5歳児から聞いた、これからの未来についての話。

先日久々に友達とオンラインで話した。
私は青年海外協力隊に参加したことがあって、同期の仲間が日本各地にいる。コロナ禍でなかなか会えなくて、そろそろ話したいな、と思っていて、オンラインで繋いだ。

画面には友人の5歳になる子供もいて、前に会った時からずいぶん大きくなっていて、言葉を話すようになっていたのがなんだか感慨深い。

友人は昔から盛り上げるのが上手いタイプなのだが、それに反して子供は前に会った時黙々と知育玩具を動かしていたので、「この子なんか賢いなぁ」と思ってたのを思い出した。

「相変わらず賢いかんじ?」と聞いたら、「そやねん」という彼。もしかしたら平仮名とか全部書けるのかなぁ、と思って画面に出てきた子供が口を開くや否や、

SDGsの17個の目標を全て言い出した。

いや、待て、友人はそんな英才教育を施すタイプじゃない、とびっくりしてしまい、思わず「なんで?」と聞いてしまった。

そしたらさらにびっくりする回答が返ってきた。

「大人が勉強しようかな、と思って買ってきた子供向けSDGsの本をいつも読んでるんよ。」
5歳の彼が小学校中〜高学年の本を読んでいるという事実に信じられないのだが、目の前の彼は17個の目標をスラスラと言っている。
17個の目標を全て言える大人が近くにあまりいないし、私も正直怪しい。
いつも、仕事柄、「8 働きがいも経済成長も」しか使わないのも情けない。

「すごいなぁ、けど、まさか内容までは理解してないよね?」

と聞いたら5歳の男の子が、8番について語り出す。

「あのな、仕事がないってことはシツギョウってことやんか?そうするとお金がもらえないからキガになって、他の問題につながってくるんよ。」

びっくりを通り越して、友人と「失業をわかってるね」「なんで知ってるんだろね」と、友人がさらに聞く。

「じゃあどうしたらええん?」

帰ってきたのがこちら。
「そういう時大事なのはパートナーシップや!」

みんなで助け合うことが大切なんだ。
ただただ、すごいな、って思った。コロナ禍で、みんなに余裕がなくなってしまって、協力金が払われれば、ネットでは「飲食店ばかり」という意見も見るし、行政では「じゃあ他の業種にも支援金を」となることが多い。

5歳の彼の頭の中では、「お金をあげる」ではなく、「パートナーシップで乗り越える」ことが一番なのだ。じゃないと飢餓にもつながる、とのことらしい。
ちなみに彼がSDGsに興味を持っているのは「ウルトラマン」に憧れていて、地球を守る人になりたいらしい。

「地球を守るには、SDGsやろ?」という言葉に、ハッとなる。

SDGsは企業のイメージアップ、儲かる、なんてことも聞くこともあって、正直あのバッジをつけている人を見ると、本当に理解してるんだろうか、と複雑になる時すらある。
こんな純粋な動機にあったことがない。そしてウクライナのニュースが入るたび、物事をややこしくして傷つける大人の姿を見て、心が痛んでいる。

いっそ国のリーダーを全員5歳児にしたらきっと世界は平和になるのかもしれない。