6月議会を振り返る（上）市議団座談会

たけこし（司会）：今日は、市議会改選後の初めての本格的な議会となった6月議会を、市議団全員で振り返ってみたいと思います。

まず議会冒頭の市長挨拶ですね。コロナ規制の緩和、さいたま市民の日、そして、サッカーの浦和レッズレディースと浦和レッズがチャンピオンになりました、素晴らしい、と。結局、市民の暮らしの「し」の字もなかった挨拶でした。

松村: 別にレッズが優勝した話をしてもいいですけど、この間は、食品も電気料金も上がる大変な状況でしたよね。市長は物価高騰の話、困っている人たちの話を聞くことがないのかなあ。

久保：会ってる人が違うんでしょうね。

とば：なるほど、私たちが聞いている困っている人とは違う人と会っている、その人たちの話を聞いているということね。

レジャープールは５箇所から１箇所に？

竹腰: この6月議会では、委員会にいろいろな報告が行われました。中でもレジャープールのことについて、大変な反響があるようです。

金子：レジャープールは削減縮小っていう方向が前提となっているということがよくわかる「あり方方針（案）」の報告です。何より、維持費が掛かるから、と市民の負担を大幅に引き上げる内容にも驚き。440円の料金を1160円に上げるとはっきり示しています。

久保：そうそう、2.6倍。そうすると子ども料金は580円ですね。もう子どもたち気軽に市民プールにいけないですよね。

たけこし：５施設で年間３.5億円の赤字っていうのが、理由として出されました。確かに財政負担が多いんじゃないかって思う人もいるかもしれません。

松村: でも市営プールはもちろん、市の公共施設は基本的に収益施設ではないわけだから。赤字ってことを言い出したら盆栽美術館とか人形博物館とか、そもそも成り立たない。

とば：文化とか市民のいこいとかっていうものはお金には代えられない。儲ける必要なんか全然ないですよ。

池田：市民プールは思い出の場所だから守ってね、とたくさんの人に言われます。市も「夏の思い出づくりに欠かせない施設」って言ってるのに削減なんて。

公立保育所半減計画

久保：「公立保育所のあり方に関する基本方針（素案）」も報告されました。

たけこし：60から33園に減らす計画ですよね。

久保：民間移行した場合には、経営困難で撤退なんてこともあると思うんですけど、その時の対策は、と質問しても、いや、まだこれからです、というわけです。

とば：削減ありきでそのあとから対策考えるっていうのが今回の計画ね。

久保 : 本来自分たちが守るべきものを守ってないということですよ。他の部署から保育所減らせ、って言われても、保育としては「不承諾」がこれだけあるからそんなことできませんよ、ぐらいのこと言わなきゃならないのに、そこの担当がこの削減計画を自ら考えたっていうから、もう私、本当に驚きました。

とば：自分たちの仕事を子どもの幸せを実現するための課って思ってないんだよね。

議案への態度〜補正予算に反対

たけこし：今回の議案、水道料金８ヶ月間、福祉施設に限定して料金を免除する補正予算について反対しました。

とば：水道料金の減免はこれまでも求めてきましたけど、県内9割の自治体が何らかの方法で引き下げてる。さいたま市の水道料金は特別高いのだから、市民全体に行き渡る減免をするべきだということですね。福祉施設も、入所に限られてるから本当に一部中の一部。こんな絞り込んだ形で、料金の引き下げをやったかのように見せるっていうところが本当に許せなかったですね。

たけこし：これが全額国費じゃないですか。結局、水道事業単体では１円も出してない。自分たちの市に住んでる市民がどういう状況なのかっていうのを本当に分かってないのかなと思いますね。

金子：とばさんは農業支援、中小企業支援についても、私たちが聞いている業者の皆さんの実態を切々と語って、これじゃ足りないっていうことを言ってましたね。

とば: でも支援はこれで充分だと。農業用水使ってない農家の人はいないので、皆さんにいきわたりますと。肥料飼料の値上がりどうするんだっていうところには全く関係なかったね。

松村: やっぱりあれも基本的に国費の地方創生臨時交付金で、一定のメニューが決まっていて、その中からチョイスするものだから、限定的なんですよね。

久保：メニューにあることもやってないですよ。

池田：そのメニューの中の選び方としても、本当に誰の味方か。市民の味方じゃないですよね。なんかがっかりすることが結構多かったです。

続く