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2022.08.03 相場雑感

 こんばんは、更新がいよいよ面倒になってきました。しかも外が暑すぎてやる気も起きず。困ったものです。さて、おなじみ日経のチャートから。

日経平均円建て
日経ドル建て

 8月の相場が始まった。先月のFOMC通過から底堅い展開を経て月初も同様高値圏で推移したが、ペロシの訪台を受けてなのか2日火曜日は寄りから一気に日経は27500近辺まで下落。前場全くといっていいほどリバウンドせず一方的に売り浴びせられた。ペロシの訪台による米中関係の悪化を織り込むためヘッジ売りされたのか?よく分からないが確かに2日の火曜日のマーケットは印象が良くなかった。特にTOPIX大型の値動きが凄まじく悪く、決算がどうこう関係なく売り浴びせられた。ヘッジとしてショートされたのならまだ良いが、懸念としてはドル建てチャートだろう。月曜日は為替が一時131円を割れる水準まで円高になったためか、海外勢も一時的にアンワインドした可能性もある。実需で売られたのかヘッジなのかはまだ分からないが、現状決算を無事通過し下期も収益が確保できそうな企業も売られていることからヘッジ売りだと思いたい。

 日本市場においては決算が続々と出ているが、今回の決算はより深く読み込む必要性がある。為替の影響は当然にせよ1Qは原料高や運搬費、中国ロックダウンの影響が出ている。当然今回の決算に影響が出てくるが2Q、3Qにおいてこれらの要因がどう変化してくるか、本来の企業の実力を測るためにどこを見たらいいのか?この視点を持たねばならない。単に数字だけで評価してもαの源泉にはならないだろう。よりマクロからの落とし込みが要求されそうだ。

 目先の個別株の動きで面白いのはグロースの代表銘柄であるエムスリー。

 直近の出来高増はショートカバーであろうが、今後グロース反転の狼煙になるのか動向はみてみたい。グロースバリュー指数、MOSは以下の通り。

 前回のnoteにも書いたがリターンリバーサルが起きるのか注視したい。

 日経の全体の相場は未だ需給によって支えられているが、SQ通過後のデリバティブの需給変化には気を配っておきたいところ。それよりも先にまだまだ大型株の決算が控えているので、目先は日経平均のEPSがどう変化するかも注意したい。

 海の向こうではISM製造業景況指数や非製造業景況指数が発表となった。

 製造業、非製造業において入荷遅延は減少傾向である。内容をみると雇用に問題がありそうだが、ひとまずはサプライチェーンが緩和しているように見える。今後下期にかけてこれらが緩和していくかを見ていきたい。

 個別株においては船の決算が発表となった。9月配当に向けて上昇中であったが本日は押し戻されて引けた。海運市況においては想像以上に運賃が高値圏で推移しているようだが、年末から年初に向けては下降(川崎汽船:8 月からの市況軟化を想定していたが、現状は 10 月以降の軟化を想定)すると見ているようだ。しかしリーマンショック時と比較して海運各社の状況は異なっており、事業の改革やM&Aを進めている。昨年から生み出されたキャッシュをどう使うのか、今までのように株価が大きく下落してそのまま沈んだ状態になるのか、この辺りは中長期的な変化になるのでしっかり見ておきたい。その場合仮定の話だが今までのように安い運賃で物を運ぶという考えの根底が覆ることも念頭に置きたい。

 それにしても決算後の反応は相変らずボラタイルであり、単純な断面評価だけでマーケットで戦うのは不利と言わざるを得ない。マーケットの参加者の誰と目線を合わせるのかをよく考えて投資していきたいと思う。

おわり。

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