【デッキ紹介】裁きの環
こんにちは、Reoです。
リミット・レギュレーションやマスタールールの変更に一喜一憂されている頃かと思いますが、いかがお過ごしでしょうか。
さて今回は、「代行者」の一角である裁きの代行者 サターンにスポットを当てたデッキを紹介します。このデッキで動画に出演しましたので、宜しければそちらも併せてご覧ください。(メインギミックには触ることができていませんが……)
デッキレシピ
※2020年4月度適用の禁止・制限へ準拠
■モンスター 26枚
裁きの代行者 サターン×1
死の代行者 ウラヌス×1
ワルキューレ・シグルーン×1
ワルキューレ・ツヴァイト×1
ワルキューレ・ドリット×1
ワルキューレ・フュンフト×1
ワルキューレ・セクスト×1
アロマージ-カナンガ×1
アロマージ-ローリエ×1
アロマセラフィ-アンゼリカ×1
捕食植物オフリス・スコーピオ×1
捕食植物ダーリング・コブラ×1
イービル・ソーン×3
ローンファイア・ブロッサム×1
イビルセラ・ルテア×1
ナチュル・マロン×1
ナチュル・バタフライ×1
ナチュル・アントジョー×1
リバーシブル・ビートル×1
ジェムナイト・ラピス×1
ジェムナイト・ラズリー×1
ジュラゲド×1
サイバー・エッグ・エンジェル×1
サイバー・エンジェル-弁天-×1
■魔法カード 15枚
パーシアスの神域×3
ブリリアント・フュージョン×1
アロマガーデニング×2
増草剤×1
祝福の教会-リチューアル・チャーチ×2
テラ・フォーミング×1
ワン・フォー・ワン×2
おろかな副葬×1
錬装融合×1
荘厳なる機械天使×1
■罠カード 7枚
ナチュルの神星樹×1
恵みの風×2
一族の結集×2
貪欲な瓶×1
スキル・プリズナー×1
メインデッキ: 計48枚
■EXデッキ 15枚
ジェムナイト・セラフィ×1
魔王超龍 ベエルゼウス×1
PSYフレームロード・Ω×1
アロマセラフィ-スイート・マジョラム×1
トロイメア・グリフォン×2
ヴァレルガード・ドラゴン×1
天空神騎士ロードパーシアス×2
アーティファクト-ダグザ×1
クロシープ×1
クロスローズ・ドラゴン×1
アロマセラフィ-ジャスミン×2
リンクリボー×1
コンセプト
冒頭にも書きましたが、このデッキでメインとなるカードは裁きの代行者 サターンです。
裁きの代行者 サターン
効果モンスター
星6/光属性/天使族/攻2400/守0
自分のライフポイントが相手を超えている場合、自分フィールド上に存在するこのカードをリリースして発動する事ができる。超えているライフポイントの数値分のダメージを相手ライフに与える。この効果は自分フィールド上に「天空の聖域」が表側表示で存在しなければ適用できない。この効果を発動するターン、自分はバトルフェイズを行う事ができない。
この効果を最大限活かすためには、以下のことに注意する必要があります。
①ライフ・アドバンテージを獲得する
②効果発動時に天空の聖域を破壊されない
(③戦闘でLPを削り切らない)
まずは①を満たすカード群として、今回は「アロマ」を採用しました。
アロマセラフィ-アンゼリカ
チューナー・効果モンスター
星1/光属性/植物族/攻0/守0
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①: このカードを手札から捨て、自分の墓地の「アロマ」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの攻撃力分だけ自分のLPを回復する。この効果は相手ターンでも発動できる。
②: このカードが墓地に存在し、自分のLPが相手より多く、自分フィールドに「アロマ」モンスターが存在する場合に発動できる。このカードを墓地から特殊召喚する。この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
アロマセラフィ-ジャスミン
リンク・効果モンスター
リンク2/光属性/植物族/攻1800
【リンクマーカー: 左下/右下】
植物族モンスター2体
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①: 自分のLPが相手より多い場合、このカード及びこのカードのリンク先の植物族モンスターは戦闘では破壊されない。
②: このカードのリンク先の自分のモンスター1体をリリースして発動できる。デッキから植物族モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。
