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マスク転売と 利用規約の禁止事項

昨日、近所のドラッグストアに行ったら、入り口のところに、「マスクは売り切れました、入荷の予定はわかりません」という意味の貼り紙がしてありました。

「どこへ行ってもマスクが買えない!」と、うわさには聞いていましたが現実でした。そういえばコンビニでも、いまはどこも売り切れていますね。

こうなると当然これをビジネスチャンスととらえて高額転売する人もいるようです。転売自体は原則として違法ではありませんが、やはりモラルは問われますよね。

具体的にはどのようなかたちで制限が加えられているのでしょうか? 規約表現の参考になりそうな事例を2つ挙げます。

メルカリの規約

たとえば、大手フリマアプリであるメルカリの規約(メルカリガイド)によれば、「メルカリ事務局で不適切と判断される行為」として、

・通常の経済的価値と著しくかい離した販売価格により商品を出品すること
・転売等の営利を目的としてメルカリで商品を購入し、著しく高い金額で売ること

(メルカリのウェブサイト メルカリガイド 「メルカリ事務局で不適切と判断される行為」より引用)

等が挙げられています。販売価格を上げすぎると、「不適切」な行為にあたると判断されるということですね。


アスクルの規約

また、これは知人のTwitter投稿によって気がつけたのですが、通販大手のASKUL(アスクル)の事例です。ウェブサイトのご利用規約に、以下の禁止事項が追記されていました。

2.アスクルWebサイトはエンドユーザー向けサービスであり、ネットメンバーは、アスクルが不特定多数の第三者へ転売する目的と判断するご注文を行ってはならないものとします(アスクルはネットメンバーに対して当該判断理由を説明する義務を負いません)。

(アスクルWebサイト ご利用規約 第25条2項より引用)

「不特定多数の第三者へ転売する目的」では購入してはいけない、という趣旨であり、たとえばマスクなどをアスクルで大量に購入して、そのまま転売しようとする行為をいうものだと思われます。


高額転売は規約違反にあたる

まとめると、転売そのものは違法ではない(原則。場合により詐欺や迷惑行為に該当することがあります)ことから、ただちに取り締まることはできませんが、大手事業者のガイドや規約などからは、明確にマスクの高額転売を禁止する意図が読み取れることがわかりました。


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