通販は人と人を結んでくれている

どうも、にだいめです。noteの立ち上げの際に自分に課したことである「連日投稿」が楽しいです。一言で表現するならば恵まれております。こんな小さなお店のにだいめの言葉に目を向けてくださるなんて幸せなことはございません。本当に厚く御礼申し上げます。

さて、今回は通販というテーマで記事を書いていこうと思います。正直、通販は大変な部分が多いです。ですが、今は飲食業界の生き残る手段の1つでもあります。この通販をどう理解し、攻略していくべきなのかを皆様と一緒に考えていけたらな、なんて思っております。

・通販サイトを立ち上げるに当たっての戦略的思考

3月上旬の話です。我々は「通販サイト」の計画を立てたのですが、まず実験として「電話でのみ通販を承る」という条件からスタートしました。理由としては我々のTwitterアカウントをフォローしてくださってる方がどれだけ当店に対してアクティブを起こしてくださるのかをアナログ的に見たかったからです。結果としては1件のみと大惨敗であったのですが、そのお客様とのやりとりは私にとってとても大切な思い出になり、且つ、通販戦略のきっかけが掴めた出来事でもあります。なので敢えて試合に負けて勝負に勝ったと書いておきます(笑)

この出来事に関してもいつか書きたいなと思っておりますが、まだご注文してくださりましたご本人様に掲載許可の確認が取れていないので、今回は見送らせていただきます。とりあえず、私が思ったのは「当店のTwitterはあまり参考にされていない可能性がある」ということでした。ここが非常に肝心で「だとするならば、私はポリシーを燃やさなければならない」という考えです。このポリシーとは何かと申しますと「宣伝活動」であります。このnoteでは何回かこのテーマを書いたことがありますが、私は料理人であり、タレントではございません。だからこそ、無闇矢鱈(むやみやたら)な迎合活動はせず、常に実力一本で頑張っていきたいと思っていたのですが、事情が変われば状況も臨機応変に対応しなければなりません。それが「芸事で飯を食う」ということの大変さなのです。要は「時代や状況に自分自身の価値を見極める必要がある」のです。この選択は本当に難しく今まで「高飛車」だった方が急に「平身低頭」になる様は正直、見る者もやる者も心が痛いものです。だからこそ私は「自分自身が無価値で無色透明である」という道を選んだのですが、どうも今回ばかりはそういう訳にはいきません。どれだけ皆様に私という色を知っていただき、且つ、今だからこそ出来る僕なりの宣伝活動の方法の検討。これらが早急に求められてると感じておりました。

そんな細かい部分から書く? と思われるかもしれませんが、私は「神は細部に宿る」という言葉を信じております。だからこそ、1つ1つの「理想的可能性」を積極的に潰していき、残された「現実的可能性」を慮り、それに対して回答をし続けるのが、私のやり方なのです。理想は麻薬です。今は夢や希望なんて抱いている場合ではなかったのです。

話を戻します。私に求められたのは積極的な宣伝活動でした。しかも人が不快にならない宣伝方法です。ここは本当に腕の見せ所ですが、方法としてはたった二つしかないのが面白いところです。一つ目はメディアが得意としている「数打ちゃ当たる」論です。これは簡単ですが、皆様への不快感も簡単に上げれます。私、実は一回この宣伝活動を行ったことがあるのですが「何とかして貴方に伝えたい」という気持ちが悪い形で消費者に伝わってしまったなという印象を受けました。なので、自ずと残されたもう一つの「一人一人と対話する」の宣伝活動の選択を選んだのです。私は「小さなことからコツコツと」論と勝手に呼んでますが(笑)

・小さなことからコツコツと論

この言葉は一世風靡されました横山やすし・きよし師匠の伝説の言葉です。この言葉は良い意味と悪い意味の両方を含んでいるように思います。というのも、権力者が目下に対し「小さなことからコツコツとやれよ」と言葉にできてしまうからです。それはその権力者が何も考えず、流行や既存に則っただけの愛も中身の無い説教です。私は西川きよし師匠がまだ若手だった頃、目上である方に対し「小さなことからコツコツとやらさせていただきます」という気持ちから出た言葉というエピソードを知っております。だからこそ、好きな言葉でもあるのです。小さなことをコツコツとやることがどれだけ大変なことかを理解できていれば、そんな愛のない言葉を相手に与える必要はありません。

さて、大体理解していただけたかと思いますが、私はこの「薄利多売」という商売の悪いところである流れ作業の塊であるが故に忘れてしまっていた「お客様との心の寄り添い」を改めて考え直し「一人一人と丁寧に接していく」つもりで通販を始めました。ここまで書けば、私が何を変えて何を実行しているのかは一目瞭然だと思いますし、これらは「はじめて自分で気付くからこそ、それが己の強さへと変わる」と思っている部分もあります。ですので、敢えて教材みたいな「回答」はここには出さずに次に進めたく思います。

相手を思う気持ちがあれば、出てくる言葉は必ずある!(笑)

・本格的な通販始動に向けて

ここから急に技術的な説明に入ります。緊急で通販をやらなければならないという事態の時、頼りになるサイトは二種類あります。一つ目は当店が利用させていただいてますstores.jpです。

