シン・エヴァンゲリオン劇場版:|| 2回目を観て。
7月21日で終映をむかえる「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」を観てきた。
思わず朝からツイキャスで感想を軽く語ってしまった。
3月8日(月)初日に観てから4ヶ月ぶり2回目の鑑賞。前回の感想はこちらから。
2回目でより深く読み解くことが出来たのと同時に、アニメーション表現の面白さを素直に楽しむことが出来た。
実は最初から最後まで泣きっぱなしだった。多分一回目より流れを知っている分、体が泣く体勢を作ってしまうのだろう。第三村で綾波が農業で汗を流すところからずっと涙(笑)
エヴァンゲリオンは26年の歴史がある作品で、TVシリーズ26話からはじまり劇場作品は旧劇場版と新劇場版合わせると6作品ある。
ゆえにエヴァは過去からの文脈が必要とされるので、単体の映画として評価されづらい。
現にラジオで映画評コーナーがあってもヒットしているにも関わらず、あまり触れられていなかった。
1人のアニメーション映画監督が25年という時間をかけて一つの作品の責任を果たした稀有なケースであり、歴史的記念碑的な作品がエヴァンゲリオンなのだ。
古参のファンの中には辛い評価を付けている人も少なくない。その一方でNHKプロフェッショナル庵野秀明を見て興味を持ち作品にも高評価を出しているエコノミスト吉崎達彦氏のような人もいる。(※ちなみに吉崎達彦氏は自信がレギュラーでご出演の文化放送「くにまるジャパン」にてエヴァを熱く語られていた。しかし普段政治経済の話を期待するリスナーから不評を買うという状況に)
吉崎氏の感想はとても興味深くて、それまでエヴァに関心がなかった人にもエヴァは届く作品であった、という証左なのではないだろうか。それは「大人の映画であった」と言い換えても良い。シンエヴァは単体の映画作品としても優れていた。その理由は作品の構造にある。
主に庵野秀明監督の私小説として語られる作品であるが、私小説は自分語りでありながらそこに公共性があるから感動を喚起する。シンエヴァの話の構造にこそ、ロボットアニメでありながら僕たちの深いところで自分事として感動する理由がある。どういうことか。
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