見出し画像

利己主義から共存へ

今の経済的に豊かになった日本であっても、他人を思いやったり、社会の規則に従ったり、あるいは親に恩を返したり、安易なものばかりに飛びつかず、こつこつと誠実に生きることがかすんできているように思えます。

私が今一番残念に思うのは、利己主義、自分中心にものを考える風潮です。それがとても残念であるのと同時に、末恐ろしく、不安になります。

人の心などどうでもよい、自分さえよければという自分中心の考え方、利己主義というものはとても恐ろしいものです。何代にもわたって、このような主義を通す家族に対しては、必ずと言っていいほど破滅が訪れます。それは、自分自身が良ければ、家族などどうでも良いと考えてしまうからです。

私自身も若い頃、利己的な行動を取ったことがあります。友人や家族を顧みず、自分の欲望だけを追い求めた結果、人間関係が壊れ、孤独感に苛まれる日々が続きました。その時初めて、他人を思いやることの大切さを痛感しました。

利己主義は個人だけでなく、その周囲の人々にも悪影響を及ぼします。例えば、職場での利己的な行動はチーム全体の士気を低下させ、生産性を下げる原因となります。また、家庭内での利己主義は家族関係を壊し、子供たちに悪影響を与えることもあります。このように、利己主義の連鎖は社会全体に広がり、負のスパイラルを引き起こします。

戦後の日本は、共同体の精神を基盤として成り立っていました。人々は互いに助け合い、協力し合って復興を成し遂げました。しかし、経済的な繁栄とともに、個人主義が台頭し、共同体の価値が薄れていきました。これにより、自己中心的な考え方が広がり、他人を思いやる心が失われてきたのです。

例えば、ある企業では、利益追求のために社員を酷使し、労働環境を改善しないことが問題となっています。また、家庭内でも、親が子供を放置し、自分のことばかりを優先するケースが増えています。これらの事例は、利己主義が引き起こす悲劇を象徴しています。

利己主義に対抗するためには、まず教育の見直しが必要です。学校や家庭で、他人を思いやる心や共同体の価値を教えることが大切です。また、コミュニティ活動を推進し、地域社会でのつながりを強化することも有効です。さらに、企業も倫理的な経営を心がけ、社員を大切にする姿勢を示すべきです。

例えば、地域のボランティア活動に参加することで、他人を助ける喜びを感じることができます。家庭内では、家族と一緒に食事をし、日常の会話を大切にすることで、絆を深めることができます。職場では、同僚とのコミュニケーションを重視し、協力して目標を達成することで、信頼関係を築くことができます。

私たち一人一人が、自分を大切にしつつ、他人を思いやる心を持つことで、より良い社会を築いていくことができます。利己主義に打ち勝ち、共に支え合う社会を目指しましょう。自分の人生を豊かにするためには、まず他人との関係を大切にすることが必要です。今日も自分を大切にし、充実した一日を過ごしましょう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?