My Findings in exploring Lake tourism in ヴェルター湖 / Austria #3
ヨーロッパの湖を巡る旅の中では、今回で最後となるコラム記事です。
今回訪れたのは中欧オーストリア西部に位置するヴェルター湖 (Wörthersee)です。デスティネーション・マーケティング/ マネジメント視点から見ると今まで紹介した3つの湖の中で一番ラグジュアリー層向けの観光開発・発展が進んでいる湖でした。
(1) ラグジュアリーな湖畔観光開発
ヴェルター湖(Wörtersee)はイタリアやオーストリアの首都ウィーンから車で3時間ほどで来られることもあり、政治家や有名人などのセレブ御用達の別荘・ホテルが多くある高級感が漂うリゾート地です。日本に例えると軽井沢みたいなイメージですね。
1. ラグジュアリー層に向けの観光開発
湖周辺にはラグジュアリー層に向けた建物や広告が沢山見られました。散発的になりますが、以下画像と共に紹介します。
2.アウトドア愛好家向けの開発
ラグジュアリー層だけでなく、スポーツに興味関心のある層にも集客に力を入れている印象を持ちました。
湖畔周辺でのセイリングやウィンドサーフィン、サイクリングやハイキングなど、様々なスポーツを楽しむことが出来るのはもちろん、スポーツイベントも数多く開催されています。
上記のようなアウトドアアクティビティを好むアドベンチャーツーリストに当てはまる傾向として、1人あたりの消費額が高い傾向にあります。
・一般的な旅行者と比べ、一人あたりの消費額が1.7〜2.5倍
・地域に落とされる金額がマスツーリズム14%に対して65%
・平均して1回の旅行で38〜55万円を消費
つまりラグジュアリー層とアドベンチャーツーリズムは親和性が高く、そういった層に最大限デスティネーションを満喫してもらうような仕掛けがわかりやすく、多く見られました。そういった限定的かつ効果的なターゲティングもこのヴェルター湖の観光開発に活かされています。
ヴェルター湖まとめ
今回訪れたヴェルター湖は、ラグジュアリー層をターゲティングした観光地であることがとても分かりやすかったです。
また、ホテルや別荘は中心部を覗いた湖の側面部分、レストランやカフェ、スーパーなどは中心部に集まっていました。つまり観光客の所得別のツーリスト層に応じた区別がされており、お互いに領域を汚すことなく共存ができる仕組みが存在するということです。
観光地として「どんな層を呼び、何をしてほしいのか?」をしっかりと考えてターゲティングすることの重要性を身に沁みて感じる視察でした。
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