愛犬クーの闘病記録
愛犬の首の下の方に何かブヨブヨしたものがあるのが気になり検査したら脂肪腫でした。
しばらくして後ろ足に何かできものっぽいものがあったので病院に行くも、抗生剤を処方されたのが2年前。
薬を飲み切り、足はいったん良くなりましたがしばらくするとまた舐めて炎症になっていました。
ストレスで舐めてしまうのかもと言われ思い当たるストレスを排除して柔らか素材のエリザベスカラーをつけて舐められないように対処しつつ処方薬で、できものは小さくなったけど治らない。
この時点では獣医さんも皮膚炎と思い病院で薬浴したりワンコベッドを清潔に保つようにしていました。
しかしながら全く良くならない。
できものが背中にも出始めました。
今年の3月獣医さんに組織検査してみましょうと提案され、判明したのは悪性リンパ腫の皮膚型。
犬のリンパ腫の中でもかなり珍しいものだったようでした。
おそらく獣医さんの中では想定していなかったと思います。
治療は抗がん剤か対症療法の2択。
対症療法なら持って数週間〜2、3ヶ月。
抗がん剤は、症例が少なすぎてどの薬が効くか情報がないから色々試していくしかないが、薬が効けば寛解の可能性もある。
ただし、副作用に負けてしまう事もある。
私たち夫婦は寛解の可能性に賭けました。
最初の抗がん剤の副作用は3日目くらいから下痢が出始めました。
元気がなく横になっている時間が多かったですが嘔吐などはなく副作用ピークの1〜2日だけご飯を残しました。
2回目の抗がん剤はあまり副作用がなく、拍子抜けしました。
でも!背中のできものが小さくなりかさぶたになりました!!
効いてる!!
その後数回の抗がん剤、毎週の血液検査、うちのクーちゃんは本当に頑張って治療を受けていました。
(2回ほど診察室入るの嫌がりましたが…)
数種類を数週間かけて打ち、休薬期間空けて効果があったものをピックアップして次クールといった感じです。
2クール目に入る頃、効いてると思ったのも束の間、別の場所に新たな腫瘍が出来ました。
背中、おしり付近、お腹、足の付け根、首の後ろと腫瘍が次々出来てきました。
腫瘍がグジュグジュになって常に血小板の液が滲みてる状態です。
先生から白色ワセリンを塗るように言われ朝晩塗りました。
2クール目の抗がん剤があまり効果が出ていないことがわかり、
別の薬に切り替え。
別のものもあまり効果がなく、日本で売っていないものを輸入して試すことに。
輸入の抗がん剤はあまり効果ありませんでした。
副作用がかなりひどく、定期以外の日に病院へ行くと緊急入院になりました。ICUに丸3日。
副作用で具合悪いのか、癌が進行して具合が悪いのか判断がつかない中退院。
家に帰ってきて2日後、少しづつ回復してきました。
あぁ、よかった。
しっかりご飯も食べられる。
うんちは緩めだけど下痢まではいかない。
クーさんめっちゃ頑張ってる。
でも副作用ばっかりで肝心のがん細胞に対してはあまり効果がなく、休薬を挟んでまた別のものを打つことになりました。
今度の薬は3週間に一度打つのだそうです。
毎週決まった曜日に検査を兼ねて診察に行っていました。
旦那とは、今回の抗がん剤が効かなかったらもうやめようと話していました。
お盆の病院休業前に定期検査して問題なかったので投与。
お盆期間中は1人づつ交代で先生が当直に入るから何かあれば電話を、との事。
8/15 友人が遊びにきた時には元気に吠えていました。
少しご飯は残しました。
8/16 午後あたりから元気がなくなり自力でご飯を食べなくなりました。
チュールを和えて手からあげると少し食べました。
その日1日かけて少しづつ食べ、夕方くらいに朝の分全量を完食。
夜も同じように手から少し食べましたが残りはいらない。
まぁ、完食したの夕方だしな…今はお腹いっぱいかも。
でももしかしたら寝て起きて食べるかもしれないから置いておく事に。
