武茶的エフェクトプラグイン50選
前回に続いてエフェクター編のベスト50です。購入時期はバラバラで長きに渡り愛用しているものから今年導入したものまで幅広く、多用している VST エフェクトプラグインをデベロッパー名の順番でどんどんピックアップしていこうと思います。毎度の如く説明はなるべく簡潔に、リンクは省いて画像メインでお贈りします。それにしても趣味全開のかなり偏ったセレクトです。スクロールの程宜しくお願いします。ではっ!
80 年代の Apple Macintosh ユーザは GUI にニヤリとできる汚し系エフェクター。上部の時間表示は 1983 年で停止したままで、月日と時刻のみ更新される点がナイス。
カセットテープがきちんと回転してテープが増減するので、やる気が出てきます。テープエミュ系は大好きで色々とゲットしていて、他のメーカーからも多数出てますがそれぞれ大きな違いなどはないのですがテープへのノスタルジー感に浸りたくて。
最初はモノラルのセンターから始まって、徐々に左右に広がっていくステレオピンポンディレイ。ありそうでなかった効果。元々有料でしたが無料化されました。
ちょっとサクッとイコライジングしたい時によく使ってます。
Roland RE-201 を模したテープエコーマシン。ド定番。最近 v2 にアップグレードされましたがまだインストールしておらず v1 のままです。
アイデア商品。流石、Andrew Huang 氏。いくつもの効果を事前に割り当てて、大きなノブ1つで色んなトランジション効果を生み出せるという、一度使えばこれが無かったころは一体どんな労力を費やしていたんだと思える程に便利なもの。
エフェクトとして挿したトラックのオーディオが波形表示でストリームされ、マウスで範囲指定した箇所をそのまま DAW 上に波形ファイルとして貼り付けられるという超便利グッズ。同様に MIDI 版もあり。
Outer Space 同様のテープエコーマシン。内部的にインプットがかなり増幅されてすぐに Peak Level のランプが点灯してしまう事が気になってサポートに問い合わせると、そういうものだとの事。Roland RE-201 エミュ系はどれだけ在っても困らない。
ノイズゲート。ゲートを切ってからのリリース時の音がとてもスムーズにフィルターカットオフされていく感じで処理されるところが他とは違うなぁと感じてます。
見た目第一。
ディレイ過多の時にリセットしやすく Panic ボタンが配置されているので便利。ディレイタイムが Sync の時に 16 分音符よりも細かく設定できない点が惜しい。
メーターは大事。例えば、沢山ウィンドウを開けたデスクトップ画面で DAW に標準搭載されているメーター表示が隠れてしまった場合でも別ウィンドウとしてメーターだけ好きな場所に表示しておけるので重宝。ほんとメーター重要。
低域、特にベースラインに太さが足りない場合に必ず使います。激マスト。
またもや Roland RE-201 エミュ。テープエコーは大好物です。
指定した小節拍とピッチで音がリピートされる効果が得られ、デイレイとはまた違うトリッキーさです。今回はリストに加えませんでしたが、同メーカーによる Cymatics Origin も LoFi 系として出番が多いです。
かなり古株のディレイマシンですが、未だに最前線で戦えるポテンシャル。
グラニュラー効果も得られるマルチエフェクター。どんな音でもアンビエント、ドローン系に作り替えられて楽しいです。ランダマイズできるサイコロがあるのも高得点。
音をめちゃくちゃにしたい時のお供。ビジュアル的にも観ていて飽きず、このデベロッパーのファンです。ただ、2023 年はおとなしかったと思いますがたまにブラックフライデーで逆に値段を上げたりするユニークすぎる体を張ったジョークを飛ばすメーカーなので要注意です(笑)。
テープリールエミュ。AudioThing Reels に近い感じですが、これは他のノイズを発生させるわけではなくヘッドホンで聴かなければ効果がわからないレベルですがだがそれがイイ。
上記と同様、同社製のテープエミュですがこちらは Tascam PortaStudio を模したサウンドデザイン。微々たる効果ですが、最初から最後まで劣化のないデジタルな音環境にはなくてはならない存在。
入力した音が指定した小節後にリバース再生される効果が得られます。
効果としては正統派なマルチエフェクター。音楽の Muse 神を容易に呼び起こさせる云々というコンセプトのもと、コーラスやディレイ、リバーヴなどをそれぞれ炎、地、気などと呼んでパラメータを組み合わせて即席でリッチな色付けができます。
KORG 純正としての MS-20 のプラグイン。外部オーディオを通して MS-20 のシンセ機能をエフェクターとして使えるヴァージョン。
マルチエフェクター。黄色いマッシュルームボタンを押せばポップに飛び出す視覚効果と共に各エフェクトのパラメータがランダマイズされて予測不能の変化が得られます。
マキシマイザーとしてドバっと音圧を上げたい時に便利。
EQ の中で一番使用頻度が高く、視覚的にとても分かり易い。
エフェクターとして挿したトラックの音をディスクドライブの任意の場所に wav で書き出せます。オーディオファイルとしてセーブしたい場合に DAW 側でレンダリングせずとも書き出せて便利。ファイルの保存場所やファイル名の設定をプリセットとして保存しておき、摘便切り替えたりして活用できます。非録音時のオーディオを遡って保存できる Retrospective Audio Recording 機能も付いています。
