる要因:腎不全、真菌感染、マラリアなどの寄生虫など。
・プロカルシトニンを使うと抗菌薬の使用量25%減少、総死亡率も改善する。
https://www.cochranelibrary.com/cdsr/doi/10.1002/14651858.CD007498.pub3/full
つまり、プロカルシトニンは抗菌薬を使うか迷う場合に有用な可能性がある。

・医師は、抗菌薬を投与しなかったために生じる悪い結果を恐れるもの。抗菌薬投与による副作用、CD感染、点滴によるせん妄など負の要素もあるのだが、そっちよりも投与しなかったことによる不利益が怖い。人間の心理とはそういうものです。

・2018 NEJMのProACT、下気道感染で抗菌薬投与を迷う場合にプロカルシトニンを使用したRCTでは、抗菌薬の使用量は減らなかった。ネガティブスタディ。
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/nejmoa1802670

・プロカルシトニンを使って抗菌薬治療期間を減らそうという論文が増えている。
・市中肺炎は3日間の抗菌薬でいいのではないか、というデータが出たため、3-5日をさらに減らすほどのインパクトがあるとそうではない。たぶん日本での誤嚥性肺炎でやれば治療期間は短くなるように思う。
https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(21)00313-5/fulltext

・偽痛風でプロカルシトニンが上がらなければ皆惑わされないのではないかと思って調べてみました。
プロカルシトニンが上がるのはKawasaki病!。他は上がりにくい。

UpToDate

偽痛風でプロカルシトニンが上がったというデータもあり。自分で測定して感覚を養ってもいいかもしれないな。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?