僕と夜羽音と教会で
ポール・サイモンの「僕とフリオと校庭で」という曲が、意味はよくわからないけどサビの"Goodbye to Rosie, the Queen of Corona
See you, me and Julio down by the schoolyard
See you, me and Julio down by the schoolyard"
の歌詞のリズムとテンポが、とても好きなのです。
Julioはスペイン語圏の名前で、ラテン語ではユリウスなので、山本夜羽音(ヨハネ)とは、全く関係はないのですが、最近彼に誘われてカトリックの教会に行くようになりました。
ボクは以前にも書きましたが、亡くなったみなみ先生を開祖とする「みなみ教」の信者なので異教徒だよ、いいの?と訊いたら、別にそういうの関係ないから、みんなでご飯食べて喋るだけだよというので、行ってみることにしました。
山本夜羽音といえば、左翼マンガ家もしくはメガネっ娘大好きマンガ家で有名ですよね。
酔っ払って人を殴ったり、セクハラで活動グループから除名されたりで、かつての仲間や友人から縁を切られたりと、どちらかというと曰くつきの人です。
因みにボクも酔っ払ってセクハラをしたのはさすがに許せなくて、一度縁を切ったことがあります。
ただある時ふと一度赦してみようという気になって、Twitterでもしよかったらあの時の絶縁をなかったことにして、また友達としてやり直させてくれないか?と申し出て、よりを戻したのです。
カトリック教会というところにいて、話をしている彼をみて、彼の様々な行状をものすごく理解できるようになりました。彼はつまり一人でカトリック教会を背負っていたのです。そしてそれを隠しもせず、丸裸で歩いていたというわけです。こんな面白い人間が他にいるだろうか?いや、いない。
というわけで、この頃は月に一度は大体夜羽音とメシを食ってます、教会で。
教会ってところもとてもおもしろくて、ああこれは浸透するわと納得することが多いんです。
なんといっても、施しの力は他の宗教の類を見ない。勿論日本の仏教にもその力はあるのですが、お寺は夜になると山門を閉めてしまうでしょう。その時間の施しは空白になるのですが、キリスト教会は24時間いつ誰が行ってもいいのです。
そういう場所に知己がいるというのは、大変心強く感じます。勿論フラッと行っても、神父さんはお話を聞いてくれますよ。それがたとえ異教徒だとしても。
ボクがみなみ先生がスピリチュアルに傾倒し、それを信じ、むしろ死ぬのが楽しみなんだと言い遺して旅だったという話をしたら、神父さんはこう仰ったのです。
「まさに信ずるものは救われる、だね」
笑い話のようですが、まさにその通りなんです。
ボクはどうせまだすぐには死ねないでしょう。
寂しさは癒えはしないけど、しばらくボクは夜羽音と教会で知り合う新しい仲間たちと、いろんな話をして、助けたり助けられたりをしていこうかなと思っているのです。
死ぬ準備をしながら。
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