⑺分類思考と関連付け思考

府中「部室は綺麗ですねー!整理整頓が行き届いてる。」

竹松「そうだろ。うちのキャプテンはしっかり者だからな。ユニフォームはユニフォーム、練習着は練習着、スパイク、トレーニングシューズ、シンガード(脛当て)、ソックス、コーン、ビブスなどそれぞれのボックスと場所を決めてそこに入れるようにしている。」

府中「そうなんですね!試合の時には何を使うんですか?」

竹松「試合の時には、ユニフォーム、ソックス、スパイク、シンガードだな。」

府中「練習では何を使うんですか??」

竹松「練習着、トレシュー、コーン、ビブスかな。」

府中「そうなんですね!ありがとうございます。それぞれボックスで整理整頓されていると、どこに何があるかわかりやすいし、用途に分けて考えるときに関連づけて覚えやすいですね。」

竹松「そうそう。部室ごとになっているのも本当に助かっているよ。テニス部や卓球部なんかは一緒の部室で、どこに何があるか、何がなんだかわからないって、よく生徒が言っているよ。」

府中「部室にも限りがあるから、似たようなもので分類しているんですかね。それで、サッカー部は実績もないのに、優遇されているんですねー。」

竹松「お前本当に友達いないだろ・・・・」


アセスメントの課題分析シートは項目ごとに分かれています。
小説の部室の中でいうボックスを使って整理しているんですね。
その方が整理がしやすいし、足りない情報についてもわかりやすいですよね。
僕たちは情報収集するときに、情報を分類しながら整理をしていきます。
その上で分析をします。アセスメントは情報収集しておしまいではないということです。
私たちは情報収集したとほぼ同時に自然に分析を始めます。
分析とは集めた情報から利用者が望む生活を送る上で、何が課題となっているか、それが原因と結果の背景としてあるかを明らかにする作業。私たちは自然と情報と情報を関連づけています。

府中さんが、試合の時には何が必要か、練習の時には何が必要かを確認していた作業がそれですね。

目の前の利用者が話している困りごとの原因はなんだろう、そのことに困っているのであれば他にもできないことがあるのではないかな?ということは・・・と。

それが仮説形成ということになります。

さらにその困りごとが大きくなっていくと・・・と予後予測をしていきます。

そしてその仮説があっているかどうかをもう一度情報収取するというサイクルを繰り返しています。

仮説形成をしながら、問題が生じるメカニズムや、悪循環がないかを探り、生活全体を捉えていきます。

ここでいう情報収集とは具体的な部分を聞き取る作業、分析というのはそれを抽象化してさらに具体的な情報を見つけるための作業です。

この分析というのは今起こっている困りごとや本人の訴えの原因はなんだろうと結果に対する原因を探っていくので原因分析と呼んだりします。原因と結果の因果関係を関連づける作業です。

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