(ん?) 身体を起こし、辺りを見渡す。ロータリーが眼前に広がり、左手には駅の入り口が見える。花壇に背を預け、ゆっくりと座りなおす。歩く人がちらほら見えるだけで人通りは少ない。どうやら都会ではなさそうだ。 (どこだここは、、、、) 頭がくらくらする。リュックを抱えながら横になっていたところを見ると、防犯意識は無意識下でも健在だったらしい。財布は、、、ある。目は酷く乾いている。暫く地面に座り続け、じわじわと記憶が戻るのを感じる。まるで乾いたスポンジに少しずつ水滴を垂らされて
おひさ!ちなみに登場人物は全員仮名ね。さーいくよ!! 「まだ来ないの?」もう予定の22時はとうに回っている。しびれを切らした丸ちゃんが眉間に皺を寄せながら言う。 「うん、、仕事長引いてるらしい(;'∀')」僕としてもそう答えるしかない。詳細は不明なのだ。「たけひろごめん!仕事長引いて半くらいになりそう(^^;」そうLINEされたら、もう待つしかない。 (今日が合コン主催するの2回目なのになぁ。頼むよ(;_;))心は既に曇りきっており、不安の渦が胸の中に充満していた。
「ごめん、たけひろ、今日仕事長引きそうで行けないわ(^^;」 合コン開始の19時まで残り1時間。そそくさと仕事を終え、新宿へ向かう途中の車内で送られてきたLINEを見て顔が強張るのを感じる。 (まじか。) だが、それも一瞬だ。今まで合コンで人数が揃わなかったことはない。 (大丈夫。路上で声掛けするか、Hubで声掛ければ何とかなる。) 一応もう一人の参加者Sに助けを請う。 「すまん、一人キャンセル入って、声掛け頼むわ(;'∀')」 彼は大学時代50回以上合コンを経