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ブラウブリッツ秋田:J3開幕前トレーニング取材3/6(吉田監督、山田、中村、加賀、沖野)

ブラウブリッツ秋田が3月6日、メディアを対象にソユースタジアムでトレーニングを公開したので取材をしてきました。

本来であれば、この2日後の3月8日に2020シーズンのJ3リーグが開幕していたはず。しかし新型コロナウイルス感染症の対応のためJリーグが全公式戦を延期。現状では3月22日のホーム開幕戦がブラウブリッツ秋田にとってのシーズン初戦となる見込みです。ただ新型コロナウイルス感染症は収束の見込みが立っていないことは明白で、Jリーグの振る舞いが注目を集めています。

約1ヶ月のキャンプを終えて初めてのメディア公開トレーニングとなったこの日も、自分の中に「さらに延期になるんじゃないか」というグレーな空気がありました。ただそんな空気を吹き飛ばしたのは、やはりチームのプレーです。トレーニングに取り組む表情や声から、充実ぶりと激しい競争を感じ、監督や選手から力強い言葉を聞けました。きょうの取材を通じて、サポーターの皆さんと同様、私自身もいち早く公式戦を戦うチームを観たいとあらためて切望しています。

さて今回は吉田監督を筆頭に、まとめる立場を任された加賀、山田、中村、沖野の4選手にインタビュー内容(掲載はインタビュー順)を紹介します。

加賀 健一 選手(副キャプテン)

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--開幕戦が延期となったが。
気持ち的にはなかなか難しいと思いますけど、しっかりとモチベーションを持って練習に取り組んで、この時間を有効に使ってもっともっとチームの状態を良くできるようにやっていけたらいいかなと思います。

--難しい部分について。
まずはモチベーションが一番難しいかなと思っていて。正直、いつ始まるかわからないような状態なので、そこはJリーグのほうでしっかり決まったときにピッチに入るのかなと思っています。
ただそのなかで大きな怪我とかもせずに、コンディションを維持しながら。せっかくキャンプで積み上げてきたものがあるので、それを崩さず、プラスアルファできるように、まず気持ちの面でしっかり持っていけたらいいと思います。

--ベテランとして若手に声をかけることは。
僕が特別声をかけることは無いんですけど、そこはみんなでしっかり協力して、チームを良い方向に持っていけるように声を掛けていけたらいいと思います。

--キャンプを振り返って。
監督が一番最初に掲げた「走る」。走力というのはキャンプを通じて、守備の部分でも攻撃の部分でもしっかり出せていたので。その走る部分プラス、どうやって点を取るかだとか、どうやって守るかとか、そういったところはキャンプである程度落とし込めたところまで来ていたので。あとは実戦をやりながらという段階だったんですけど、そこはまだまだ良くなると思うし、もっともっと良くしなきゃいけない部分かなと思っているので、そういったところをしっかり取り組んでいければいいかなと思います。

--この延期をどのようにプラスにするか。
どこのチームも延期になって、いまここでしっかりとしたチームづくりをしておかなきゃいけないという状態だったと思うので。そこに自分たちがやろうとしていたサッカーを、本当に強度を高くして、走ることをやめずに、しっかり球際で戦うことをベースに。さっきも言いましたけど、どうやって点を取るかという最後のところでしっかり精度を上げていかなきゃいけないと思うし。あとは個人のところで、もっともっと個人のレベルアップも必要だと思いますし、ポジション別に前線の選手も後ろの選手も、個人のレベルを一人ひとりが上げていければいいと思います。

--副キャプテンについて。
いままではなかったです。誰が副キャプテンとかキャプテンだとか、あまり自分の中では意識している部分ではないので。そういうことは関係なくチームを引っ張っていかなきゃいけないかなと思っているので。そこは僕に限らずみんなそうだと思うので。

--キャンプでチームが変わった部分は。
監督が求めることをしっかりやろうとする意識がみんなにあるので。それにチャレンジして、そこができるようになってきた。コンディション的にもみんな上がってきたので。監督が求める強度というのは、特に走ることなんですけど、走るといっても色々あって、守備のところのスイッチの入れ方だったりとか、攻守の切り替えで使うスプリントの回数だったりとか、90分を通してチームとしてまとまってチャンレジできているところが非常に多かったので、そうしたところがキャンプで見られたと思います。

--サポーターに向けて。 
期待は毎年してくれていると思うんですけど、僕のなかでは結果がすべてだと思っているので。そこの部分はやっている以上期待してもらって。あとは僕らがどれだけやれるかというのは、皆さんにお見せできるように頑張りたいと思います。

山田 尚幸 選手(キャプテン)