8/17 昨夜のご飯は手付かずのまま。
朝ごはんは指にチュールつけて口に持って行っても食べず。
会社を半休で早退し
病院に連れて行き点滴をしてもらいました。
診察台で目の焦点が合わない。
目を開けているけど反応がない。
「この点滴で少しは体が楽になるから、明日も来れる?明日も点滴入れましょう」
「でも、もう末期の状態です」
8/18
昨日病院から帰ってきてからずっと寝たまま、朝も起きず。
シリンジで水をあげると舌を動かして飲み込む。
液状のご飯をシリンジであげてみるが、反応なし。
どうしても休めない仕事があり出勤。
お昼休みに家に戻りシリンジで水を飲ませる。
昨日までは熱が高く身体が熱かったのに少しづつ冷たくなってきている事に気がついた。
前足をさすりながら声をかける。
すると、足がピクッと反応した。
「いい子ね、くーちゃんはいい子ね」
何度も言うと、閉じている瞼の下で目が動いた。
もう、残された時間は長くないのだ。
昼休みが終わり早退の連絡をした。
一緒に横になりながら30分おきくらいに水を飲ませた。
たまに呼吸が速くなったりした。
下顎呼吸と言われるものかもしれない。
16:00頃
トイレに立とうとして部屋を出ようとし振り返ると仰け反った。
慌てて駆け寄り泣きながら声をかけた
クーが逝ってしまう
体をさすりながらずっと声をかけ続けた。
そして呼吸が止まった。
でも
正確な時間はわからない
数秒か数十秒か
呼吸が止まったかと思ったら口を開けて一生懸命息をしようとした
胸に手を当てたら心臓はまだ動いていた
くーちゃんは旦那が大好きだった。
「くーちゃん!頑張って!!もうすぐ(旦那)が帰ってくるから!頑張って!」
数秒おきに呼吸をして、
がんばれ!がんばれ!と声をかけていたけど
もうくーちゃんはこれ以上ないくらい頑張ったじゃないか
この上まだ頑張らせるのか、そんな考えがよぎった。
3回目くらいで、
くーちゃん、もういいよ よく頑張ったね
頑張ってくれてありがとうね
そう言った後、本当にスーっと静かに眠りにつきました。
心臓も止まりました
最期まで生きることを諦めなかったくーちゃん。
立派な子でした。
とても綺麗なソルト&ペッパーのM.シュナウザーだったくーちゃん。
最期は身体中に腫瘍ができて、腫瘍から膿が出て、本当に可哀想で安楽死させてあげたほうがいいのかもと思ったこともありました。
でもその度に短いしっぽをピコピコさせてしんどいはずなのに一生懸命愛情をくれました。
寝たきりになったのもたった2日だけで、なんて飼い主思いの子だったんだろう。
やれるだけのことはやった
そう言い切れないのが悔しい。
くーちゃんが旅立ってから3週間後にかかりつけの病院から手書きの弔問状が届きました。
先生も治そうと必死に頑張ってくれてた。
ずっと諦めずに寄り添ってくれて感謝です。
もう、ずっと書いては消し書いては消しの繰り返しで、全然書けなくて、何日もかけてやっと文にできた
亡くなったばっかりの時は、しんどかったのがやっと楽になったね
今は身体軽くなったね
って気持ちだったけど
今、ものすごく寂しい
クーのためにやっていた習慣とか
用意していたものが必要なくなっていって
もういないんだっていう現実だけが残る
毎週の病院通いのネット受付のための早起きとか
めちゃくちゃでっかいサイズの白色ワセリンのボトルとか
ごはんの器やくーちゃん専用だったバスタオル
8kgあったくーちゃん
棺は中型犬サイズを用意した
あんなに大きかったのに
今は小さい骨壺に入って帰ってきた
虹の橋で待っててくれるって話は本当なのかな
いつか会えるのかな
いつか会えるのならその日を楽しみに生きるよ
くーちゃん、うちに来てくれてありがとう。
ずっと忘れないからね
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