③: 1ターンに1度、自分のLPが回復した場合に発動する。デッキから植物族モンスター1体を手札に加える。
恵みの風
永続罠
このカード名の①の効果は1ターンに①度しか使用できない。
①: 以下の効果から1つを選択して発動できる。
●手札及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、植物族モンスター1体を墓地へ送って発動できる。自分は500LP回復する。
●自分の墓地の植物族モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターをデッキに戻す。その後、自分は500LP回復する。
●1000LPを払って発動できる。自分の墓地から「アロマ」モンスター1体を選んで特殊召喚する。
効果を使用したアンゼリカを恵みの風でデッキに戻し、その回復をトリガーにLジャスミンの効果を発動すれば、先程デッキに返したアンゼリカが再び手札に加わるので、半永久的にLPを回復できると考えました。
ただし、「アロマ」は回復こそすれど圧倒的にアドバンテージを叩き出す程のLPは得られません。それなら【ヘル・サターン1キル】の方が優位性があるのではないかという側面もあり、この時点ではあくまで1つの候補でした。
続いて②ですが、これが結構難しい問題です。
昨今の環境では、フィールドに残り続ける魔法・罠は除去を受けやすく、何度も使用できる状況は極端に限られます。
今使いたいカードと相性が良く、魔法・罠を除去から守ってくれるカードなんてそんな都合良くあるわけ……
イビルセラ・ルテア
効果モンスター
星4/地属性/植物族/攻1800/守100
①: 自分フィールドに他のモンスターが存在する限り、このカードは戦闘では破壊されない。
②: このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分フィールドの表側表示の魔法・罠カードは効果の対象にならない。
ありました。 (1回やってみたかった。笑)
しかも魔法・罠を守るだけでなく、一定条件下で自身を守る効果を持っています。これらの効果が、後述するこのデッキの特性と合致するため、採用に至りました。
むしろ、このカードが出たことでこのデッキの構築ができるようになったといっても過言ではありません。
また、このカードをより強固に守るためのカードとして、そして恵みの風をサーチする手段として、Sマジョラムも採用できました。
アロマセラフィ-スイート・マジョラム
シンクロ・効果モンスター
星6/光属性/植物族/攻2200/守2000
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の①③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①: このカードがS召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「潤いの風」「渇きの風」「恵みの風」のいずれか1枚を手札に加える。
②: 自分のLPが相手より多く、このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分フィールドの植物族モンスターは相手の効果の対象にならない。
③: 自分のLPが回復した場合、相手フィールドのカード1枚を対象として発動する。そのカードを破壊する。
これらのカードが採用された段階で、このデッキの戦い方は「ハイビートは行わないが、相手の選択肢を狭めることで自分のカードを守る」になりました。従って、③の条件を満たすように残りのカードを採用して行きました。
なお、ルテアの展開手段が難しいですが、「植物族・地属性」という恵まれたステータスから、このデッキでは後述のナチュルの神星樹を使うことで解決しました。
展開ギミック
※ここからは文字のみになりますので、適宜上記のリンク等を参照してください。
初動の展開
基本的には、クロシープのリンク先にブリリアントFからセラフィを展開し、ブリリアントFで落としたセクストをクロシープで蘇生する動きを狙っていきます。
この展開に持っていくために、Lジャスミン+リンク先にモンスター1体を並べることがこのデッキでは一番の理想です。
そのために、イービル・ソーンを使って相手のLPを減らしながらローリエやジュラゲド、アロマガーデニングを使っていきます。
クロシープでセクストを蘇生した後は、ドリットからシグルーンを手札に加え、シグルーンは次のターンに温存しておきます。その後、セラフィ+セクスト+ドリットでロードパーシアスに繋ぎます。そこからパーシアスの神域をサーチ。残ったモンスターでもう少し展開してターンを返します。
