見出し画像

合気道初心者のための正面打ち

合気道の稽古でよく行われる正面打ち。

今回は、中々さまにならない初心者のために、正面打ちについて説明します。

・刀を知らない!?

まず正面打ちが余り上手く出来ない原因の一つに、刀を余り知らない、見た経験がない、イメージがない、といったことにあるのではないかと思います。

剣道は何となくは知っていても、特に若い人であれば、時代劇を見る人などは、殆どいないでしょう。


正面打ちというのは、腕を刀に見立てた稽古です。もしかしたらそのこと自体も、知らなかったかもしれません。

そうすると全くイメージが持てなかったり、考えていたことと違っていたりして、ヘンテコな正面打ちになったりする訳です。


・初心者にありがちな正面打ち

よくあるやり方が、振りかぶった後、肘を伸ばして叩くような打ち方、チョップの様な打ち方です。

これはどちらかというと、剣道の打ち方に似ていて、また刀よりもそのイメージを強く持っていると思います。


しかし真っ直ぐである竹刀と、反りのある刀を想定している正面打ちとは、全然違うものです。正面打ちでは、打ちと言っているものの、実は打つというよりは、斬るイメージです。

叩くイメージで正面打ちを行うと、チョップの様な打ち方になり、上手な正面打ちになりません。


・角を作らず弧を描くよう滑らかに

全ての武道において、動きに角のあると、相手に簡単に読まれてしまうため、戒められています。

振りかぶった時に肘が曲がり、振り下ろした時に肘が伸びる、チョップのような打ち方も、動きに角が出来ています。

そうならないように、振りかぶる時も振り下ろす時も、弧を描くようなイメージで行ってみて下さい


また腕にも刀のイメージを持ちます

まさか刀を振りかぶった時に、刀が折れたりはしませんね。それと同じで、正面打ちも振りかぶった時に、腕(肘)がぷらんぷらんしたりはしません。

弧を描くような軌道で振りかぶり、振り下ろす。また頭を叩くのではなく、一刀両断の気持ちで振り下ろします。


・相手の正面に正確に

実際の受けで、正面打ちを行う場合に大事な事は、必ず相手の正面に打つことです。これが相手の肩など、横に打つことは絶対にダメです。

それでは相手は技の稽古にならず、またその打ち方のままでは、自分自身も何の稽古にもなりません。

もし当たりそうだなと思えば、横にずらすのではなく、寸止めをするようにします。


・必ず当たる間合いで

もう一つは、正面打ちを打っても、相手に当たらないのであれば、相手はわざわざ動く必要がなくなります。

というよりむしろ、動く方が危険になり、それを無視して稽古することは、危険な動きを体に染み込ませることになるのです。


そうではなく、必ず当たる間合いで打ちこむ。またこの場合も、もし当たりそうだなと思えば、横にずらしたりなどせず、寸止めをすれば大丈夫です。

最初の内は、間合いは分からないし、正面にも打てないため、スピードを付けず、ゆっくり行うといいでしょう。

稽古を続けて行く内に、次第に間合いも分かってきます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?