入力音をリズミカルにステップ変化させる FL Studio 内蔵の Gross Beat や、AKAI / AIR Music Tech の Flex Beat 等と同じタイプのエフェクター。しかもこれはマルチバンド版で、帯域毎に別々の処理が可能。
コンプのかかり具合で伸縮する手で持った輪ゴムが素敵。
Rolling Sampler と同様に、オーディオと MIDI を非録音時にもバッファ保存してくれていて巻戻ししたい演奏したデータをオーディオと MIDI で書き出すことができます。DAW が Retrospective Recording の機能を持っていなくても使えるようになるので手放せません。Rewind のスタンドアロン版を常時起動しておきシステムワイドに使っています。
MS 処理ツール。それぞれの EQ やサチュレーション、パンニングを調節可。
XY 軸の操作に使う円形のオブジェクトが Lunatic Audio Narcotic に似ていて、別メーカーの製品だけど頭の中で一緒くたになっていました。Portal はグラニュラーエフェクターとしては一番表現豊かな印象があります。
どこまでも遠くへ響き渡って欲しいロングテイルのホールリバーヴを演出したい時はこれで決まり。Adam Szabo 氏作の Solaris もこれによく似た感触のリバーヴでした。
スピーカーシミュ。図では Speak & Spell という子供用おもちゃを模したビットクラッシュなサウンドになっています。
Plug And Mix のプラグインが 50 個詰まった製品の中に入っていたひとつ。ギタリスト向けのディストーションエフェクターが多く収録されていますが、頻繁に使うのはこのグラニュラーエフェクトです。
こちらもグラニュラーエフェクター。インタラクティブな音楽制作アプリ、AudioMulch に付属していたパラメータ表示に少し似たデザインになっています。
EQ としてこの Claro を挿したトラック全てが自動でリストアップされ、もしトラック間で干渉しすぎている周波数帯域があるとその場所を別の色で表示してくれる機能がとても便利。
指定した帯域以下の低域はモノラルに絞って、それ以外は少しステレオの幅を広げる、という用途で大活躍します。
実はあまり使ってなかったのですが、スクリーンショットの見栄えが良いだろうと引っ張り出しましたが、やはり音質はとても良いですね。立体的に書かれたノブの操作をしていても気持ちがよくて丁寧に作られているなぁと感じています。
ドラムマシンのトラックに使う事が多いエキサイターです。特にキックにかなりのインパクトを付与できます。
ローミッドハイ、それぞれをソロにしたりほぼ完全に消音できるアイソレータ。
マルチエフェクトの汚し系としてナンバーワンで気に入ってます。特にテクスチャーとして収録されている街のノイズは何度使っても飽きなくて。
かなり長期間お世話になりっぱなしのマキシマイザー。さくっと音量と音圧を上げたい場合にはほぼ必ずこれを使います。
AudioThing の Alborosie Dub Station が亡き今、スプリングを蹴とばすと発せられるようなみずみずしい「ぴちょんぴちょん」と鳴る独特のダビーなスプリングリバーヴの音を求めるべく、この u-he に辿り着きました。
老舗の変態ディレイマシン。
効果としては LoFi 系。ただただ僧侶が可愛くて。
Soundspot MSW2 の様にステレオの幅を調節できますが、低域に特化されています。低域をどう残すか、カットするか、幅をどうするか、は超重要なファクター。
無料版のこの Cassette Transport は、テープの開始や停止をその効果音と共に行えるものでかなり気に入ってます。有料版の Cassette にはこの機能が無くあくまでカセット的に音質を変化させる機能に特化されていて残念。せめて Get Cassette という販促ボタンを任意で非表示にできるオプションが欲しいとサポートに言ったら、あまりいい気分をされなかった気がしました。
Inphonik の RX950 等、AKAI S-950 の DA コンバータを模した Degrader 系は結構色々なメーカーからリリースされていますが、E-mu SP-1200 のワンフェーダーだけをデザインしたこの SP950 も使っているだけでテンションが上がります。※ 左右の緑色のヴォリュームバー表示はプラグインではなく n-Track Studio の DAW 側で表示している機能です。
名称通り、ピッチがランダムでドロップアウトする現象が作れます。このプラグインは 2023 年の夏にリリースした Fixional Cities - Purple Moonlight (Takecha Remix) の後半に出てくる微妙にピッチが揺れたエレピの音色で実際に使用しました。
今回はスクリーンショットの撮影に n-Track Studio 9 を使いました。n-Track Studio 10 にアップグレードしましたが、v9 の方が動作が安定しており、また単体の VST ウィンドウに直ぐにアクセスできる点で v10 よりも気に入っています。Tracktion Waveform と同様に1つのウィンドウを選択してスクリーンショットを撮る際に VST ウィンドウだけを選択して撮れる点で重宝します。
Downer High というアルバムをリリースしました。現時点では Bandcamp だけで公開中ですが、追々各種配信プラットフォームにも登場するかも知れません。ピアノの曲から始まり、ダウンテンポ系の世界が広がります。是非一度お聴きください。
https://takecha.bandcamp.com/album/downer-high
武茶
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