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【コメント】岩瀬浩介代表、間瀬秀一監督(2018/12/4 秋田市長の表敬訪問を終えて)

2018シーズンのJ3リーグを8位で終えたブラウブリッツ秋田の岩瀬浩介代表、間瀬秀一監督、前山恭平選手が12月4日、穂積志秋田市長を表敬訪問しました。その様子はほかの媒体に任せて、ここではその後の岩瀬社長と、来季の続投が決まった間瀬監督の囲み取材コメントを紹介します。来シーズンが楽しみになる内容だと思います。
※写真は秋田市役所の庁舎から出たところのもので、今回の取材とは日時含めまったく関係ありません…

間瀬秀一監督
--続投が決まったことについて。
秋田県で仕事ができる、ブラウブリッツ秋田で監督ができることは大きな喜びです。今日、こうして秋田市長と再会してお話しすることができたんですけど、今季の報告に来て、それよりもまず私自身が嬉しいなと、喜びを感じました。
思い返せば2年前、私自身がここでシーズン4位というクラブ最高成績を出して、自分自身のキャリアアップのためにJ2クラブに行くことになりました。当時のブラウブリッツはJ2ライセンスを持っていなかったので、このクラブでどこまで結果を残したとしても、監督スタッフ、そして選手たちも、自分たちの人生をかけて戦い、キャリアアップすることが不可能な状況で私自身は出ました。
今回、ブラウブリッツがJ2ライセンスを取った。これは間違いなくスタッフ選手は喜びですし、何よりもわれわれの仕事は秋田の皆さんやサポーターのためにやるわけです。その皆さんと一緒に戦う喜び、上を目指すのは素晴らしいことだと、ここに戻ってきて改めて感じています。

--8位という結果のなかで、来季に向けてつかめたものは。
私が7月にここに戻ってきて、一番変えたのは戦術やサッカーの内容を攻撃的にしたことです。私が過去にここにいたときからそうですけど、もともと守備的な戦術のなかで、少ない得点を取ってなんとか守り切って勝つサッカーをやっていました。
私自身がJ2で指揮を執って、J2レベルのサッカーをしっかり理解したところから逆算すれば、やはり守り抜くだけのサッカーではJ2に昇格し戦い抜くことは難しいのでその判断をしました。
結果、攻撃的なサッカーに取り組んで出だしはまず、首位の攻撃的な琉球に対して私自身はその琉球よりもゴールに迫ったと自負しています。それでもあの試合は負けてしまいました。このブラウブリッツの選手たちは全員で同じ方向を向ける人間の集まりなので、その後の4連勝につながったのは攻撃的なサッカーが全員で実現できたことだと思っています。
その後、さらに同じくJ2ライセンスを持ったクラブだとか、J1クラブのU23になかなか勝利することができず、結果8位になってしまいましたが、来季戦って昇格するところから逆算すれば、今季戦ってうまくいったこと、逆に悔しい思いをしてうまくいかなかったことの全てが糧になりました。ですので、私自身が来季の指揮をまた執らせてもらえるということでここに立っているのは、必ず来季昇格するという確信があるからです。

--チーム作りについて。
正直言うと、これからまた何人かの選手が入れ替わることになります。いま昇格をするためにいる秋田の選手たちと、昇格をするためにこれからやってくる選手たちの力を合わせて、間違いなく、目の前の試合を勝ち切るサッカーをやろうと思っています。

岩瀬浩介代表
--秋田市長への報告を終えて。
昨日のリリースのように監督の続投が決まりました。その前に2時間半くらい、監督と来季のビジョンなどをしっかり共有して、互いの決意と覚悟をもって判断した次第です。私としてはシーズンが終わった瞬間ではありますが、もう来季に向けた意欲というか、野心というか、本当に目標はJ2昇格。シンプルに。

--秋田市長にJ2昇格を宣言したことについて。
もちろんそこには責任があります。言ったからには成し遂げるという責任をしっかりと僕らも感じていたいですし、それを皆さんとも共有して、やり遂げたときの喜びを分かち合いたいと思います。