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--モチベーションについて。
今年1年、目の前の試合を勝つことだけだったので。その試合が伸びただけなので、特にモチベーションは変わらないです。

--普段の状況と比べて感じることは。
新型コロナウイルス感染症が色んな面で影響して、僕たちの試合だけじゃなく、日本だけじゃなく世界でもいろいろなものが難しい状況になっていると思うんですけど、僕たちのやること自体はそんなに変わることはないと思うので。今年1年に集中するだけです。

--今年のここが違うぞという部分があれば。
アウェイで開幕だったのが、新型コロナウイルス感染症の影響で、ホームで開幕することができる。スタートダッシュは毎年とても重要だと思うので、この1試合にいままでやってきたものをすべて出して、皆さんと一緒に喜び合いたいなと思います。

--サッカー面で違う部分は。
今シーズンはいままで以上に走るチームになっていると思うので、全員の走力を見てほしいです。

--フィジカル面での向上について。
データを取っているんですけど、体重も増えて筋肉量も増えて、僕的にもコンディションが上がってきていますし、早く試合がしたいなと思います。

--チームとしての仕上がり具合は。
チームとしてはやることがはっきりしたので。監督も変わったんですけど、チームひとつになってやることがはっきりしたなかで、走力も増えているので、すごくアグレッシブなサッカーを見せられるんじゃないかなと思います。

--吉田監督の練習について。
ハードになってパワーアップしました。

--サポーターに向けて。
今シーズン、目標は去年と変わらないんですけど、そこばかり見るんじゃなく、本当に目の前の試合の勝ち点3を取ることに集中して、最終節が終わったときにみんなと喜び合えたらいいなと思うので。新型コロナウイルス感染症の影響で、グラウンドに足を運ぶことも難しいとは思うんですけど、僕たちも精一杯、一生懸命やっている姿をぜひみんなに見てもらいたいので。ぜひグラウンドに足を運んでいただいて、このソユースタジアムを青く染めていただいて、みんなで勝ちをもぎ取りたいと思うので、応援よろしくお願いします。

--キャプテンについて。
監督が変わったので、監督が決めることなんですけど、僕自身はキャプテンをやろうと思っていたので。そこは責任感をもってやりたいと思います。

--チームを引っ張るためには。
キャプテンがひたむきにやっていればおのずとついてくると思うので。僕は気を抜くことなく、一番先頭に立って指導していきたいなと思います。
去年は一昨年怪我をして、復帰が遅れて、体もなかなか動いてなくてコンディションも上がってなかった状況で、間瀬前監督は僕をキャプテンに選べなかったと思うので。半年経ってキャプテンに任命されましたけど、正直チームに貢献するのがまだまだ遅かったなと思ったので、あとスタートダッシュに遅れた原因も少なからず自分のなかではあると思っていたので。もっともっと自分が中心になって、この秋田をJ2に上げられるように頑張っていきたいです。

中村 亮太 選手(副キャプテン)

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--副キャプテンについて。
初めてですね。僕自身はやることは変わらないと思っていますので、チームのためになるように精一杯やっていきたいと思います。

--吉田監督がどんなサッカーをするのか。
まず戦うこと、走ること、切り替えのところ。やることは本当にシンプルなので、ただサッカーではそのシンプルなところがすごく大事だと(吉田)謙さんも言っているので。しっかりピッチで表現できるように頑張ろうと思います。

--沼津時代の経験がチームに還元できることは。
(吉田監督は)昔から曲がったことは嫌いですし、本当にストレートな監督ですので、それをピッチでもみんなに共有できるように。僕自身もプレーは当然大事ですし、言葉でも若手にしっかり伝えていきたいと思います。

--去年はチーム得点王だったが。
点に絡めればいいですし、謙さんは守備を大事にするので、前線からしっかり体を張って守備をして、チームに貢献できるように点につながればいいと思います。

--FW陣に対して監督から指導は。
今年の前線は「とにかく走れ」と言われているので、ひたむきに前線からプレスをかけて、90分持たなくてもいいから、やるべきことをしっかり決めて使い切るようにしっかり全力を出して走っていきたいと思います。

--ホーム開幕戦がシーズン開幕戦となるが。
キャンプでやってきたことをしっかり発揮して。開幕戦は沼津ですので、謙さんもたぶん気合が入っていると思いますし、僕も気合を入れて沼津に勝てるように頑張っていきたいと思います。

--最初の試合がホームになることはメリットになるか。
ホームというのはすごく力になりますし、そこで開幕戦で勝利できたらそのまま勢いに乗っていくと思うので、しっかりホームで勝ち点3を奪ってスタートダッシュを切りたいと思います。

