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『はじまりのうた』を観た話


人におすすめされて、『はじまりのうた』を観ました。忘れないうちに感想を書きます。


あらすじ

製作した曲が映画に採用された恋人のデイヴとともにイギリスからニューヨークへやってきたシンガーソングライターのグレタだったが、デイヴの浮気により彼と別れて、友人のスティーヴを頼る。スティーブは失意のグレタを励まそうとライブバーに連れていき、彼女を無理やりステージに上げる。グレタが歌っていたところ、偶然その場に居合わせた落ち目の音楽プロデューサー・ダンの目に留まる。ダンはグレタに一緒にアルバムを作ろうと持ち掛ける。

(Wikipediaより)


以下ネタバレ含みます!

〈印象に残ったこと〉

①出会いのシーン

映画は、最初にライブハウスで失恋したグレタが歌うシーンから始まります。グレタが歌う曲はやさしく、繊細で、スッと心に入ってきます。

グレタが歌うシーンが終わると、音楽レーベルを持っている中年男性、ダンのエピソードです。ダンは、家族と別居中で、荒んだ生活を送っています。自分が推薦したミュージシャンは泣かず飛ばず、会社もクビになってしまいました。一人娘のヴァイオレットは非行に走っていて、ダンにも懐いていない。全て嫌になったダンは酒瓶を片手に地下鉄に乗り、自殺まで考えてしまいます。

偶然入ったバーで、ダンはグレタの歌を聴き、胸を打たれます。ギター一本で歌う彼女の姿を見ているうちに、ピアノやバイオリン、ドラムなど伴奏が付いた光景が浮かんだダンは、その場でグレタをスカウトします。

最初はこんな感じなんですが、このダンとグレタの出会いまでの描き方が、オシャレで、印象的でいいな!って思いました。この構成が、そのあとの映画の展開を期待させるような感じになってます。


②乗り物

意図があってかどうかはわからないんですが、この映画には、乗り物が大事なシーンで出てきます。

ダン(高級車っぽい車に乗っている)
娘を月に一回送り迎えするシーン、会社へ向かうシーン、グレタとヴァイオレットと出かけるシーン、グレタと音楽の話をしながら遊びに行くシーンなど

グレタ(自動車の後部座席)
デイブとニューヨークの音楽会社に向かうシーン、ダンとヴァイオレットと出かけるシーン

グレタ(自転車)
デイブと付き合っているとき街に出かけるシーン、デイブと別れて失意のままスティーブのところに行くシーン、デイブと完全に決別してデイブのライブから晴れやかな表情で帰るシーン

などなど!
この映画、ダンとグレタが付き合うのかと思いきや、最後はダンは家族の元へ、グレタはミュージシャンとしての人生を歩み始める、というそれぞれの生活に歩いていくストーリーなんですよね。それが乗り物にも表れてる気がします。ダンとグレタは一時的に同じ車に乗ったけど、最終的にはダンはダンの車に、グレタはグレタの自転車に落ち着いた、みたいな。

ダンは音楽会社にいたとき、絵を買うなどハイクラスな生活をしていた描写があります。また、ミュージシャンに対しても、音楽の良さ以外に、ビジュアル面、PVの撮り方などの要素が重要だと考えているようでした。
一方グレタは、ボーイッシュなファッションに飾らない、背伸びしない雰囲気を大事にしていて、生活や趣味も比較的庶民的でした。スティーブの、狭くて、決して綺麗でない部屋をみて「ラブリー」と言ってたくらいなので、、

この2人の性格が乗り物にも表れてる気がしませんか?笑

私はそんな気がしました。


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印象に残ったのはその辺なんですが、この映画、他にも登場人物の心のすれ違いや、歌がもたらす効果が丁寧に描かれていて、いろいろな角度から楽しめる映画だなって思いました!

気になった人は是非みてみてください😂
私はデイブが嫌いでした!笑


それでは!

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