--新スタジアムについて。
行政にも、いま人口が減っているなかで予算があり財源がありますから、その財源をtotoの助成金で補填するのは当たり前で理に適った話だと思います。totoの助成金を活用するためには、われわれがJ2に上がらないとその対象にはならないので、われわれがJ2に上がればその財源の確保ができる。僕らはそこに責任を果たしていきたいと思います。

--温かい励ましの言葉が多かった印象を受けるが。
皆さんに感じていただきたいのは、これをただ民間のクラブがやっていると認識していただきたくない。この苦しみ、悔しさ、そういうものも県民・市民が一緒になって、クラブを育てていくというような。このクラブは民間ではなく公共の財産のような存在としてわれわれを見ていただければなと思います。そういう意味も込めて(市長から)「一緒に頑張ろう」という温かい言葉をいただいたのかなと認識しています。

--秋田のサッカーにとって、クラブと行政が協力し合っていくのがいいと思うが。
秋田のサッカーにとってと言われましたが、私はまったく秋田のサッカーだけではない、いまの秋田の抱えているいろんな社会問題なども、このJリーグというコンテンツで課題解決ができると確信を持っていますので、サッカー界だけではなく、まちとして、県としてこのコンテンツをうまく活用していただきたいと思っています。われわれはモットーの「スポーツで秋田を元気にする」ことはまったく変わりなく、今後も引き続きやっていきたいと思います。

--秋田市八橋運動公園陸上競技場が本拠地になるが、どのような集客を考えているか。
いままで秋田の屋外に大型映像装置はありませんでした。また照明がつくことで、夏のナイトゲームができる。それは秋田にとって新しい娯楽の楽しみ方がひとつ増えることだと思います。それをわれわれは存分に活用させていただきながら、エンターテイメントの時間・空間を陸上競技場で作っていきたいと思います。

--ピッチと観客席が遠いが、どのような工夫を考えているか。
いろんな工夫を考えています。わざと手狭に感じるような、県内最大級のふわふわ遊具が約8基、それを陸上競技場内に並べて、保護者の方が観客席で試合を観戦していても、子どもたちは自分たちの視野のなかで遊んでいると感じながら、大人も楽しめる空間を作る。それこそエキサイティングシートなど、多種多様なニーズに応えられるような客席を作れるのかなと思っています。

--間瀬監督の続投を決めた理由について。
この6ヶ月で積み上がったことは、間違いなく来季に向けた結果を出せるものだということと、監督から「勝ち切る」という言葉が出たと思います。先日、その「勝ち切るサッカー」をわれわれと一緒に作り上げることができますかという話を監督にしたところ、「必ずやる」と互いに約束ができたので、そうしたなかで続投を決めました。
このことについて噛み砕いて話すと1時間くらいかかってしまいますけれども、一言で勝ち切るという言葉で話をします。今季先制点を取っても逆転されたり、追いつかれたりというゲームがあったと思います。それは単に精神的なものではなく体力的、戦術的な面の反省も踏まえて勝ち切るという言葉で来季は考えていきたいと思っています。それに対して「必ずやる。できる」という言葉を(監督から)いただきました。

--来季の強化ポイントについて。
いま考えているのは特長のある選手。たとえばCBであればしっかりフィジカルやヘディングで勝てる選手。FWであればとにかく速い選手、上手い選手というような、各ポジションに特長のある選手を補強したいと思っています。
ことし感じたのは、上を目指すうえで最終的に組織として戦術面でゴール前に行きながらもシュートで終われない。この前の沼津戦も前半25分くらいまでは本当にすばらしいサッカーをしてゴール前まで行くものの、もうひとつ躍動感に欠ける部分と、やはりシュートも打ち切れていない。そこはわれわれの大きな課題だと思っています。そうしたなかで個で打開できる選手を今後は求めていきたいと思っています。

金額に関わらずサポートは大歓迎。今後の取材活動に活用します。よろしくお願いします。