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変わる渋谷・変わらない渋谷

渋谷ヒカリエの場所にかつてあった東急文化会館で、岩井俊二監督の『スワロウテイル』を観たのはいつだったか。調べたら高校一年生だった。プラネタリウムもあった渋谷のシンボルの一つ、東急文化会館はその後2003年に閉館。2012年に渋谷ヒカリエが誕生した。

渋谷の再開発の規模は凄まじく、渋谷再開発の専用サイトを見ているだけでも楽しいが、昨年の渋谷ストリームに続き、明日にはついに渋谷の「ど真ん中」に渋谷スクランブルスクエアがオープンする。様々なオープニングイベントが予定されていて、11/11には弊社代表佐渡島も、予防医学研究者・博士の石川善樹さんとトークセッションを予定している。


渋谷は昔から馴染み深い場所で、食事したり、服を買ったり、映画を見たり、東急線沿線で生まれ育った私にとって、渋谷は一番の都会だった。一時期、東横線が副都心線に繋がって、東横線民が渋谷をスルーして新宿三丁目に行ってしまうというような懸念がよくされていたけれど、それがオフトレンドということは、今の渋谷に立ってもらったら実感できるはずだ。もはや渋谷の勢い・パワーがすごすぎて、毎日渋谷に通っている私でも、時々口を開けてそびえ立つビルをじっと見つめてしまう。


一方で変化の目覚ましい渋谷の中で、私の学生時代の頃と変わらないエリアもある。道玄坂や円山町まわりは、店の入れ替わりや、外国人観光客の増加はありつつも、渋谷駅前まわりや公園通りと比べて、街全体の雰囲気がガラッと変わるような変化はあまりなく、夜歩いて家に帰りたくなる際の通り道だったりもするので、ベロベロにつぶれた若者たちを横目に歩きながら懐かしい気持ちになる。


いくつか、渋谷で変わらないものの中に、かなりの頻度で行っているラーメン屋がある。


それはズバリ「博多天神」です。


ここ1~2年、歳のせいか、「食べ物の塩分」に身体が頻繁に反応するようになり、今まで多いときは週3で食べていたラーメンもあまり食べられなくなってきました。もうラーメンが「ぐう、しょっぱい!」ってなり。。。ゆず塩が有名な某店も、京都発祥の某店も、中華そばで有名な某店も、あとまあまあ並んで入った某店も、ほぼ例外なくそうなりました。ただ、博多天神だけは私の身体が受け入れてくれました。

また、こちらの店舗、正直行って、店の経年劣化は否めませんが、清潔感がすごい。カウンターから見える厨房がいつもピカピカなんです。磨かれている。。スタッフの皆さんが着ている黄色いTシャツも白いエプロンもシミがない。そしてオペレーションに無駄がない。外国の方やおじいちゃんや若いおねえちゃんの間のコミュニケーションも完璧です。ジェネレーションギャップとか皆無です。超ダイバーシティが進んでます。

そしてラーメンがワンコイン500円。この時代にこのロケーションでですよ。しかも渋谷店は替え玉一回無料なんですよ。したことないけど。ちなみに周りの男性のお客様は必ずと言っていいほどされてます。

ただ、先週行ったら、増税のあおりを受けて、お値段は据え置きなものの、トッピングの玉子が有料になっていました。いえいいんです。これくらいでお店がずっと続いてくれるならこんなこと全く問題ありません。多分常連客の多くがそう思っていると思います。

こんなに愛してやまない博多天神ですが、先に書いた、渋谷再開発の一角、「渋谷フクラス」(新東急プラザ渋谷)が今年の12月に店の目の前っていうかお向かいに開業するので、そことの兼ね合いが少し心配です。。

変わるもの・変わらないものうまく共存しながら、日本が誇れるカルチャー都市のひとつとして育っていってほしいと思います。





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