先述の理想展開ができれば、クロシープ+ブリリアントFに加えて捕食植物が1体余っているはずです。セラフィの追加召喚権でモンスターが出せれば、獣+任意の種族でクロスローズをL召喚、クロスローズと捕食植物でSマジョラムを展開することもできます。
もちろん、状況に合わせてヴァレルガードを展開しておくのも1つです。
初動後の展開
相手に余程の展開力がなければ、ブリリアントFを場に残した状態でターンが返ってくるはずなので、ブリリアントFを墓地に送ってシグルーンを特殊召喚し、セクストから再び展開します。
ワルキューレからロードパーシアスをL召喚、エッグエンジェルをサーチしてチャーチをサーチすれば、その後のターンも同じ展開を繰り返せます。
なお、このデッキに投入されているワルキューレは5種1枚ずつですが、パーシアスの神域によって墓地からデッキに戻せるので、除去を受けない限りは何回でも使い回せます。
ワルキューレからナチュルへ
フュンフトで神星樹を落とし、ロードパーシアスと他の1体でグリフォンを展開すれば、ドリットでサーチしたワルキューレをコストに神星樹がセットされます。
フュンフトで落とした時にナチュルがサーチできるのでアントジョーをサーチ。そのまま召喚すれば、少なくとも神星樹からルテアに繋がるルートを確保できます。
ここまでの流れの中で、チャーチ・神域・恵みの風・神星樹と4種の魔法・罠が出てきましたが、これらを表側表示ならルテアが、裏側表示なら神域が守ります。さらにそのルテアを恵みの風から蘇生できるSマジョラムが守ります。
これらのカードで強固な布陣を築いていくのが、このデッキでデュエルの流れを制する手段となります。
最後にサターンはロードパーシアスからサーチし、ロードパーシアスの効果かアドバンス召喚 (ワルキューレは召喚権を使用しない) で展開し、ワンショット級の大量バーンを狙います。
その他のカード考察
死の代行者 ウラヌス
ロードパーシアスからサーチでき、天空の聖域が存在する場合に自己SSできるカード。セクストとSマジョラムに、セクスト+ドリットとベエルゼウスになります。緊急時はレベル2モンスターとサターンを使ってレベル6になったこのカードとでΩへと繋ぐ場合もあります。
アロマージ-カナンガ
「植物族・地属性」というステータスから、神星樹のコストとして、またアンゼリカの回復効果の参照先として使用します。
基本的には初動のLジャスミンのサーチでローリエのサーチが必要ない場合にサーチし、オフリスの手札コストとすることで、墓地に置いておきます。
ローンファイア・ブロッサム
初動補佐以上ではないのですが、語っておきたいこととして。ローリエをリリースしてLジャスミンの効果を発動し、その処理後にLジャスミンのサーチ効果を使用できる場合、いきなりオフリスを出してしまうと上述のカナンガの墓地送りができなくなるため、誘発効果の連鎖が終わってからオフリスを出す手段として採用しています。
ナチュル・マロン
基本は神星樹からリクルートせず、2回目以降の神星樹のサーチ効果か素引きから、昆虫族のナチュルをデッキに戻すカード。神星樹のリクルート先を枯らさないために運用していきます。
ナチュル・バタフライ
アントジョーからリクルートする昆虫族ナチュルモンスター。攻撃を止める効果が「先にモンスターを処理しないといけない=バックを触らせない」ことに繋がります。また、アントジョーをリリースしてリクルートされたルテアの戦闘破壊がより遠退くので、相性が良いです。
リバーシブル・ビートル
神星樹からリクルートする昆虫族モンスター。縦列を参照する2つの効果で、Lモンスターを含む相手モンスターの展開を渋らせられます。リバース効果を使用できた場合はデッキに戻るので、再び神星樹からアクセスできます。
ヴァレルガードでフリーチェーンでリバースさせることもできますが、ヴァレルガードと同じ縦列に除去したいモンスターを置かれると……南無。
ジェムナイト2種 (ラピス & ラズリー)
セラフィのF素材としての運用以上の役割を持たせられなかったので、手札コストになれる可能性のある2体で運用しています。
増草剤
先述の通り、ワルキューレの展開には基本的に召喚権を使用しないので、競合せずにアロマを再展開できます。ツヴァイトで永続魔法をサルベージできる場合の最有力候補。
祝福の教会-リチューアル・チャーチ
ワルキューレ展開の要であると共に、序盤ではモンスターを手札コストに要求するカードが多いため、任意の魔法カードを墓地に溜めつつ、手札をモンスターに変換するカードとしても運用します。
