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為替ヘッジがレバナスに与える影響

 前回、レバナス投資の問題点について簡単に触れてみました。

 その後、あるツィートを見ていたらレバナスが「為替ヘッジあり(フルヘッジ)」であることが分かりました。この円安局面で為替ヘッジありはかなり残念な状態です。為替ヘッジとはなんなのか?どこがダメなのか?簡単に解説します。

為替ヘッジとは?

 為替ヘッジの考え方は、私が解説するまでもなく、銀行や証券会社のウェブサイトに解説があります。今回はりそな銀行の解説を紹介します。

 為替ヘッジは為替相場の変動をキャンセルするような仕組みです。したがって、為替が影響する外国株式などで広く用いられる仕組みです。また、個別株で為替ヘッジというのはあまり聞いたことがなく、主に投資信託、ETFで使われています。商品によっては「為替ヘッジあり」と「為替ヘッジなし」を選択することができます。

為替ヘッジがパフォーマンスに与える影響

 為替ヘッジの例として野村証券のNEXT FOUNDシリーズを紹介します。このETFは為替ヘッジのタイプを選ぶことができます。

【為替ヘッジ選択の例】

 この2者の直近パフォーマンスを比較してみます。

 両者のパフォーマンスに差が出ており、ヘッジなしの方がパフォーマンスが良いです。違いは為替ヘッジだけだと仮定すると、最近の円安トレンドによって、差が開いています。直近のパフォーマンスについては、ヘッジなしが -5% 程度、ヘッジありが -12% 程度に見えるので、為替ヘッジありなしで 7 % 近くパフォーマンスに差が出たということになります。

レバナスは為替ヘッジあり

 非常に残念なお知らせです。レバナスは大和と楽天の2銘柄ありますが、両方とも「為替ヘッジあり(フルヘッジ)」と目論見書に書いてありました。したがって、直近の円安トレンドに乗れていないということになります。確かに昨年はここまで円安になるとは想像できていませんでした。しかし、海外株式に投資しているのに円安によるカントリーリスクをもろに食らっているのは非常に残念です。

積み立てにおける為替ヘッジの考え方

 ここからは私の個人的な考えが入ります。私もこれまで前述した NF シリーズを買ったことがありますが、全て為替ヘッジなしを買っています。その理由を紹介します。

為替ヘッジがない方が考えやすい

 為替ヘッジがない方が考えやすいためです。外国株を買う場合は、当然為替の変動を受けるので、それをヘッジしてしまうと少し複雑になるといいますか、考えにくくなります。私はそれを嫌って為替ヘッジなしを選びます。

ドルコスト平均法で為替変動をヘッジするという考え方

 積み立てで実施するドルコスト平均法で投資をする場合、為替変動リスクも織り込んで投資をすると考えます。為替変動は必ず生じてしまうものなので、為替変動と株価変動を合わせて変動として捉え、その変動をドルコスト平均法でヘッジするという考え方をしています。
 要するに、為替も株価もよく分からないから、とりあえず毎月定額積み立てておけば良いんじゃね?という考え方です。 

最後に

 いかがだったでしょうか?「為替ヘッジありだから悪い」というわけではなく、為替ヘッジはただの仕組みです。本来であれば、投資家はリスクを把握してから投資すべきであると思うので、為替ヘッジありの銘柄に投資した場合のリスクは当然事前に想定すべきです。
 レバナスを買った方は、為替ヘッジありのリスクについて、ちゃんと事前に理解していましたでしょうか?ちなみに、私はレバナスを買っていませんが、為替ヘッジありであることは今日知りました。投資信託を買うときはちゃんと目論見書に目を通して、内容を理解することが大事です。

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