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⑴はじめに

自己満でアローチャートを学ぶための小説を書いてみることにしました。


アローチャートというアセスメント手法を小説を通して学んでいくという本です。

小説に入る前に少しこの本を書こうと思った経緯について自己紹介を合わせてさせていただきますね。

私は介護支援専門員として日々仕事をしています。
介護支援専門員の専門性の一つにアセスメントがあります。
私たちは利用者に対し、困りごとを聞いていきます。情報収集ですね。情報の中には、本人の思いもあります。願いなんて言い方をしたりします。
願いもあれば困りごともある。願いを阻害している要因があるということですね。
そういった情報をもとに分析をし、課題を解決するために様々な社会資源を活用したり、本人の中にある解決する力を見積もったりします。その計画書となるのがケアプランと呼ばれるものです。ケアプランをもとに本人、家族、各専門職や地域の社会資源などが具体的な支援をしていきます。

介護支援専門員のアセスメントをもとにケアプランが作られ、それをもとに支援が行われていくということです。
すごい責任のあることをしているんですね。

4年ほど前に自分の作るプランやアセスメントに対し、なんとなく自信のなさを感じていた時に、本屋で自分に合うアセスメント手法はないか?と本棚を眺めていました。

そんな時にアローチャートのガイドブックと出会ったのです。
偶然にもその書籍は出版されたばかりでした。そして偶然にも著者の一人が同じ府中で介護支援専門員をしている方だったんです。
これは運命だ!と思い、すぐに購入しました。

中を読みました。
本自体が分かり易いのもありましたが、アローチャートを通して利用者の全体像や、悪循環になっているところ、因果関係がとてもわかりやすくて衝撃的でした。
自分の頭の中の思考過程を可視化して相手に伝えようとは、その当時は思ってもいなかったので、なるほどー!となりました。

でも、そこからアローチャートを実際に描くまでに、しばらく時間を要しました。

なぜなら今までのやり方から抜けだすことができなかったのです。
人は行動をするときに頭ではわかっていても、今までのしがらみから抜け出すのには覚悟がいるんですね。
やりたいのに、やりたくない。
気持ちが拮抗していました。

自信がなかったのに?

変わることを望んでいたのに?

この時すでに頭の中で考えていることが、可視化されず、頭の中で処理されていて行動に移せなかったのかもしれません。

アローチャートは頭の中で考えている原因と結果について可視化するメソッドです。介護支援専門員として利用者から情報収集し、課題分析をする。本人の願いを阻害しているものは何か?

望む暮らしはどのようなものか?

できた計画をもとに本人宅で各事業所を呼びサービス担当者会議を行う。

計画書には本人の思いとそれを阻害している課題が載っている。

本人と各事業所はそれを読みあわせて目標達成に向けて行動ができるでしょうか?

願いを阻害している要因(結果)には原因があります。その因果関係が絡み合って今の困りごとにつながっています。
介護支援専門員が頭の中で考えている原因と結果について、果たしてその場にいる人たちには見えているのでしょうか?
おそらく見えていないでしょう。
見えていないから共有できない。
計画が計画通りにいかない。
だから計画に自信がなくなる、専門性に誇りをもてずにいる。

これから高校のサッカー部を舞台に監督と選手達のマネジメントを新しく入ったマネージャーがアセスメントし、目標を立てて、計画を立て、実践していきます。

アローチャートを通して、チームが勝てない原因を探っていき、全国大会を目指していくという内容の小説で話は展開していきます。

アローチャートの考え方や介護支援専門員がケアプランを作成し、多職種で利用者を支えていく。アセスメントし、目標を立て、本人の思いに沿った支援をしていく。

アセスメントは難しい。原因と結果の関係を踏まえて計画を立てるのって大変。そんな介護支援専門員の皆さんにもアローチャートを描くことの楽しさを通じて、自分の仕事の専門性に誇りを持てる。仕事にやりがいを持てるように、少しでもお力になれればと思います。

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