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リアクションのある組織とない組織は何が違う?

組織には以下2パターンあるように思います。

①ノーリアクション組織
・リアクションがあまりない
・チャレンジがしにくい雰囲気がある
・失敗を恐れている

②リアクション組織
・何かの情報が発信されると反応があふ
・芋づる式に面白がる雰囲気がある
・失敗を積極的に発信している

①は比較的大きい規模の会社で発生します。ウォータフォール式の既存事業等や、決まった事を決まったプロセスを踏んで進んでいくような組織で多く、受け身で指示受けたらやるというトップダウン組織に多い傾向にあります。

このような組織では、自律的に何か起こしてやろう!という気概はおそらく持っている人はいると思うのですが、あまり表出してこないのではないでしょうか。リアクションしても所詮とかどーせという口癖が先行して、情報を発信する機会も削がれてしまっている状態です。共感したり協働したりすることが自然発生的には生まれにくい環境になっていると思います。

②のリアクションがある企業や組織は何か行動があるとすぐに賞賛したり、リプライしてくれたりと、比較的フットワークが軽いコミュニケーションに慣れている人達が多い印象です。リアクション力が高い組織では、例えばTwitter連携でslackに自動で記事が配信されたり、代表者自身がSNSでの発信をかなりたくさん打ち込んでいたりします。このような企業では、自律的に動く人も多い印象です。

その代わり、批判的なアドバイスも多かったり、やることは責任をもって説明責任を果たしていくことを求められ、自分自身で意思決定をしていかなければいけないので、芯を持っていないのと折れてしまったりします。上手く行かない時も多々あるので、支援体制や、理解してくれる仲間の存在が必要となってきます。

どちらが良い?

①は効率的に仕様が決まっているサービスを安定して供給していくような品質重視のメーカーや、定型業務が多い事業をしている企業にとっては効率的に組織を動かしていけるので最適な形だろうと思います。
一方で、後者の②リアクションが高い組織については、日々様々な情報に触れられる、新しい事を提案するとたくさんの反応が返ってくる、そもそも情報発信してシェアする文化があるので、刺激的に働けるという感覚があります。自律型組織を目指している企業や、人的資本経営に注力したい企業にとっては、その組織文化を醸成する意味でもリアクションが自然に多くなっていくような、情報コミュニケーションや情報の透明性は確保していけると良いのではないでしょうか。

比較的大企業は①の傾向があると思います。機密情報漏洩などのリスクを極力なくしたい、トップダウンのヒエラルキー構造によって、情報を制限し、組織を統制したいと考えています。ルールであったり、基準、さらにはトップのマインドセットが現場まですぐに浸透していくまでには時間がかかってしまうことが多いです。現場は常にトップからの指示待ちサイクルが当たり前の状態になってしまいます。現場まで情報がいきわたるスピードが遅くなってしまうので、トップで意思決定した事が伝達されるスピード感も非常に遅くなってしまいます。現在のVUCAの時代の判断力が鈍ってしまうリスクも潜んでいる事を認識しておくべきではないかと考えています。

ある企業のCDOの方とお話する機会があり、上記の課題テーマについてディスカッションする機会がありました。自律型組織を表明していたとしても、新しいことを始めようとすると色々な事が課題として挙がってくるということでした。チャレンジしている人への共感や仲間をどのように作っていくのか、自分がやりたいことを強制し始めるとみんな萎えてしまう、メタ認知で何か体系的な事をまとめようとしても上手くいかない等の課題があるようです。現職での組織の中でも同じような課題感が存在していて、結局はどのような企業体であっても何か新しい事にチャレンジしたりする時には必ず発生してくる課題です。

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