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日本神話 古事記 やさしい解説

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2020年3月の記事一覧

日本神話(20)天の岩屋戸隠れ 本当は天の岩屋戸籠(こも)り

天の岩屋戸隠れのくだりは、隠(かく)れるという言葉が定着してしまっている感がありますが、これは本来の意味は籠(こも)るです。天照大御神が驚いて隠れたというのは間違いというより少し理解が浅いと思います。闇は闇というものがあるのではなく光の不在だというのは、谷口雅春先生の言葉ですが、天照大御神は自らのお考えで岩屋戸にお籠りになったのです、これは光の不在、闇の中で様々な禍(わざわい)が出現します。今もコロナ騒ぎでだんだん世の中が暗くなっており光が遮られようとしています。光の不在の状

日本神話(19)かちさび/詔(の)り直(なお)し/天の岩屋戸隠れ(序)

建速須佐之男命は清明心(せいめいしん)が手弱女(たわやめ)=たおやかな三女神を生んだので私の勝ちだとお考えになったのですが、そこに天照大御神のお力もあるということには思いが到らなかったのです。 一般的に 須佐之男命に起ったこの御心を勝佐備(かちさび)として慢心のような意味にとられがちですが、私は自信(確信)をもったというニュアンスだと思います。その確信がその後の行動を過激にするのですが、元々、御名の通り力強く行動力のある神様ですから、その探求心が自信を持った場合、高天原の神