おろかな副葬 & 錬装融合
墓地に魔法カードを溜めるカード。特に後者は素引きしてもチャーチのコストにすれば良いので、腐る場面はありません。
荘厳なる機械天使
高打点の突破しにくいモンスターを戦闘破壊で処理するためのカード。チャーチとエッグエンジェルが揃えば、という前提のため、素直に機械天使の儀式でも良いかもしれない。
一族の結集
天使と植物を展開できるカードとして基本は運用します。セクストの素引きケアも兼ねているので、使い勝手は良いです。
ルテアはハーピィの羽根箒などの全体除去に対しては無力ですが、このカードを伏せておくと、微力ながらアドの損失を抑えられます。
ワンチャン相手を対象にドラゴン族を蘇生と言えたりもします。
貪欲な瓶
グリフォンからセットでき、主にEXデッキのカードと罠を再利用するためのカード。ただし、このカードが重要になる場面は、恵みの風や神域が除去で機能しなくなった場合くらいなので、使い所は意外と少ないです。
スキル・プリズナー
冒頭の条件を成立させ、いざサターンを出してワンショットバーンを決めに行こうとした際に、唯一の抜け目があります。それは、フリーチェーンの無効効果です。この最後の穴を埋めるべく採用に至りました。
対象を取らない無効効果は現状数が少なく、それらはプレイングで対応できそうなのでこのカードで十分という判断です。また、フュンフトで落とせて使えるカードとしての採用です。
魔王超龍 ベエルゼウス
難しい召喚条件ながら、このデッキで最もライフ・アドバンテージを獲得できるカード。戦闘・効果で破壊されず、なおかつこのカード以外の自分モンスターが殴れなくなるので、「ハイビートせずにワンショットバーンを決める」という目的にも合致しています。
一方で、先出しするとデュエルが硬直しかねないので、終盤に出すカードです。
PSYフレームロード・Ω
除外に対する対策がないので、キーカードであるセクストが除外されてしまった場合などに応急処置として使用します。
また、場持ちが良いカードでもあるので、初動カードが初手に揃わなかった場合に先出しして、Lジャスミンのコストとして使用する運用も考えられます。その場合は、必要なカードをピンポイントでデッキに戻す選択肢も生まれます。
ヴァレルガード・ドラゴン
このデッキに入るリバースモンスターはビートルだけなので、主な運用はフリーチェーンの守備表示効果によってライフ・アドバンテージの損失をカットすることです。
魔法・罠はこのデッキでは貴重なので、破壊されたモンスターの蘇生は滅多にやりませんが、ルテアがいる時でも使える効果なため、相手によっては使用する、くらいの感覚です。(一方で、シグルーンはルテアがいるとSS効果は使えません。)
トロイメア・グリフォン
上述の魔法・罠のセット効果以外に、お互いにリンク状態でないモンスターへ発動制限を課す永続効果を持っています。2020年4月から適用されるマスタールールにおいて、この効果は相手にとってより脅威となるでしょう。
一方こちらは、ルテアやアロマモンスターの永続効果が重要なので、このデッキではさほど影響を受けずに立ち回れます。
アーティファクト-ダグザ
神域で戻すカードの傘増しで採用しているカード。以前は天使側からLPの回復トリガーを引ける失楽の堕天使を採用していましたが、召喚条件の自由度を優先してこちらに変更しました。
リンクリボー
2つの役割を持っていて、1つはイービル・ソーンから無理矢理クロシープを展開することです。以前はブリリアントFを共に初手に素引きしている場合に使用しましたが、今後はブリリアントFの枚数が減ることにより、この運用の機会は極端に減るでしょう。
もう1つは、グリフォンがいる際にワルキューレ展開をしつつ、全てのワルキューレの効果を使いたい場合、セクストを墓地のリンクリボーに変換してリンク先を空けることで、全てのワルキューレの効果を使うことができるようになります。フィールドから天使が減りますが、ロードパーシアスの展開のためならダグザで持ち直せるので、大きな問題ありません。
おわりに
土星の周りにある環って大きく分けて7つあるらしいです。それに擬えて、チャーチ・神域・恵みの風・神星樹・Sマジョラム・ルテア・ロードパーシアスを、サターンを囲む「環」として、1つの大きな惑星として活動するような、そんなデッキになったかなと思います。(大袈裟?笑)
少しでも参考になれば幸いです。感想とかコメントとかもらえると励みになります。
それでは以上となります、またね。
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