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羊文学OOPARTSツアー大阪感想(ネタバレなし)

 2022年6月11日、羊文学OOPARTSツアーのZeppNambaへ行ってきた感想をネタバレなしでお送りしたいと思います。
 なんだかよく分からない、へんてこりんな文章になりましたが見切り発車します。

最初に

 ライブ終わりの感想を簡単に言うと「楽しかった!」「かっこよかった!」ということになります。おしまい!
 なのですが、もうちょっと何かを言うならば「ずいぶんと大きくなったなあ。」ということになるかもしれない。

 年明け早々、「光るとき」配信リリースと同時発表された今回のツアー。大阪が土曜日なのを確認して嬉しかったのと同時に、「Zeppて早くないかな?」という思いもあった。東京ならともかく、大阪はどうかな?というのがその時の率直な感想。

 でも、あれから5ヶ月ほどたった今、羊文学は私が思っていた以上の勢いで前へ前へと進んでいて、結果的には大阪公演もソールドアウトになり、多くの人にバンドの音楽が届いているのだなあと感じた。

 典型的なのが物販の先行販売の列。多くの人、ひと、ヒト。去年の梅田クアトロの時とは比べ物にならないくらい。会場も大きくなれば集まる人も多くなる。当たり前のことを実感したのがこの物販の列だった。

変わるもの変わらないもの

 メジャー以降、明らかにバンドの露出は多くなっていて、バンドに関わるスタッフからの「売り出していく!」という強いメッセージみたいなのをことあるごとに感じていた。

 メンバー自身はどう思っているのだろうか?とも考えていて、このことについては新譜発表に伴う各種インタビュー記事で触れられてもいる。そうかーそうなのかーとうなずきなら読んだ。記事で言っていることが全てではないだろうけど、メンバーの力強い意思みたいなものが見て取れた。

 バンドの知名度が上がり、ライブ会場も大きくなり、果たして今の羊文学はどうなっているのかな?と、大きな期待と、同時に少しではない不安も持っていた今回のライブ。

 羊文学は変わったのか?

 ライブを見終わった後の答えとしては、ありきたりだけど、イエスでもあり、ノーでもある。バンドとしての核は変わらずにあり、それでいて前向きな変化をしている様に思えた。

 元から、塩塚さんはライブの最中というか、一曲の中でも表情がクルクルとめまぐるしく変化する。楽しそうな笑顔を見せたと思えば、眉間にしわを寄せて苦しげな表情になったり、一転して、何かかが憑依したかのような神秘的な表情になることもある。

 私はそうした塩塚さんの存在そのものに魅了されている。今回もまた、それは変わらなかったし、ゆりかさんのベースプレイと綺麗なコーラスも、フクダ君の的確にリズムを刻んでいくドラムも、今回もたくさん堪能できた。

 一方で、Zeppという会場の広さを利用しての演出も今回のライブでは堪能することができた。そう、羊文学のライブに「演出」という言葉が出てくるようになったのです!

 昨年のフジロック、レッドマーキーでのステージでも照明を使った演出が素晴らしかったけど、今回はそれ以上の演出が施されているので、これからツアーに行かれる方は楽しみにしていただきたい。

 敬愛するフォロワーさんが羊文学は音楽を奏でるステージが変わっていくごとに、奏でる音楽が変化していく的なことを仰られていて(全然違っていたらごめんなさい)、そういった表現がしっくりくるなあと、今回のライブをみて改めて感じた。

 その場、その場にいる私たちに向けて、その時の羊文学を届けている。
 それまでは「私とあなた」の一対一の世界であったのがより広い「わたしたち」の世界へと変わってきている。メジャーデビュー曲の「砂漠のきみへ」は当初、個人的にはピンと来てなかったのだけど、今では、やっぱりあの曲あたりから、明確により広い世界へ羊文学を届けようとしているように思える。

 「トンネルを抜けたら」「オレンジチョコレートハウスまでの道のり」「若者たちへ」かつての作品達と比べたらポップになったとは思うけど、かといって、ハッピーな曲ばかり歌っているわけでもなく、相変わらずライブでの音はデカくて轟音が最高だった。「音がデカいのが羊文学だから」を実践してくれたのが何よりも嬉しかった。

 曲数も多くなれば、演奏できる曲も限られてくる。かつての定番曲も去年辺りからぐっとその演奏頻度が少なくなっていて、そういった変化はやはり寂しい。今の曲も好きだけど、昔の曲も好きというのが正直な気持ちだ。

 今回はアルバム発売に伴うツアーだから新譜からの曲を多く演奏するのは当然だし、そもそも、会場に来るお客さんのかなりの割合が羊文学ワンマンを初めて見ることになるのだから、いきなり「RED」や「エンディング」とか「うねり」なんかを演奏されたりしたら、何かしゃくに障りませんか?障りませんね、むしろ大喜びしますね(ある意味ネタバレ)。

 ということで、個人的にもこれから札幌、東京追加公演を見に行く予定なので、今回のツアーをまだまだ楽しみたいと思っています。

 また、Twitterでも書いていますが、一ファンの希望に過ぎませんが、できれば、なんとしてでも、これまでのオールタイムベスト的なセットリスの全国ツアーを、それこそキャパ数百人規模のライブハウスツアーとかやって欲しいなあと心の底から願っています。

 まずは当たれ!沖縄OUTPUT!

 おしまい。




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