見出し画像

日本神話(4)地球誕生 神様の初めのおはたらき

前回は『神世七代』まで書きました。神様一柱一柱に、別々のお働きがありますが、そこは一挙省略させていただきます。
神世七代の最後にお出ましに鳴った。男女一対の神。伊邪那岐命(いざなぎのみこと)伊邪那美命(いざなみのみこと)。神様は肉体を持っているわけではありませんから、男(陽)の役割、女(陰)の役割を持つ神といえます。

この二柱の神様のお働きから神話は一気に身近になってきます。日本の神様は、とにかく人に近いと申しますか、人間味があります。海外の神様は、全知全能で何でも出来てしまう、すごい力をお持ちのイメージが強いですが、日本の神様は「泣いたり」「笑ったり」「悩んだり」「苦しんだり」するのです。

伊邪那岐命・伊邪那美命この重要な二柱のお話をするのに、無料のイラスト屋さんの絵はあまりにも可愛すぎるので、Wikiさんから「天瓊を以て滄海を探るの図」小林永濯(明治時代)の絵をお借りしました。


《3》 『古事記』 伊邪那岐命・伊邪那美命のはじめのおはたらきを紹介します。
----------
於是天神諸(ここにあまつかみもろもろ)の命以(みことも)ちて、伊邪那岐命、伊邪那美命 二柱の神に「この多陀用幣琉国(ただよえるくに)を修理(つくり)固め成せ」と詔(のりこ)ちて、天沼矛(あまのぬぼこ)を賜(たま)ひて言依(ことよ)さし賜いき。故(かれ)二柱の神、天の浮橋に立たして、その沼矛を指(さ)し下(お)ろして画(か)きたまへば、塩許袁呂許袁呂(しおころこおろ)に画き鳴して 引き上げたまう時に、其(その)の矛(ほこ)の末(さき)より垂(したたり)り落つる塩、累積(つも)りて嶋(しま)と成りき。 是(これ)淤能碁呂嶋(おのごろじま)なり。
----------

初めてのおはたらきは、天神(あまつかみ)(高御産巣日神・神産巣日神)の御言葉のままに多陀用幣琉国(ただよえるくに)これは『天地初発』の浮脂(うきあぶら)の如くして、久羅下那洲多陀用幣琉時(くらげなすただよえるとき)の暗くドロドロの世界のことです。そこを天地貫く天沼矛(あまのぬぼこ)を使って二柱の陰陽の力で作り固めよ(創造せよ)と天沼矛(高天原の沼矛)を授かりました。二柱の神は天の浮橋の上に立ち、塩コオロコオロとかき鳴らし(混ぜ)たところ沼矛の先端から滴(したた)った塩が凝固して淤能碁呂嶋(おのごろじま)になった。ということです。

神様が天神に命ぜられたとおりにしたら淤能碁呂嶋(自ら転がる島 → 自転する嶋 → 地球)ができた。国生みの初めの一歩、地球誕生の件りでした。(淤能碁呂嶋には諸説ありますが私は地球のことと信じています)

本日はここまでといたします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?