日光JC

JC論:アクティブシチズンとは?

青年会議所の理想像のところで書きましたが、JCの理想像はアクティブシチズン(能動的市民)の世界的なネットワークになることです。アクティブシチズンをもう少し具体的に見てみましょう。これは一種のリーダー論なのです。

ボスは「押す人」

良くリーダー論で出てくるのが、ボスとリーダーの違いです。ボスはいわば、目標に向かってメンバーを押す人です。

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会社でもこういう人いますよね。売上上げてこい!って、メンバーのおしりをたたきまくる人、こういうひとはボスです。メンバーはお金などの理由でしぶしぶ目標に向かって努力をします。あまりよい組織とはいえなさそうですね。

リーダーは「引っ張る人」

このボスの概念に対して、リーダーはいわば目標に向かってメンバーを引っ張る人です。目標に向かって方向性を指し示し、自ら努力を重ね、メンバーがそれについていく。かっこいいしメンバーもボスよりはリーダーのもとで頑張りたいですよね。

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良いリーダーがいると、そのうちリーダーにもっとついていこう!という人が出てきます。こういう人をフォロワーといいます。よく委員会メンバーをフォロワーメンバーといいますよね。それは委員長というリーダーに積極的についていくフォロワーだから、フォロワーメンバーというのです。フロアメンバーという言い方もありますが、あれは壇上ではなくフロアにいるメンバーということであまりよい言い方ではありません。

ボスだけでも、リーダーだけでも、無理な時代

さて、昔はこれでよかったのですが、現代はそう簡単な時代ではありません。なぜなら目標がたくさんあるからです。例えば昔は、企業といえば収益を上げるだけでよかったのです。でも、もはや利益だけを上げる企業が生き残れる時代ではありませんよね。コンプライアンスとか環境とかCSRとか従業員の幸福とか、いろいろと目指すべき目標があります。

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リーダー一人で複数の目標にすべて引っ張っていくことが可能でしょうか?ちょっと難しそうですね。ボスならあっちいけ、こっち行けといえるかもしれませんが、これもあまりメンバーからすると面白くありません。じゃあこれからの時代、どんな形が求められるのでしょうか。

アクティブシチズンは「広げる人」

その答えがアクティブシチズンです。アクティブシチズンは、「自ら目標を見つけて、そのために努力し、他の人をアクティブシチズンに変えていく人」です。いわば感染性のリーダーシップ、「押す人」でもなく「引っ張るだけの人」でもなく「広げる人」ですね。

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メンバーがアクティブシチズンに変わると、自ら自分の目標を見つけ、その目標のために努力をするようになります。どんどん事業領域が広がり、多数の目標が同時に達成できるようになります。ぼーっとしていたメンバーも徐々にアクティブシチズンに変わっていく、そしてそれに興味を持った外部の人がさらにそこに参加してくる。そんな組織にいたいですね。

そしてJC好きな人はここで気づきませんか?あ、これJCだと。入会したときはなんだかよくわからなかったけど、様々な目標に向かって努力する仲間や先輩を見て、自分もやりたいと思い、努力するようになる。そして新たなメンバーが入ってくる。だから、JCが目指しているのは単なるリーダーのネットワークではなく、アクティブシチズンのネットワークなのです。

アクティブ・シチズンの2つの武器

アクティブ・シチズンの武器は2つあります。

1つ目は、力を与える(empowerする)ことです。JCI Missionにあるようにempower young people to create positive change 、つまり若者に変化を起こす力を与えることです。自分で目標を見つけても、その目標に向かって努力できる能力と権限がなければ目標達成には至りません。そのための能力と権限を与えるのです。リーダーとしてフォロワーをどう動かすか、も参照してください。

2つ目は、周囲を巻き込む(involve)ことです。ここで重要なのは、伝える力、特に現代においては広報力です。伝える力には古くはアドルフ・ヒトラーのようにスピーチ力や、マンツーマンの話術などもありますが、やはり現代においてはSNS及びマスコミへの広報力が重要でしょう。パートナーを見つけるにせよ、広報力は絶対に必要になります。忘れがちですが、広報は事業の最重要部分の一つと言っても過言ではありません。

SDGsの達成に必要なのはアクティブシチズン

そして現代社会に求められているのはまさにアクティブシチズンです。特に、SDGsには17個の目標、169のターゲットがあり、どのような素晴らしいボスもリーダーも同時にこれを達成させることはできません。より多くの人が自分で自分が解決すべき目標を見つけ、その解決に努力をする社会を作ることが必要です。だからこそ現代社会にはより多くのアクティブシチズンが求められているのです。

日光JC

さあ皆さんも、アクティブシチズンとなって、より多くのアクティブシチズンを生み出し、SDGsを達成できる社会を作ろうではありませんか!

他にも

目次
JCI Creedの現代的な意味
青年会議所の使命ってなに?
青年会議所の理想像

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