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韓浩康と千田海人、高め合ってチームの勝利に貢献した2人のCB

韓浩康 28試合出場 6得点2アシスト

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千田海人 29試合出場 3得点2アシスト

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これがブラウブリッツ秋田の2020シーズンを支えた2人のCBの最終成績だ。

相手ゴール前でのセットプレーの場面。高さと強さを持つ2人が相手ゴール前でストライカーとなって襲いかかる。2020シーズンの全55得点中、14得点にCBが関わっているのがチームの大きな強みとなった。数字に残らなくても、ターゲットとなって江口直生の正確なプレースキックや、山田尚幸や鈴木準弥らのロングスローに相手より先に触り、決定機をもたらす場面が何度もあった。

守備では、1人が相手に行けばもう1人がカバーリングに徹する。クロスは相手が触る前にクリアする。相手がシュートを打てば身を投げだしてブロックする。どちらかがリーダーシップを取るというよりは、声を出し合って連係していたようだ。

ただ練習や試合を見ていて、どこか気になることがあった。お互いのプレーを理解して支え合っているのは間違いない。ただどこかバチバチしたものがあるような…頭の中にあった漠然としたものを、9月の韓への取材時にぶつけてみた。

「2人はもちろんチームメイトだが、ライバルのような関係にあるのでは?」

韓はこの質問に対し、いつものように明快に答えてくれた。

「たぶん千田も意識してますし、僕も意識してますね。チームが勝つに越したことはないですけど、2人で、リーグが終わった時にどっちが点を取ってるか勝負しようと今でも言ってます。ただそうすることで、足の引っ張り合いじゃなくて高め合う。お互いにとっていいことだと思うので。僕はかなり負けず嫌いですし、千田には絶対負けたくないっていう気持ちはある。彼も彼で、たぶん僕には絶対負けたくないという気持ちがある。それがいい関係になれているので、引き続き彼には負けないようにやりたいです。ただチームとしては、僕らのどっちかの1点で勝てればいいと僕は思っているので。いがみ合うことはないです」

2020シーズンの2人の「勝負」は韓の勝利で幕を閉じたが、これがブラウブリッツ秋田のJ3優勝・J2昇格の大きな要素となったのは間違いない。

チームが全日程を終えた翌日、12月28日に韓の横浜FCへの完全移籍が発表された。天皇杯準々決勝の福山シティ戦に続く、次の対戦はどのような場面になるだろうか。攻守でひたむきにチームに貢献する2人のCBの将来が楽しみだ。

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