実はらぁ麺屋さんはこのサイトを利用してる方が少ないイメージがあります。それに対する理由は後で説明致しますが、では、それでも何故、当店がstores.jpを選んだか。それは決算方法が豊富だからです。

stores.jpの決算方法は

・クレジットカード(審査が必要)

・コンビニ決済

・PayPal

・銀行振込

・キャリア決済

・楽天ペイ

・翌月後払い(Paidy)

・代金引換(有料会員のみ)

・Amazon Pay(有料会員のみ 審査が必要)

これらからお好みの支払い方法をショップ側が選択することが可能です。当店は代金引換とAmazon Pay以外でのお支払いが可能です。

この支払い方法の選択が多いというのは消費者側にとっては嬉しいのではないかと思いました。というのも、私、クレジットカードを所有していないのですが(目に見えない資産は好きでないので所有しておりません)昨今の通販の支払いには何かとクレジットカードの決済が求められます。それで仕方がなくデビットカードを作ったという個人的などうでもいい話があるのですが、やはりそれらをネットに登録するのは私は未だに抵抗があります。それらの経験から私はネット通販をするに当たってまず思った事は「支払い方法の窓口が多ければ多いほど、お客様には喜ばれる」という考え方が浮かびました。それがstores.jpを採用したきっかけです。せっかく商品をカゴに入れてくださって、自分好みの決算方法がなければ全く意味がないですからね。

ですが、stores.jpには欠点があります。それは売上の入金サイクルが月末締めの翌月末払いという点です。どうやら、ここが重く見られてる気がします。まぁ、運転資金は早く手にする事に越したことはありませんから、気持ちは分かります。ですが、私は自分自身の過去の経験を信じ、支払い方法にウェイトを置いた訳であります。では、他のらぁ麺屋さんは何処のサイトを利用されているのか。それがこちらです。

そう、BASEです。こちらの入金サイクルは非常に優秀で何と「振込申請から10営業日」なのです。すごいよBASE様!!

ですが、難点としましてはやはり支払い方法の少なさなのです。私、ショップ経営をして「なるほど!」と思ったことがあります。それは楽天ペイの支払いのお客様が多いことです。これは有意義な情報ですので、是非とも皆様、ご参考にしていただければ幸いなのですが、楽天市場を愛用されてる方からしたら「たけにぼで買い物をしたらポイントが貯まる」いう魅力が出来上がります。これは強みです。ですが、BASEでは楽天ペイの支払い設定ができないのです。ここをどう捉えるかが肝心だと思います。入金サイクルを重視するか、それとも、支払いという点に置いて、顧客に多くの選択肢を与えるべきか。考え方は人それぞれだと思いますので、正解はないとは思いますが、私が一番軸として考えたのはこの2点でした。

・誰にも期待されず始動

悲しいかな通販事業はにだいめがたった一人で始動させました。というか、酷い話ですが、従業員からは白い目で見られてたくらいです(笑)

いや、しかたがないのですよ! 考えてみてください!  Twitterの2,653 フォロワーに対して「電話でのご注文がたった1件だった」わけですよ!(笑)

まぁ、今、改めて考えてみますと「電話注文」って、緊張しますよね。伝えるべき情報が多くて、難儀なところがあります。それを簡単に解決してくれるのがネット通販の強みでもあると私は思っているのですが、それでも、この結果は誰がどうみたって上手くいくなんて考えてもくれやしないのも当然と言えば当然です。私も正直、背水の陣でした。失敗したらタダじゃ済まされないと思っておりましたので、寧ろ白い目だけで済んだことに安心しております(笑)

立ち上げた初日は本当に緊張しましたね。もう頭の中は「注文が入らなかったらどうしよう」という考えしかありませんでした。ですが、立ち上げてすぐに注文を頂いた時は本当に感激しましたよ。こんなにも嬉しいことってあるのか!!ってくらい、本当に喜びましたね。あの喜びはコロナ禍だからこそ感じられた、死ぬまで大切にしなければならない私の心の財産でもあります。

けど、ここからが肝心です。私は通販の弱点と思っております「対話の少なさ」をどうにか攻略すべきであると思いました。まぁ、これに関しては未だに悩んでることだらけなのですが、どうかこの大きな壁を乗り越えて、ご利用いただいた皆様に喜んでもらえるような存在になるための努力はこれからも惜しまず、徹底していく所存であります。熱量だけでは超えられないものが世の中には多く存在するが故に、ですね。

現在は平均的なご注文を皆様から頂戴しております。中には熱い応援メッセージまで添えてくださってる方も非常に多くてですね、これらが本当に嬉しいことで、それが何と言いましょうか、通販作業が楽しくて仕方がない理由の一つでもあるのですよね。だから、大変でもないのですよ。だから、苦しくもないのですよ。人と人の結び合いがこの苦しいご時勢だからこそ、如何に大変なのかというのも理解しているからこそ、僕らにきっかけを下さった皆様のためにたけにぼは常に前向きで進まなければならないのです。

もし通販を展開されようと考えている方は是非とも「神は細部に宿る」という言葉を決して忘れないでください。それくらい通販は非常に難しいです。事務作業が多いが故に、ついつい殿様になりかけてしまいます。ですが、そこに何かしらの一工夫を加え続けることによって、反響というのは必ず返ってくると僕は信じ続けています。

例えそれが闇の中に消え続けても、私は永遠と扉を叩き続けます。