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3-3.スーパーコンピュータの未来をのぞいてみよう!(次世代計算基盤に係る調査研究チーム・次世代高性能アーキテクチャ研究チーム・量子HPC連携プラットフォーム部門):理化学研究所 神戸地区 一般公開2023 R-CCS わくわく「富岳」 その04

2023年11月03日、私は理化学研究所 神戸地区(以下神戸地区) 計算科学研究センター(RIKEN Center for Computational Science:R-CCS)を訪れ、一般客として理化学研究所 神戸地区 一般公開2023 わくわく「富岳」(以下「わくわく富岳」,[1],[2])に参加した。なお、神戸地区 一般公開は、神戸医療産業都市 一般公開2023の一環でもある([3])。


「3-3.スーパーコンピュータの未来をのぞいてみよう!(次世代計算基盤に係る調査研究チーム・次世代高性能アーキテクチャ研究チーム・量子HPC連携プラットフォーム部門)」で、次世代計算基盤に係る調査研究チームは、「次世代計算基盤に係る調査研究~ポスト「富岳」開発に向けた理研によるフィジビリティ スタディ~」を紹介した。

調査内容は、アーキテクチャ調査研究、システムソフトウェア・ライブラリ調査研究、および、アプリケーション調査研究である(図04.01,[4])。

図04.01.ポスター「次世代計算基盤に係る調査研究~ポスト「富岳」開発に向けた理研によるフィジビリティ スタディ~」。


次世代高性能アーキテクチャ研究チームは、富岳のプロセッサと電力制御、ならびに、次世代システムのアーキテクチャを紹介した(図04.02,[5])。

図04.02.ポスター「次世代高性能アーキテクチャ研究チーム」。


理化学研究所は、横断プロジェクトとして「Transformative Research Innovation Platform of RIKEN platforms:TRIP」を推進することとしており、その⼀環として、量子コンピュータ(Quantum Computing:QC)とスーパーコンピュータ(High Performance Computing:HPC)とを高度に連携させ、計算可能領域を拡張することが求められている。QCを実用化・活用するためにはHPCとの有機的な統合利用は必須で、量子HPC連携プラットフォーム部門ではQCとHPCを連携させるシステム ソフトウェアの開発を進め、量子研究のためのプラットフォームを構築し、QCの本格利用を支援する。

さらに、量子・HPC連携システム ソフトウェアの有効性を実証し、ポスト5G時代において、量子・HPC連携システム ソフトウェアを本プラットフォーム上でサービス(Platform as a Service:PaaS)として展開するための先進的な技術開発を行う。国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援を受け、ソフトバンク株式会社、東京大学、大阪大学とともに、QC -HPCハイブリッド プラットフォームの構築に向けた研究開発を加速してゆく(図04.03,[6],[7])。

図04.03.ポスター「量子HPC連携プラットフォーム部門」。


そして、ポスター「量子コンピュータとは?」で、QCの特徴、および、QCとHPCの差が紹介された(図04.04,[8])。

図04.04.ポスター「量子コンピュータとは?」。


QC初号機「叡(えい)」([9])と富岳が互いに連携することで、切り開く未来を見届けたい。 



参考文献

[1] 国立研究開発法人 理化学研究所 神戸事業所.“理化学研究所 一般公開 in 神戸 2023 ホームページ”.https://www.kobe.riken.jp/event/openhouse/23/#outline,(参照2024年06月12日).

[2] 国立研究開発法人 理化学研究所 神戸事業所.“わくわく「富岳」 南エリア”.理化学研究所 一般公開 in 神戸 ホームページ.R-CCS わくわく「富岳」.https://www.kobe.riken.jp/event/openhouse/23/ccs_ja.html,(参照2024年06月12日).

[3] 公益財団法人 神戸医療産業都市推進機構.“神戸医療産業都市(KBIC) 2023 一般公開 ホームページ”.https://www.fbri-kobe.org/kbic/ippankoukai/2023/,(参照2024年05月01日).

[4] 国立研究開発法人 理化学研究所 計算科学研究センター.“次世代計算基盤に係る調査研究(2022年8月~)”.理化学研究所 計算科学研究センター トップページ.研究活動.将来の計算機システムに向けた取り組み.https://www.r-ccs.riken.jp/research/feasibility-study/ng-comp-inf/,(参照2024年06月12日).

[5] 国立研究開発法人 理化学研究所 計算科学研究センター.“次世代高性能アーキテクチャ研究チーム”.理化学研究所 計算科学研究センター トップページ.研究活動.研究チーム紹介.https://www.r-ccs.riken.jp/research/labs/nghpart/,(参照2024年06月12日).

[6] 国立研究開発法人 理化学研究所 計算科学研究センター.“量子HPC連携プラットフォーム部門紹介”.理化学研究所 計算科学研究センター トップページ.研究活動.https://www.r-ccs.riken.jp/research/q-hpc/,(参照2024年06月12日).

[7] 国立研究開発法人 理化学研究所.“量子コンピュータとスパコンを連携利用するためのプラットフォーム研究開発プロジェクトを始動”.理化学研究所 ホームページ.広報活動.お知らせ.お知らせ 2023.11月.2023年11月22日.https://www.riken.jp/pr/news/2023/20231122_1/index.html,(参照2024年06月12日).

[8] 国立研究開発法人 理化学研究所.“量子コンピュータの実用化加速へ”.理化学研究所 ホームページ.広報活動.クローズアップ科学道.クローズアップ科学道 2021.5月.2021年05月31日.https://www.riken.jp/pr/closeup/2021/20210531_1/index.html,(参照2024年06月12日).

[9] 国立研究開発法人 理化学研究所.“国産量子コンピュータ初号機「叡(えい)」ロゴマークを決定-量子コンピュータのさらなる発展とそれのもたらす未来への希望を表現-”.理化学研究所 ホームページ.広報活動.お知らせ.お知らせ 2023.12月.2023年12月14日.https://www.riken.jp/pr/news/2023/20231214_1/index.html,(参照2024年06月12日).

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