--キャンプで伸びたことは。
監督がやりたいサッカーというのを全員で共有できたかなと思いますし、しっかりミーティングもして話し合えたことが、練習試合を通してしっかり表現できるようになってきたと思いますので、開幕戦でそれをしっかり出していきたいと思います。

沖野 将基 選手(若手キャプテン)

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--若手キャプテンについて。
キャプテンは自分でもいままでやったことがなかったし初めてになるんですけど、自分たち若い選手がもっともっと試合に絡んでいったり、チーム全体のことを考えていけるように、底上げできるように、自分が筆頭になっていければいいかなと思います。

--具体的にどのようにやっていくか。
チーム全体で盛り上げるところは、自分たちが若いし盛り上げられると思うので。そこは自分らの若さを出しながら引っ張っていけたらいいかなと思います。
自分たち若い選手は、ベテランの選手よりも体力もあると思いますし、もっともっとハードワークをして、サポーターの皆さんに一生懸命やっている姿を見せたいと思います。

--開幕が延期になって調整が難しくなったか。
延期になったんですけど、そこは自分たちはポジティブに考えて。もっと調整できる時間があるということをポジティブに考えています。

--若手キャプテンとしてすでに何か取り組んだか。
まだぜんぜんやってないんですけど、大学から上がってきた選手とかには「キャプテン」とか言って、ちょっといじられているところはあります(笑)

--就任にあたって心境は。
率直にびっくりしたんですけど、そういうことを任されたというので、責任感をもってやらないといけないなと思いました。

--キャンプで伸びたところは。
まずはハードワークをすることと走ることというのは、自分たちのストロングポイントだと思いますし、そういうところはこのキャンプですごく伸びたと思います。

--今シーズンのプレー面での目標は
自分はスピードとドリブルが武器だと思いますし、謙さんのサッカーは裏への速い攻撃をするサッカーなので。スピードを生かしたプレーを見せたいと思います。

吉田 謙 監督

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--今季の立ち上げからここまでを振り返って。
元気に日々サッカーをやらせていただいていることに感謝して、色んな状況のなかで、ひたむきにトレーニングをして、良い結果を得るために、チーム一丸でこれからもやり続けていきたいと思っています。

--チームの仕上がり具合は。
一つひとつレンガを積み重ねて、良いものが出来あがっていると思います。これから一つひとつ、さらに丁寧に磨き込んで、さらに光り輝くチームになってくれると信じています。

--この2週間をプラスと見るか。
すべてプラスだと思っています。磨き込める時間があるので、チーム一丸でまた、ひたむきにやりたいと思います。

--キャンプを経ての手応えは。
走攻守揃った、走るチームを目指していますので、そういう意味では少しずつ良くなって、これからさらに積み上げて完成に向かっていきたいと思います。

--どういったところをプラスするか。
魂じゃないですかね。魂が最高潮まで上がってひたむきにできるプレーをやり続けたいと思います。

--開幕戦の相手は沼津だが。
意識はしてないですけども、1戦1戦ひたむきに戦うことが一番大事だと思っています。

--スポーツをなかなか見られない方も本当に楽しみにしていると思うが。
まずゴールに向かう、そしてボールを奪う、そういう基本のところ。それを誠実に、我慢強く、ひたむきにやるプレーをチーム一丸でやりたいと思っています。

--若手キャプテンの狙いは。
責任感です。そういうものを背負わせることによって人は成長すると思っています。すべての選手がキャプテンだと思っていますし、若手がチームを盛り上げて底上げをすることが、この世の中で大事だと思っていますので。若者が世の中を変えてほしいし、チームを変えてほしいと思います。

--フィジカルを重視する理由は。
スポーツのベースに「頑張る姿」というものがあると思います。美しいパスをつないだり、みんなでパスを共有し合って目指すものもあると思うんですけれども、ひたむきに走るということがなければ皆さんからの応援を得られないと思っていますので。走るということを根性論的なものではなくて、スポーツ科学的な面から見ても、多方向からのトレーニングで、走る姿の美しさとか、回数とかを上げるにはフィジカルトレーニングが必要です。そういう意味で日々積み重ねていって、ひたむきに走るチームを目指していますので、色んな方々に走る姿を見ていただければ幸いです。

--フォーメーションについて。
フォーメーションというか、形としては集団でゴールに向かう姿勢。中盤でボールを奪う。ボールを中心にコンパクトなチーム。システムはそんなに気にはしていないです。

--自己採点は。
80点くらい。100点にしてしまうとそれ以上がないので。100点を追求するべく、日々自己ベストを更新して、0.1歩ずつ、前に進むだけだと思っています。選手の姿を、ぜひグラウンドに来て見ていただきたいと思っています。

金額に関わらずサポートは大歓迎。今後の取材活動に活用します。よろしくお願いします。